『みつどもえ』全19巻から矢部ひと分だけ抽出して人類に貢献する

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矢部ひとはいい。矢部ひとは荒んだ心を癒やしてくれる。でも矢部ひと話は各話に散っているうえ、小ネタ的にしれ挿入されていることも多いから、唐突にフラッシュバックした矢部ひとを再度見ようとしても「あれ?どの巻のどの話だっけ?」となることしばしば。だからそのあたりまとめて、人類の役に立ちたい。

目次

第1巻

まだ割と純粋にギャグ漫画だった頃。随所に散りばめられた矢部ひとの布石。

1卵性 唯一の友達

記念すべき第一話。ひとはの「ちょっと不思議な暗ガール」の触れ込みも今は昔。クラス皆でなんでもバスケットをする話。参加を面倒臭がるひとはに「参加してっ!!!」という矢部っちにリアルな小学校教師の苦労を感じる。参加してもエロ本読んでるばかりで自分の注意を無視するひとはから、ボッシュートしようとするも、ひとはの怒り顔にガチ怯みする情けない小学校教師。

ひとはが鬼になった時には、

「私の友達」

と言って教室の空気を凍りつかせる。なぜ自ら傷つく道を歩むのか。この頃のひとははガチぼっちなので本当に誰も立たず、いたたまれなくなった矢部っちが名乗りをあげる。この時点で矢部っちひとはの唯一の友達

しかしあの空気から「いやあ またボクが鬼かー」と笑って教室を和ませた矢部っちは割と小学校教師の適正があるなぁと思う。

その後矢部っちは「丸井って名字の人」と、なぜか問題児たちとの直接対決に挑む。あえて関わろうとするのは立派なのかもしれない。

みつばとふたばが対決するので、必然的に矢部っちvsひとは。矢部っちはひとはに席を譲るかどうか矢部っちは悩むのだが、先までのひとはとのやり取り故か、「ここで譲ってしまったらこの子に一生頭が上がらなくなってしまう…」と謎の観念に取り憑かれ、席を奪取しようとするも、ひとはにエロ本を顔に押し付けられてあえなく敗退。矢部ひと的には壮大なフラグ

2卵性 矢部っち小学4年生

矢部っちと栗山先生をくっつけようと三つ子が画策する話。最初から矢部っち三つ子にはだいぶ懐かれていたんだね。矢部っちの矢部っちを栗山先生に見せつけたら朝チュンというひとはの雑なロマンス案が採用され、三つ子が矢部っちの股間を狙う。そして見事矢部っちの股間を痛めつけ、栗山先生に見せることに成功させるも、メガネを外して矢部っちを認識できない栗山先生に、下半身で「4年生くらい?」と判定される悲しいお話。

これにはひとはも同情。ふたばは土下座。みつばは照れる。この時点だと、みつばのほうが矢部っちと距離近いかもしれないくらいで、まだまだ矢部ひとの片鱗は見えない。後半のひとはだったら、この計画には加担しない(なんなら妨害する)だろうなぁと思う。

3卵性 矢部っちの机の下に潜み始める

チクビをひとはが世話し始める話……なのだけれど、矢部ひと的には「ひとはが矢部っちの机の下に潜み始めた話」である。しかも矢部っちの股の間からぬっと出てくるので妄想が膨らむ。

それはともかくとして、皆に触られ過ぎて元気がなくなったチクビを家で飼おうと矢部っちに相談するひとはに対し、その場で頭ごなしに説教したりするではなく、ちゃんと聞き入れて教室で議題に上げ、そのうえでひとは含む全員が納得できる形で引き続きクラスで飼うような方向に持っていったのは、普通にすごいと思うのだわ。

6卵性 どんだけダメ人間なんですか

みつばが矢部っちにラブレターを出す話。この頃はまだ矢部っちと栗山先生はちょっといい感じだった。それがみつば的には良かったらしい。

矢部ひと的には、また矢部っちの机の下にひとはが潜んでいたのがポイント。そしてみっちゃんから連綿と続く悪口という愛情表現を受け、悪口のネタが尽きない矢部っちに対して「どんだけダメ人間なんですか」と呆れるのもポイント。

ひとはは自己評価が低いタイプだろうから、矢部っちのような情けない男のほうが落ち着くのかもしれない。まぁ確かに矢部っちは情けないのだが、先のチクビ話のように、矢部っちは案外小学校教師としては優秀な面があり、なにより生徒思い。特にひとはにとっては本当に恩師と言えるくらいになるので、ダメ男にも関わらず尊敬できるというところで、ひとはには良いのだろうなぁという矢部ひと目線

階段から転げ落ちたときにも、しっかりひとはを脇に抱えているし、おさえるところおさえるよね。矢部ひとのスキンシップはいい。抱えられたひとはが矢部っちをバシバシ叩いていて、まだこの時点での距離感はそこまで近くないこともわかる

7卵生 ひとはちゃん可愛いし☆

いつも一人で帰るひとはを矢部っちが心配して、友達作りに協力する話。物騒だからと諭す矢部っちに「大丈夫です」と答えるひとはに対し、「いやぁ でもひとはちゃん可愛いし☆」「ロ…ロリコン…?」「違うよっ!!」のやりとりよ。まぁ実際矢部っちはロリコンではないし、ガチロリだったらひとはも懐かなかっただろう。

