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山本崇一朗, それでも歩は寄せてくる 2, 2019

うーんこれは良いラブコメ。歩が先輩に無自覚な告白を続けるテンプレートがひたすら続くのだが、テンプレートとは本来有用なものとして用いられていることを思い出させてくれる。しかしテンプレートを使いこなせる人は存外少ない。

ありふれたやりとりなのになにか美しさのようなものを感じてしまうのは、俺が歳を取ったからなのだろうか。嘆息してしまうわ。なんとなく、昔ながらの先輩・後輩的な価値観の中に、現代的なものも感じる。

登場人物も増えて多少賑やかになった……のだろうか?複数カップリングの構成か。以下2巻感想。

... "『それでも歩は寄せてくる』2巻感想:”先輩”が”可愛い”ということ" を続けて読む

山本崇一朗, 恋文 -山本崇一朗短編集-, 2018

からかい上手の高木さんで大ヒットを飛ばした山本崇一朗の短編集。男のラブコメ好きでもはや高木さんを知らない人はいないのではなかろうか。

取り立てて美少女が出るわけでもなければ、サービスシーンもない。にも関わらず野郎の心を掴んで離さない。

高木さんに続けとばかり、同じような作品が最近乱発されているような気がしなくもないのはちょっと思うところがないでもないが、しかし男がラブコメに求めるものも案外ピュアなことが業界全体に知れ渡ったのは、作者さんの大きな功績じゃなかろうか。

本作は作者さんらしい小品を一通り楽しめる短編集。高木さんのプロトっぽい感じの作品などファン的に嬉しい作品が。なので作者さんの作品が好きなら買いかと。逆に言うとファンブック的ではあるんだが、まぁ短編集ってそういう面もあるしね。以下感想。

... "『恋文-山本崇一朗短編集-』感想:作者さんが好きなら買い" を続けて読む

山本崇一朗, からかい上手の高木さん 11, 2019

相変わらずラブコメ好きにとって夢のような漫画だ。楽しい夢を見て目覚めると、その日一日が素晴らしいものになるように思える。しかし不思議なことに、夢の内容は覚えておらず、ただ楽しかったという感覚だけが胸の中に心地よく残っている。

この漫画はそういう漫画なので、夢日記を書くのが難しいように、この漫画の感想を書くのも難しいと思っている。正直に言うと、感想なんかない。ただ気持ちだけが残っている。そういう感じだ。

そんなわけで、ちょくちょく読んではいたものの、感想記事としては久しぶりの以下8-11巻感想。

... "『からかい上手の高木さん』8-11巻感想:心地よさだけが胸に残る" を続けて読む

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山本崇一朗, それでも歩は寄せてくる 1, 2019

男のラブコメ好きで今や知らない人はいないと思われる、からかい上手の高木さんの作者さんによる将棋漫画……という体の安心のいちゃラブ漫画。今回は男が攻め役です。一歩、一歩と寄せてきます。そう、今回は男の名前のほうがタイトルなんよね。ヒロインのうるしは受け側です。

やーこのお方、求められているものを完全に理解していらっしゃる(きっと作者さん自身が求めているものでもあるのだろう……)。この調子で、いちゃラブのシチュエーションを制覇するつもりなのか。高津カリノばりの安定感と面白さ。

ありがちなシチュエーションにも関わらず、真似できない雰囲気がある。なんかの野球漫画で見た「ストレートって変化球なんだよ」というセリフを思い出した。剛速球だよ。バッターアウト。将棋だけど。

ほんと、絶妙なバランスだよなぁ。以下1巻感想。

... "『それでも歩は寄せてくる』1巻感想:ストレートという名のラブコメ変化球" を続けて読む

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原作・山本崇一朗。漫画・稲葉光史。2017年1巻。

もちろん現・西片なのであるが、それにしても現在進行系のラブコメとしては衝撃のスピンオフじゃなかろうか。くっつくまでの過程を描くものが多いラブコメ界隈で、原作も終わっていないのに、ある意味"ゴール"を先に描くという。しかも自分で描くんではなくて、別の人が描くという。なんという。

絵柄といい話のノリといい、原作と比べても違和感がない。公式二次創作ではなくて、正統な続編という感じさえする。

西片家の幸福な姿に見ているこちらも幸せになれる。以下1-2巻感想。

... "『からかい上手の(元)高木さん』1-2巻感想:幸せのお裾分け" を続けて読む

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作・山本崇一朗。2017年6-7巻。

なんとなく、勝手に幼馴染的な二人かと思っていたが、そうではないのか。とはいえ、中学生から続けば最終的には幼馴染枠に入る気もする。なにしろ(元)が出たので、結果は明確にでている…のだが、まぁ最初からわかっていたこと、と言えばそうかもしれない。その点、近親系のキョーコちゃんとは違って安心して楽しめる。

こんな人生歩みたかったと、誰だって思うよね。以下6,7巻感想。

... "『からかい上手の高木さん』6-7巻感想:あるはずのない青春が輝かしい" を続けて読む

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作・山本崇一朗。2014年1巻、2017年5巻。

いつもどおり高木さんと西方がイチャイチャしているだけなんだが、時間を感じさせる話があったり、またついに西方が一矢を報いたり(?)など、変化球もあり、二人の関係の進展を感じさせる。もっと時間が止まったような物語だと思っていたので、ちょっと意外だった。

それにしても高木さんの西方をニヤついて見る目はたまらんもんがあるね。以下5巻感想。

... "『からかい上手の高木さん』5巻感想:遅々としてだが二人の関係は進展している" を続けて読む

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この漫画ほんとすごいね……。

思春期のもっとも美しい瞬間を連続コマ送りで見せつけるかのような本作もついに4巻。進展しているような気もするししていないような気もする。ただでさえ多かったツーショットがさらに増えてません?というかほぼツーショットだね素晴らしい。

高木さんのアグレッシブさが増している気がするけれど、考えてみると初期から「ファーストキスあげるよ」だったからそうでもない…のか?最初から好意隠してないしなこの人。西方はいよいよ己の感情を自覚しつつあるようにも見えるが……。

それにしてもこの二人ほぼ毎日一緒に帰ってるね。既にクラス半公認っぽい。以下4巻感想。

... "『からかい上手の高木さん』4巻感想:思春期の男女の美しさが眩しい" を続けて読む

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まさか最終巻だったとは。Amazonのスターがいつもより低いのと、目次のサブタイトルで、だいたいどうなるかがわかってしまった。そしてだいたいそのとおりだった。ほへー。

以下ネタバレ感想。

... "『ふだつきのキョーコちゃん』7巻(最終巻)感想:兄妹は続く" を続けて読む

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ラブコメでもっともよくある展開の一つが、ライバルキャラの登場だろう。なんだけど、これけっこう劇薬なところがあって、たいていの場合うっとうしいだけのウザキャラ、読者のヘイトを溜めるだけだったり。三鷹コーチみたいないいキャラはなかなかいない。

本作は良質なラブコメなだけに、果たしてどんな風に描かれるんだろう?と思いながら読んだ。以下ネタバレ感想。

... "『ふだつきのキョーコちゃん』6巻感想:ライバルと仲良くなり日々野さんと接近し妹は…" を続けて読む