『保安官エヴァンスの嘘』6-8巻感想:エヴァンスとオークレイだけでやっています

栗山ミヅキ, 保安官エヴァンスの嘘 6

積ん読消化シリーズ。正直積ん読消化するだけで人生終えられるのではないかというくらい積んでる。

さて、本作の知名度は恐らくそんなに高くないんではないかと思うのだが、ラブコメラヴァーズなら良作、と思うが人は選ぶ。「そっちが言うなら付き合ってやってもいいけど……?」な態度の二人という話の根幹自体はかぐや様に近いかもしれないが、地味。地味かぐや。

やっていることは毎度のことながらエヴァンスがかっこつけてオークレイ「ふーん……(いいじゃない……)」を繰り返すだけなので、ラブコメ好きじゃないとこのループもののような進展のなさはつらいかもしれない。この進展のなさを補うためなのか、新キャラがちょくちょく出てくるはいいのだがが、誰もかれもあまり好きになれない感じなのはやや残念だろうか。

どこまでもエヴァンスとオークレイだけなんだよなー。以下6-8巻感想。

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地味

今回もエヴァンスとオークレイがイチャイチャ一歩手前でモヤモヤする話が続く。そういえば傍目にはお互い気になってそうな男女二人が「そっちが来るならやぶさかでもないけど」って態度を取り合っているがためにラブコメが進まない、というスキーム自体はかぐや様と同じなんだなぁと思った。

そういえば最初の記事はもう7年前の2017年(遠い目)

ただ本作はかぐや様のような派手さはない。まったくない。しかもキャラが全体的にいい奴よりはどちらかというと嫌な奴か……?くらいに感じるキャラが多い。また、かぐや様は主人公の会長・かぐや以外だけでも話を作れるほど魅力的なキャラがたくさん出るが、本作はエヴァンスとオークレイ抜きでは無理なくらい人材不足。なので本作はラブコメ好きには良いと思うが、かぐや様のように広く受け入れられる感じはなく、やや玄人好みな感がある。

残念多めの新キャラたち

ラブコメ好き的にもやや厳しいところがあるとすれば、エヴァンスとオークレイの間柄がなっかなか進まないことである。まぁ進んでしまうとエヴァンスのモテたがりが浮気に見えてしまうので致し方ない面はあるのだが。正確に言うと好感度は上がっている。ただ、関係自体に進展がない。その結果、なんか変な方向に進んでおり、オークレイに至ってはエヴァンスのポスターを集めて回るなど若干エヴァンスマニアになりつつある。

だが、そんな二人を取り巻くキャラクターが増えることで物語は賑やかに……と思いきや、またこのキャラたちがどいつもこいつもなんというか……もう少しあざとくても良いのではないか?と言いたくなるほど、人間的にうん……という感じで、読み進めれば読み進めるほどエヴァンスとオークレイは奇跡の出会いだなぁという想いばかりが募っていく……って、もしかしてそういう狙い……?いやそんなことはなさそう。

絶妙に合わない陽キャ、クエイド

新しい助手のクエイドは、「モテたくて保安官を目指す」という動機の部分でエヴァンスに共感される。共感されるが、本質的にどこかチャラいため共感しきれないところもある。またその軽薄な感じがビンビンに伝わってくるため、そもそも人間として魅力を感じられない。見た目もアゴヒゲが鬱陶しい。

エヴァンスを小馬鹿にするだけのノーナ

テッドのことが好きな女の子が登場する……のはいいんだけれど、どういうわけだか、彼女は作中ひたすらエヴァンスを小馬鹿にし続けるという、昨今見た中でもかなりの誰得ヒロイン。本作のタイトル「エヴァンスの嘘」の「嘘」を見破れるというアンチテーゼ的な能力の持ち主であるにも関わらず、普通に不愉快で苛つかされる。実際あまり出番は多くないが評判良くなかったのではないか。まぁテッドの出番も多くないのでそれもあるか。というか彼女の登場によってテッドがさらに扱いづらくなった気がする。

かっこつけてるエヴァンスを笑えるのは、エヴァンスの嘘が客観的にはクールでしかも成果を出している、にも関わらずエヴァンスが本当に求めている成果だけはまったく出ない、という世界観だからであって、その嘘が暴かれて小馬鹿にされているエヴァンスは読者視点から見て笑えるというより惨めである。

嘘を見破れるということ自体は作品のテーマ的に面白くはあるのだが、笑いのバランスの難しさばかりを考えさせられるキャラであった。人間関係はじゃんけんであって、ジョーカーは求められていない。

エヴァンスと同じ穴の狢の気もする元上司・ウェイン

エヴァンスの元上司として、エヴァンスの威光を借りまくってすごいと褒められたがるウェインもなかなかのウザキャラである。ウザキャラだが、クエイドやノーマに比べるとだいぶ可愛げがあり、最初は「またイラッとするキャラ出したなぁ」と思ったが、8巻を読み終わる頃にはどちらかというと好感を持った。

エヴァンスと一緒で、なんだかんだでちゃんと仕事している、というのがポイントなんだろうと思う。そのうえで中々本人が本当に求めているものだけは手に入らない中、時々ささやかな成果が得られると、良かったね、という気分になる。かぐや様も登場人物基本有能で仕事バリバリこなしてるしな。

考えて見れば女にモテたいエヴァンスもすごいと言われたいウェインも本質的には同じように思える。ただウェインはやり方がエヴァンスよりもあからさまなので少し哀しく見える、というより作中でも言われているとおり、エヴァンスはウェインを反面教師にしたのであろう。でも二人ともちゃんと仕事してる。仕事は大事。

続きは読むよ

と、こう書いていくとなんだか嫌な奴ばかり出てくる漫画に見えるが、本当を言うと別にそんなことはないのです。ただまぁ、良くも悪くも普通なんだろう。普通だし、目的意識もないので、キャラクターとして別に惹かれるものもない。

なので、目的意識のあるエド(エヴァンスのライバル的に登場してエロ本を掴まされたニヒルなオッサン)なんかは、出番は多くないにも関わらずけっこう魅力的なキャラだった。というかエヴァンス、オークレイの主人公ヒロイン以外で唯一魅力を感じたサブキャラかもしれない。やはり魅力的なキャラクターは多いほうがよい。

正直エヴァンスとオークレイ頼みになってしまっているので、もう少しサブキャラあざとくてもいいんじゃなかろうかと思ってしまう。ってか二人の仲が進展しないまま話だけは進んでいるので、オークレイがエヴァンスのポスター集めて回ったりとなんだかマニア化している。まぁとはいえ、この二人の仲が進んでしまうと、エヴァンスのモテたがりが浮気性みたいになってしまうので、難しいんだろうなぁとは思うけれど……。

とはいえエヴァンスとオークレイだけで読めることも確かではあるし、続きも既にポチっているので、積ん読は消化していくよ。

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