この回、ひとはは松岡と一緒に帰るのだが、心配でついていくあたりに矢部っちの面倒見の良さが出ている。ちゃんと最後までフォローするの偉いよね。人間それがなかなかできないんだわ。松岡の除霊を見てケンカと勘違いした時には迷うことなくソッコーで止めに入るし。

8卵生 矢部っちの股ぐらに潜むひとは

皆で矢部っちをモデルに絵を描く図工の話。なぜ担任なんか描かにゃならんのだ。

ひとはは矢部っちではなくチクビを描くが、わざわざ矢部っちの座る椅子の下に潜り込む。あれだけ人見知りの激しいひとはがここまで躊躇わず接近できるということは、既に相当心を許していることが窺える。

9卵性 ダメ男…

みっちゃんが前髪切りすぎてぱっつんになって可愛い話。ぱっつんを恥ずかしがるみっちゃんに「とっても可愛いよ!!」と言うところまではよいのだが、みっちゃんに「どのへんが…?」と問われて「別に…」とフォローしきれない矢部っちを(ダメ男…)と呆れるひとは。でも、そこでナイスなフォローができないダメっぷりが良いのだろうね。

13卵性 ひとはちゃんのこといっつも見てるよ!!

1巻最大の矢部ひと話。この話で矢部ひとに転んだ人も多いハズ。たった8Pに矢部ひとが詰まっている……。

夏休み、チクビに会うためひとはが勝手に合鍵作って矢部っち宅に侵入する話。通い妻の始まりである。しかも夏休みに入ってから毎朝来ているという衝撃の告白に矢部っち驚愕。自分の存在なんて気にしていないのでしょう、というひとはに対して矢部っち

「ひとはちゃんのこといっつも見てるよ!!」

の名言が炸裂。そしてそれをひとはにバッチリ録音されてしまうのであった。

なお、矢部っちにチクビを丸井家で引き取ってもらえないか、という提案をひとはは「うちはもっと危険です」と一蹴するのだが、これも矢部ひと的には妄想膨らむ。もちろんそれは普通のやりとりなのだけれど、深読みすると矢部っち宅に行く口実作りという風にも見える。それはもちろん穿った読み方。でもそう読もうと思えば読める。そういうネタが矢部ひとは多い。多すぎる。この二重性に惹かれる。

第2巻

既に信頼関係が築かれた模様。

22卵生 パンツ被る

授業中に矢部っちが倒れて、クラスの皆が自習で騒いでいる中、心配したひとはは保健室に行く。授業中に倒れるって本当にヤバい気もする。

保健室では、倒れたのは霊の仕業、と思い込んだ松岡が既に矢部っちを芳一状態にしていた。限度を知らない松岡は矢部っちのパンツまで脱がすものだから、ひとはは見ていられなくて教室に帰ろうとする。可愛い。松岡がベッドから矢部っちを落とした時は、ヘッドスライディングで自らマットになり、身を挺して助ける。

いい加減目を覚ました矢部っちに、惨状をバレまいと「もっと寝てたほうがいいですよ お願いだから」というひとはに、「ひとはちゃんが珍しく優しい…」と嬉しそうな矢部っちよ。その直後、矢部っちのパンツを頭から被らさられるひとは。矢部っちのパンツを直立不動で被っている様は見もの

24卵生 知ってますよ

チクビがふたばに寝取られる話。ふたばに芸を仕込まれるチクビを見て、ひとはは激怒。チクビもふたばも許さない……と呪詛を吐く……矢部っちの机の下で。矢部っちの机下はひとはの最後の拠り所らしい。

ふたばとの仲違いを三角関係のもつれと勘違いした矢部っちは、凹み切って一人にしてくれと取り乱し、みっともなく喚き散らすのだが……その際のやりとりが矢部ひとポイント。

矢部っち「靴脱ぐよ!?足くさいよ!?」

ひとは「知ってますよ」

それでも矢部っちの机下に潜み続けるひとはに妄想が止まらない。

ところで、チクビに対するひとはの態度を見ていると、非常に嫉妬深くて愛が重いタイプであることがわかる。

31卵生 知られざるおっぱいの感触

ひとはの頬におっぱいができる話。矢部っちがふたばにひとはのやわらかい頬を触らさられて、おっぱいを連想されるとぺしっと矢部っちの手を払うのが印象深い。触られること自体ではなく、そこからセクシュアルな連想をされるのが嫌だったのだろう。

次の日、頬にニキビが出来ておっぱいが出現した、ということで荒ぶる男子とふたばに、ひとはは身の危険を感じて矢部っちの机の下に逃げ込む。やはり矢部っちが最後の居場所なのか……。が、矢部っちもひとはの頬におっぱいを見て一瞬我を忘れてしまい、ひとはは矢部っちを突き飛ばして逃げ出してしまう。安寧の場所がなくなったひとはの心境やいかに。

この後、われを取り戻した矢部っちが、ひとはに謝りに行った際、ふたばに突き飛ばされてひとはを押し倒す形になるが、なにげに股間ダイブ。

39卵生 矢部っちの股間を濡らす

花粉症のひとはが矢部っちの机の下でくしゃみして、矢部っちの股間を鼻水で濡らす。ひとはの鼻をふいてあげている矢部っちの図がよい。

この話では矢部っちが栗山先生の胸をまさぐり、セクハラしたと誤解(でもないか…)した皆にドン引きされるのだが、ひとはだけは矢部っちの傍で慰めているのもまたよい。

第3巻 初期の濃厚な矢部ひと巻

非常に濃厚。

42卵生 先生は一刻も早く死ぬべきです!!

