原作・涼暮皐、作画・かぜぱな。2021年2巻にして最終巻。
うーん……これは……やっちまったか。このサイトは一応レビューサイトの趣もあるので書いてしまうが、原作未読非推奨系コミカライズ。なんだかプロットを読んでいる気分だった。ストーリーの急展開に対し、どうも歯抜けな感じで繋がりきらず、しかしそれでもなお筋は追える。うーん、そうなんだよな、本当に全然ダメなら何もわからないので問題ない(?)んだが、なまじっかわかってしまうのが逆に問題。単純に全2巻なのがキツかったと思う。3巻、いや4巻あればだいぶ違ったのではないか。
筋を追ってしまったがために、僕はもはや原作を楽しむこともできない。いやまぁ、多分原作読むことはなかったんだけどさ。しかしなぁ。これはコミカライズにありがちなことではあるんだが。しかしもし普通に読んだら、それなりにきっと思うこともあったろう、とも思わされた。
以下全2巻感想。こういう出会いもたまにはある。
それはあったかもしれない感動
これはたいへん申し訳ないが、「原作読む気があるなら読まない方がいいコミカライズ」に入る(なんかそのうちこういうまとめしたいけど荒れそう)。こういう評価になるコミカライズは多くはないがたまにあるもので、当サイトでとりあげた中だとたとえばシュタインズゲート本編がそれだ。

これは「原作のストーリー性」を「再現しようとしているがしきれていない」時に起きる。再現しきれていないが、それでも原作のもつストーリー性は隠しきれない。というより出る。めっちゃ大事なところだけ出る。
その結果何が起きるかと言うと、何も知らずに原作に触れていれば得られたかもしれない感動が手から零れていく、そんな感覚に襲われ、読んだことに対する後悔のような念が生じる。
こういうことがあるので、僕は長いこと原作を読まずにコミカライズだけ読むことは禁忌としていた。その掟を破るようになったのは、最近のコミカライズには良いモノが増えたこともあるし、そもそも原作も別に……というものが多いのもあるし、また何よりもはや原作に当たる時間がなくなったからでもある。
したがって、本作についてもそれはいえて、このコミカライズを読まなければ原作を読んだのか?というと多分読まなかっただろう。その結果ではあるので、あまり言うのもアンフェアだろうか。
点と線
逆に言うと、原作はもっと面白かったのでは?と思わせるだけのものではあった。実際、何が起きているのかは最低限わかる。キャラクターが何をしているのかもわかる。わかるんだけれど、「どうして」に頭と感情がついてこない。キーとなる出来事やキャラの言動が点として存在し、「えっ」てなるんだけど、「あ、こういうことかな」「こういう感情があったのかな」と考える。
一つ例を挙げるならば、最後、伊織と与那城がカラオケボックスであったところなんかそうだろう。この二人が会ったということ、また与那城に灯火から連絡があったこと、そのうえで二人が話すこと、それらはわかるんだけれど、いずれもすべて唐突感がある。そして読者としては、こうなるに至った経緯についてなんとなく思いを馳せる。馳せるしかない。
つまり、物語の流れが消えて、Whatの点だけが残っている、そんな感じ。結果があって、その結果に至ったのはこう考えるのが妥当だろう、というような推測を働かせられる。これでは感動も何もあったものではない。しかし、もしも流れがきちんと描かれて、その流れに乗ることができたなら、これはもしかして面白かったのではないか?そうも思わせる。
それゆえに惜しくもある。本当にただのダメコミカライズなら「何が」すら意味不明なので、何が起きているのかの把握すら困難である。しかし本コミカライズはそのポイントについてはおさえている。これは単純に尺が短いという面が非常に大きいと思われ、限られた紙面の中でとにかく出来事を詰め込んだという感じだったのかもしれない。せめて全4巻くらいの長さでやれれば評価はかなり違ったのではないだろうか。
まぁ最初から2巻だとわかっていれば、構成についてドラスティックに手をいれるということも考えられるが、漫画は人気商売なので、いつ終わるかはなかなかコントロールできるものではなく、こうなってしまったのかもしれない。
星に願いを?
ということでお前物語についてなんも言ってへんやんけというままそれなりの文字数になってしまったのだが、正直物語については「あー、まぁ、いや、わかるんだけど、おおー……」みたいなとりとめのない感情になっており、書くことがない。つまりきちんと考察するには描かれ方が微妙だし、かといって何が起きたかを書いたところで……。ミステリーの種だけメモする記事は当サイトの範疇ではありませんや……。
ということでまぁ、星の涙には俺の記憶を抹消したうえで、原作をいつか手に取る機会を与えることを願いたいものだ。代償としては、まぁしばらく更新が止まるとかそれくらいで。代償なら仕方ないなー。
ついでに、本記事で触れたシュタインズ・ゲートは有名作なので今からでも触れる人はいるかもしれないが、必ず絶対に原作から当たろう。ダメならせめてアニメで。


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