ひとはがガチレンにハマる話。矢部っちが熱くガチレンを語るのを、ひとはが自分のパンチラを見て興奮していると勘違いしてドン引きするのだが、この時のやりとり

矢部っち「観ただけで熱いものがこみあげてくる…男のロマンがそこにはあるんだよ!!」
ひとは「先生は一刻も早く死ぬべきです!!」

は一時期ネットでも切り貼りされていた記憶。けっこう有名なんじゃなかろうか。矢部ひと的には非常においしいのだが、この話で矢部ひとに転ぶかと言われると微妙かもしれない。でもおいしい。

この回の誤解は長く尾を引くことになる。

46卵生 三女さんが矢部っちを大好きって気持ち 伝わるといいねっ

前回、誤解からガチレン好きの矢部っちを貶してしまったことで、矢部っちに謝ろうとするひとはと、それを矢部っちに告白すると勘違いした恋愛脳の吉岡が舞い上がる話。

吉岡の頭の中でストーカー化しているひとはがそれっぽくて笑える。もし手の届かない相手に恋したらそういう行動に出そうに見えるのはわかる。矢部っち色々な意味で身近でよかったね。最後は、矢部っちの目の前で「三女さんが矢部っちを大好きって気持ち 伝わるといいねっ」とお約束で締め。どうフォローしたのだろう。

50卵生 家庭訪問

矢部っちの家庭訪問。が、ひとは以外は全員人払い。教師と生徒という立場の中で、丸井家のリビングという舞台では間が持たない二人がちょっと新鮮。

その後、矢部っちが猫といちゃいちゃする様子を変態教師と勘違いしたパパが、殺気立って家に入り、それを見た矢部っちが強盗と勘違い、ひとはを抱えて部屋に逃げる。この時ひとはがちょっと照れくさそうに見えるのは矢部ひと目線だからか……。で、矢部っちはひとはを布団の中に隠して対峙しようとしたものの…最後の最後で勇気が出ずひとはのいる布団の中に潜り込んでしまい、半殺しにされるオチ。ひとはがフォローしないのは印象的だ。ちゃんと最後まで守ろうとしたらフォローしたんだろうか。

次のゴキブリ回といい、矢部っちとひとはは好きなものと嫌いなもの・苦手なものが酷似しているので、同じようなこと何度もありそう。

それにしても、矢部っちの前で、パパと言いかけてお父さんと言い直すひとはよ。

52卵生 すっ…好きです…!

ガチレンDVDを見に、ひとはがふたばと共にG這う矢部家に行く話。

矢部家でひとははガチレンフィギュアを見てむふぅとなっていた。が、キモがられていると勘違いした矢部っちからフィギュアを取り上げられる。そこで誤解を解こうとするのだが、その時の1コマが

桜井のりお, みつどもえ, 第3巻

↑あまりにも狙いすました1コマ。これだけで当分は生きていける勢い。作者さん有難う。

それにしてもガチレンフィギュアを眺めるひとはの(塗装にムラがない……)誰に教わったわけでもなかろうに感じるオタク魂。このへん俺はフィギュア属性はないのでよくわからないところではある。。。

55卵生 矢部っちの矢部っち初見?

ガチレんトークとエロトークの行き違いの果てに、ひとはの目の前で千葉の高速片手パンツおろしが矢部っちに炸裂する話。千葉の高速片手パンツおろしはガチスキルで、矢部っちのパンツまでズリ下ろすのだが、ここで矢部っちの矢部っちがひとはから見えているのかいないのか、微妙なところ。22卵生で矢部っちが倒れた時も矢部っちは松岡に脱がされていたが、ひとはは目を逸らしていたので、見えていたとしたらこの回が初見だろうか。どうなんだろう。

第4巻

この巻の矢部ひと要素はあんまりない。

64卵生 ひとはに踏まれる矢部っち

チクビに噛まれようと、ひとはが不良野郎になりきる話。その際、チクビに1回しか噛まれたことない矢部っち(13卵生でひとはをドアに挟んでしまった時)に対して「おどれが女の腐ったようなクズ」と罵り、見に覚えがありすぎるのか一発でノックアウトした矢部っちを踏みつけるひとはの図が見どころである。数少ない矢部ひとのSM。

70卵生 逃げ場

宮下さんがうざい話。教室の中でも逃げ込む場所が矢部っちの机の下でニヤる。その後も職員室の矢部っちの机の下に。この頃になると、矢部っちはもうひとはが机の下に潜り込むことについては何も言わない。そして宮下の指摘により、やはりあの座り方だと目線次第ではパンツ見えていることも判明する。

それにしても、なぜひとはが蛍光灯を取り替えようとしていたのだろう。日直?背の低いひとはには難しいと思うが。

71卵生 三角関係?

龍太と矢部っちの初顔合わせ。なんとなく矢部っちのことが気に入らない龍太は、本能的にライバルであることを知ったのか。

ひとはがノーパンだと勘違いした矢部っちが慌てて女児用パンツを買ってきて、さらにそれをガチレンベルトだと勘違いしたひとはが「先生がつけてください」と言うのだが、この時、矢部っちガチギレ。なにげに作品通して一番矢部っちが怒った瞬間かもしれない。

74卵生 美少女化

風邪ひとはのお披露目。矢部ひと要素ないけど。

78卵生 第2のおっぱい

ひとはが第2のおっぱいを矢部っちに触らせて謀る話。矢部っちのケータイを頬に当ててブルブルさせているコマを見て当時はまだガラケー時代だったことを思い出す。今やこのサイトも閲覧者の7割はスマートフォンである。

矢部っちに頬を触らせて、おっぱいが動いたと勘違いさせてむふーと満足げなひとは。矢部っちを騙すの大好き。矢部っちに頬を触られるのはまったく抵抗ないらしい……。

第5巻

残念ながら矢部ひと分が少ない。

89卵生 エイプリルフール

5巻唯一の矢部ひと話。エイプリルフール回。ひとはが矢部っちに騙される珍しい話。倒れた自分を運んでくれたとわかった時、照れくさそうにお礼を言うひとはだが、4/2だと騙されたことで死ねばいいのに…と呪う。妙なところで自尊心が高い一面。

エイプリルフールではひとはは割としてやられている…「これはひとりごとの範疇なの?:エイプリルフールお漫画を描きました

第6巻

お姫様抱っこだけで生きられる。

100卵生 職員室の中で孤立する矢部っち

プール掃除回。矢部っちがじゃんけんに負けて矢部っちクラスがプール掃除をすることになり、生徒たちの不平不満が爆発。矢部っちが職員室で孤立しているからだというのに対し、孤立していること自体を否定せず、ひとはのせいだと言う矢部っち。まぁしょっちゅう生徒が机の下に潜んでいたらそりゃ孤立するよね。しかも女生徒。ひとはの職員室常連ぶりがわかる一コマ。

109卵生 矢部ひとお姫様抱っこ!

避難訓練回。久しぶりの濃厚な矢部ひと回はお姫様抱っこの大サービス。しれっと矢部っち教卓の下にいるひとはよ。けが人として矢部っちはひとはをお姫様抱っこ。本当は起きているけれど、矢部っちになすがままお姫様抱っこされるひとはの図だけで読んでいてよかったと思える。しかも、矢部っちが口を塞ぐためにひとはの体(しかも下半身あたり)を口に押し当ててすぅはぁしていても何も言わなかったという。ようやく目を開けたのが、矢部っちが力尽きそうになって膝をついた時。その時の「死体(みっちゃん)なんて捨てたらいいのに」も深読みしたくなる。

ところで、矢部っちがひとはをすぅはぁしているのを目撃した栗山先生がその様子を校長に訴えると、校長は「何かの間違いだろう」として取り合わないのだが、これまで色々やらかしている割に、矢部っちの校長からの評価は高いらしい。まぁ実際あの問題児クラスをまとめているのは実績だと思う。

112卵生 運動会

運動会回。例によって不審者として追われるパパとひとはの二人三脚。緊急とはいえ、不審者と勘違いする周囲に対し、ひとはと草次郎の共通点を叫ぶ矢部っち。いずれ義理の息子になるかもしれないしね(矢部ひと目線)。

第7巻

久しぶりの矢部ひと巻。ガチレンの誤解が解けて晴れて共通の趣味仲間に。

118卵生 ようやくガチレン和解+風邪ひとは

ひとはと矢部っちがガチピンクの握手会場で会い、ようやく42卵生から続いたガチレンの誤解が解ける話。ひとはがガチレンのファンだと知って嬉しそうな矢部っちよ。

その後、ガチピンクとの握手で緊張しすぎてキモオタ状態になっている矢部っちにひとはは「ええーっ」となるのだが、プロフェッショナルなガチピンクさんの爽やかな応対に胸を撫で下ろす。矢部っちが邪険にされないかという心配だったらしい。

122卵生 ひとはを巡る三角関係

龍太を交えた三角関係回再び。小学1年生がライバルになる矢部っちとはいったい……。いやまぁ、別に矢部っちそういう意識してないけどね。本能的に矢部っちを敵だと察知する龍太のほうが、幼くして既に恋愛レベルは矢部っちより上っぽい。だがガチレンごっこをとおしてそれなりの友情は築けたらしい。

124卵生 丸井家クリスマス

クリスマス回。何度でも来るよクリスマス。ふたばにクリスマスプレゼントするためのサンタ役として、ひとはが矢部っちを召喚する。矢部っち宅に男女のサンタコスがあることを知っているひとは……。ややマニアックな性癖をもつ矢部っち……。……ひとはなら多分なんだかんだいいながらやってくれると思う

ふたばにパンイチにされる矢部っちと、ちょうどよく帰ってくるパパさん。パパさんいつもナイスタイミングで帰ってくる。こたつの中に逃げ込む矢部っちは、ひとはの股ぐらに顔を突っ込むラッキースケベ。ひとはちょっと怒るものの、矢部っちがいることは隠そうとする。まぁ自分が呼んだんだしね。こういう時はちゃんとフォローしようとする。が、矢部っちはついにこたつから足を出してしまう。

まぁそんな状況なので草次郎にはモロバレするわけだが、草次郎はひとはに買ってきたプレゼントの靴を返品して脱毛器を買ってこよう、とカマをかける。まぁ娘が隠しているくらいだから、不審人物というわけじゃないことはわかっていたのだろう。で、娘たちがどう出るか試したわけだ。

それで、草次郎に半殺しにされるとわかっていながら、自分のために名乗り出た矢部っちを見るひとはは、どことなく嬉しそうに見える。

それにしても草次郎に自分のこと知ってほしいんだね矢部っち(矢部ひと脳)。

130卵生 バレンタイン・ギスギス

やってきたバレンタイン回は矢部ひと回。嬉しい。矢部っちがバレンタインにチョコをもらえて疑心暗鬼になるが、すべてひとはによる策略。相変わらずごく自然に矢部っちの机の下にいるひとはを、矢部っちは既に受け入れているようだ。そしてひとはに相談までしている。ニヤニヤする。

最後、矢部っちは童貞をこじらせすぎて、この義理チョコが実は本命なのではないかと考え、さらにそのチョコを下駄箱に入れたのがひとはだと知り、「そうだったのか…困ったなどうしよ…」。ひとはが矢部っちを好きだと思われるオチはこれまでの何度かあり、またこれからもあるが、そのたびに矢部っちの反応が慣れてきているのも一つポイントだろうか。

この後の単行本オマケ漫画では、栗山先生に義理チョコもらったのが面白くなさそうなひとはが見られる。もう栗山先生とくっつけるようなことはしなさそう。

第8巻

通い妻。

141卵生 跳び箱

跳び箱回。ひとはに跳び箱を飛ぶ気持ちよさを味わってほしい矢部っち。このままじゃ一生跳び箱飛べないままだ、と危惧する矢部っちだが、別に跳び箱が飛べなくても人生で困る場面はない。でも、だからこそ飛んでほしいのかもしれない。

授業の後、ひとはがこっそり跳び箱を飛ぼうとするのを、跳び箱の中に隠れていた矢部っちがアシストする。これはかなり危険な気がするがキニシナイ。それより大事なのは、本当はひとはも跳び箱を飛べるようになりたいはず、誰もいないところなら跳び箱を飛ぼうとするだろう、と矢部っちがわかっていたところだろう。まぁひとはに限らず生徒のことをよく見ている先生なんだろうけれどね、こうね、ひとはのことよくわかっているんだなってニヤニヤする。

144卵生 ヘーイヘーイ

松岡がラブレターを貰う話。矢部っちは出てこない…出てこないのだが…非常においしいシーンがあるので。

松岡に惚れてもロクなことないよね、ということでみっちゃんに惚れさせればいいという話になるのだが、その時のひとはの分析が

ひとは「ちょっと優しくされただけで惚れてしまうかもしれないよ 普段孤立している人って割とそういうところが……」


自分のことやん。ひとはもここまで言いかけて、まるで自分のことのようであることに気づき沈黙「……」。「三女さんもそうなの?」という吉岡の問いに、赤面しながら「違うよ 全然違うよ」と顔を隠し、皆に「ヘーイ ヘーイ」とからかわれる。

この時、ひとはが何を思い浮かべたのかはわからない。わからない……が、しかし……!俺はときめいた。

149卵生 股間に顔面アタック

ひとはが泳ぎの練習をする話。ふたばの尽力により、矢部っちの股間にひとはが頭からアタック。矢部っちの悶絶具合から、ダイレクトに激突したことが窺える。

150卵生 久々の通い妻

久しぶりの矢部っち家突撃話。そしてG回。この話はニヤニヤポイントが多い。矢部っち家にみつばがついていこうとするのをまこうとするのは、来てほしくなかったからだろうけれど、なんで?と思うと……うむ。矢部のおっぱい大好きなエロ本を「趣味が悪い…」と評するとか、Gがいるから探索できない(いなければする)発言とか、総合的にこう、アレだ、通い妻だ

第9巻

二人の距離感が伺い知れる巻。

157卵生 三十路と二人羽織りで矢部ひとの距離感が

三十路が矢部っちと二人羽織りになって、矢部っちに代わり教師の威厳を振りまく話。この話は矢部ひと的にポイント高いと思う。まずひとはが矢部っちの机の下に潜り込むのに対し、矢部っちは「もー」の一言でもはや完全に公認状態になっているのがそう。

が、それよりも面白いのは、矢部っちと二人羽織になった三十路が、歩き読書するひとはから「歩きながら本呼んじゃダメ!!」とひとはから本を取り上げたシーン。

歩きながら本読むな、は正論であるし、本を取り上げるのも教師・生徒間としては行き過ぎとは言えない。だからひとは何も言わない。何も言わないが、これは矢部っちとひとはの距離感ではない。本を取り上げられたことよりも、そのいつもと違う教師然とした高圧的な態度に不満、あるいは違和感を覚えたのではないだろうか。矢部っちのことをじっと見据えるひとはは、どういうつもりなのか問い質しているようだ↓。

矢部ひとでこのひりつく空気感は、全編とおしてここくらいだと思う。二人の関係が伺いしれる、という意味でポイント高し。

桜井のりお, みつどもえ, 第9巻

158卵生 ヘイヘイ童貞野郎

席替えで宮下さんの後ろになって黒板が見えないひとはが、宮下さんのフリして「ヘイヘイ童貞野郎 もはや国の天然記念物」と矢部っちをなじり、宮下さんを廊下に追い出そうとする。

が、しかし矢部っちはその程度のことでは動じず、むしろ「すごくきれいにノートをとっているんだね!!」と宮下さんを褒める始末。自分のノートを褒められて、言い出せないが照れくさそうなひとはが可愛い。

この後、言い過ぎたひとはは廊下に立たされる。矢部っちがすべてを察したからなのかどうかはわからない。

163卵生 ダメな大人ですね

ガチレンがゴルフで潰れて正義のパワーが不足する話。ナチュラルに通じ合う矢部ひとが良い感じ。大人用ガチレンベルトを誇らしげに見せる矢部っちに「ダメな大人ですね」と一蹴するひとはに痺れる。まぁでも実際、学校にそのベルトつけてくるのは割とアウトだと思う。

168卵生 裸のお付き合い「先生のエロ」

矢部っちが裸のお付き合いする回。……草次郎と。そして謎のお風呂シーン。結果的に矢部っちがどんどん丸井家に近くなっていく……。ひとはが休日のたびに矢部っちの家に行くこともこの回で知られることになる。親公認だよ。半殺しオチだけど。

回想で、もはや日常となっている矢部ひとの夫婦感あふれるやりとりにニヤつく。温泉に行くと知った矢部っちに、ナチュラルに一人でいくのだと思われてプルプルするひとはが可愛い。フォローしようと裸の付き合いの良さを熱弁する矢部っちに一言「先生のエロ」。なにげにこのストレートなツッコミは珍しい。

第10巻

ついに二桁。ちょっとマンネリ気味かな。

178卵生 バレーボール

バレーボール回。ひとはにバレーをさせようと、クラスメートが奮闘する話。……特に矢部ひと的に何かがあるわけではない。というか、矢部っちは何もしない。生徒たちがひとはのために協力し合うのを、優しく見守っているだけ。基本的には生徒たちの自助努力を大切にし、必要な時には手を差し伸べる、これができるから、矢部っちはいい先生だと思う。ぼくにはとてもできない。

180卵生 ホワイトデー

龍太がホワイトデーに三女にお菓子をあげる話。まぁ別に矢部ひと回ではないのだが。いつの間にか仲良くなっている矢部っちと龍太の姿が印象的。やはり共通の趣味のちからは大きい…のだが、同時に、矢部っちがひとはに対して特に恋愛的な何かをもっているわけではない、ということの証左といえるかもしれない。矢部ひと的にはまぁそうだよなと思いつつも、ちょっと微妙な気分になる回である。

184卵生 ひとはは巨乳に憧れる

ひとはがみくと結託して、みく母に巨乳になる秘訣を聞き出そうとする話。が、矢部っちは誤解して、お金持ちのみくの家にお金の無心をしようとしていると思い、慌てて止めに入る。

矢部っちのおっぱいなエロ本を趣味が悪いと言うひとはだが、自身は憧れているというところに矢部ひとを感じる。

189卵生 図工

図工の時間。取り立てて矢部ひとというわけではないけれど、適当に済ませようとするひとはに「まじめに描いて」と矢部っち注意する、教師と生徒の関係という、矢部ひとの一面が見られる。

ついでに言葉を濁しつつも、みつばの一生懸命さを評価しようとするあたりに矢部っちの教育観が出ている。まぁ浪漫派だよね矢部っち。二分の一成人式とか喜んでやりそうなタイプな気はする。

第11巻

この巻は特に全面矢部ひと話はない(ネタはある)。しばらく、矢部ひとの不作が続く。

197卵生 矢部っちのお尻

皆の柔らかいところを探す旅。ふたばが矢部っちはお尻が柔らかいことを暴露。「どうでもいい情報だね」。わざわざ矢部っち家まで行って…。

201卵生 矢部っちが宮下に人工呼吸するのを阻止

宮なんとかさんの必死の補助により、25m泳いだ…ように見えるひとはに対して、「すごいじゃない」と涙を浮かべて喜ぶ矢部っち。「お赤飯をたこう!!」ぬか喜びさせてしまいひとはもちょっと慌てた様子。

その後、吉岡の策謀により誰かが宮下に人工呼吸しないといけない流れになる。ここでは担任として矢部っちが「早く助けないとボクが…」と名乗りを上げたところ、ひとはが「キッスの経験もない先生には無理です」と横槍を入れる。そして自分がやるとまで言い出す。ひとはの性格、人間関係から、どう考えても演技の宮下に対して人工呼吸など絶対にしたくないはず。実際、佐藤に白羽の矢が立った時には「どうぞどうぞ」とあっさり譲る。これは矢部っちに人工呼吸してほしくなかったからと考えざるを得ない。

第12巻

久しぶりの矢部ひと話がのっている12巻だが、この後はまた不作が続く。

214卵生 金の無心を断る

ひとはがガチレンのガチャガチャで全色揃えるため、ガチャの闇にハマる話。ヤバい目でふたばに金を貸してとせびるその姿、案外ガチャゲーにハマってしまうタイプなのかもしれない。矢部っちにも貸してと頼んだようだが、当然のように断られている。矢部っちは教育上悪いことはしない。

217卵生 エロ本を処分しつつ密着ゲームプレイ

久しぶりの矢部ひと回。いつものように矢部っち宅に上がりこむひとはは、ついにエロ本を処分するところまできていた。ひとは自身はエロ本に寛容なはずだが。やはりおっぱい本だからか。そうなのか。

150卵生の時には汚かった矢部っち宅だが、なんとなく綺麗になっているような気がするのはひとはが片付けているんだろうか。通い妻レベルが着々と上がっている。

そしてガチレンゲームを密着プレイ。これは熱い。

225卵生 ひとはを可愛く撮るために

みくの盗撮がもはや写真としてプロの域に達する話。で、クラス皆を写真写りよく撮り始めるのだが、ひとはだけうまくいかない。皆に自然体でせがまれるも、「ム……ムリ…」とキョドるひとはに矢部っちが「ガチレンゴッコしようか!!」と助け舟を出す。可愛いひとは撮りたいのか矢部っち!いや助けただけなんだろうけどさ。わかってるよ。ええやん妄想しても。

229卵生 松岡さんのお見舞い

どちらかというと松岡さんとひとはの話だが。入院した松岡のお見舞いのため、矢部っちがひとはに寄せ書きと千羽鶴をクラスの皆に頼む大役を頼む。

無難にいけば杉ちゃんグループの誰かに頼めばよいところを、あえて人付き合いの苦手なひとはに頼む。ひとはに持ってきてもらえば松岡も嬉しいだろうし。ここらへん、矢部っちの教師っぽいところだな、と思う。

第13巻

不作。実際、過去の自分の記事を見てみると、この13巻でしばらくみつどもえから離れていた→「『みつどもえ』といえばやはり矢部ひとなんだが」。

233卵生

水泳で、水中で目を開けられないひとはを皆でサポートする話。目を開けられないと、8級から9級に落ちてしまうのだが、ひとははそれが嫌なわけだ。矢部っちもひとはが目を開けられないことは気づいているのだろうが、皆の支援しようとする様子を見ているようだ。みつばの頼みで、ガチレングッズをわざわざ持ってくる良い教師。

……ところであの雑菌だらけのプールで、目を開けるのは推奨されないのではなかろうか。まぁ開けられないといざという時に困るのは確かなのだが、最初の最初だけで十分だろう。今どきはどうなっているんだろうか。

247卵生 栗山先生は脈なし

矢部ひとじゃないけど。矢部っちが栗山先生に「先生からメガネを取ったら何が残るんです!?」と暴言吐いて睨まれる話。栗山先生からの好感度は最低だし、こんなこと言ってしまうあたり、矢部っちはそもそも栗山先生のことをそんなに好きでもないのだろうと思う。見た目が好みなだけで。

第14巻

少し矢部ひと分増えたかもしれないが、まだまだ。前に書いたこのサイトの記事は→「『みつどもえ』14巻 矢部ひと的感想:まるで空気のように

251卵生 矢部ひとの絡みだけで

劇の主役を決める話。キャスティングボードをひとはが握る。

オチで、怪我した矢部っちをひとはが心配するのだけなのだが、絡みが少なかったのでそれだけでもちょっとうれしい。

259卵生 もはや空気

夏休みの絵日記を職員室で確認する矢部っちと、ナチュラルに溶け込んでいるひとはの図。

262卵生 間接的矢部ひと

ガチレンベルトを自慢しようとするひとはが、矢部っちの机の下であられもない姿になる話。龍太に自慢の先を越されたひとはの心境が悲しい。

直接的に接しない矢部ひとという新境地で可愛いひとはが見られるが、最後の三十路がもっとあられもない姿になるインパクトが強すぎる話。

第15巻

またちょっと矢部ひと分が増えてきた。前に書いた記事はこれ→「『みつどもえ』15巻矢部ひと的感想:見たの!?矢部っちのアレ見たの!?

273卵生 オタク

一年生相手に影で熱くガチレンを語るひとはが非常にオタク臭い。矢部っちの影響だろうか。

276卵生 テッテレー

みっちゃんの怖い絵で矢部っちを怯えさせて楽しそうなひとはの図。

もはや絶望的と思われた矢部っちと栗山先生の仲だが、なんと矢部っち栗山先生から映画に誘われる。……が、そのナイスタイミングでひとはが「ドッキリ大成功」の看板を出して不発に。まぁそれは偶然なのだけれど、矢部っちが意図しないフラグブレイクに気づきかけても「いいえ」と一言で突き放すのは、映画館デートを少なくとも歓迎はしていないと見れる。

277卵生 ついに矢部っち矢部っちガン見

久しぶりの大ヒット矢部ひと回。ひとはが水中で矢部っちの矢部っちをガン見する。55卵生でも見た疑惑はあったものの確証はなかったが、さすがに今回は確実に見えたと思われる。赤くなって目を閉じるひとはよ。しかし矢部っちなぜ気づかない。

284卵生 ハロウィン

ひとばとふたばと結託して矢部っちにトリック・オア・トリートする話。仕掛けている時はめちゃくちゃ楽しかったろうねひとは。

第16巻

矢部ひと分強め。「『みつどもえ』16巻矢部ひと的感想:親に挨拶して映画館デート…矢部っち逮捕待ったなし

289卵生 私…小学生だから…先生…たいほされちゃうから…

ひとはと矢部っち母の顔合わせ。サブタイ恋のテレフォンCALLでこれはキテイル。たまたま居合わせた吉岡も昼ドラ展開にテンション上がりまくりで、ひとはを彼女として矢部っち母に紹介しようと頑張るが

ひとは「私…小学生だから…先生…たいほされちゃうから……」

ツッコミそっちか。ひとは的には彼女役なのはよいのか。とかなんとか。妄想膨らむ矢部ひと回。

しかし、矢部っち母からの突然の電話にひとはテンパって出てしまったので、不気味な声という評価を受けてしまっている。

それにしても、かつてひとは頬の燃焼をしていた矢部っちのガラケーが、いつの間にかスマートフォンになっている……。でもまだやりとりがSNSじゃなくてメールなあたりに時代を感じる。

先生だけに私の可愛いチクビ

単行本のオマケ漫画。ひとはが矢部っちにだけチクビの特別画像を送っている。ひとはなりの気安さを感じる。

293卵生 映画館デート

映画館デートですよ!教え子と教師で職質待ったなしですよ。しかも矢部っちだいぶ若いから小学生の子連れには見えないし。兄妹にしては年離れているし。

そしてひとはから容赦なく小学生以下限定グッズを奪い取る矢部っち。そのためだけにひとはを連れてきた矢部っち。非常に大人げないが実に矢部っち。まぁいくら矢部っちでも、こんなことはそうそうできることではないはずで、これは矢部っちがひとはに対して相当心を許している、ということでもある。大人げないけど。まぁでも矢部っちだから。

第17巻

矢部ひとと言えるほどの話はないが…。「『みつどもえ』17巻感想:矢部ひとないから三十路でも語る

305卵生 三十路とひとはの場合

この話は矢部ひとではない。けれど、三十路とひとはのアンマッチぶりが、逆説的に矢部ひとを補強するような気もするので書く。

ダンスをどうしてもやりたくないひとはは、口パクのヴォーカルをやることになる。三十路的にそれは良いことではなかった。それで、本番にインストバージョンを流し、追い込むことでひとはの殻を破ろうとするのだが……

まぁひとはタイプにこれは無理。パパさんがフォローして事なきを得るが、トラウマになりかねなかったケースだと思う。三十路自体は決して悪い先生というわけではないのだけれど、ひとはと致命的に相性が悪い。

先生も人間だから、どうしても生徒との相性はあるのは仕方ないのだけれど、人生経験が浅く、判断の拠り所が先生になりがちな小学生にとって、先生との相性はその後の人生にも影響を及ぼしかねないところがある。まぁそのへんは、クラス替えの時点でこの子ならこの先生がいいかな、という風に振り分けるしかないのだろうね。小学校一年生はもう博打だな。

そして、矢部っちとひとはは相性が良い。これが言いたかった。

第18巻

316卵生 ひとはちゃんが勝手に上がりこむのも結構ギリだよ

矢部っち宅にて、松岡さんと一緒に突撃。矢部っちの部屋が事故物件であることが明らかに。で、松岡さんが泊まろうとするわけだが、さすがに教え子を泊まらせるのはまずいと焦る矢部っち。「ひとはちゃんが勝手に上がり込むのも結構ギリだよ?」いや多分アウトやで。

321卵生 道徳の時間の矢部っち

クラス全員の良いところを書けといういかにも小学校教師が好きそうなことを矢部っちも目を輝かせてやる。矢部っちのこういうところには、みつばのみならずひとはも辟易としているらしい。まぁ実際あまりよくないところだと思うが、新任教師だしなぁ。浪漫派だよなぁ矢部っち。ひとはの衝撃のアンケート結果を見て現実を学ぶとよい。一部の女子と打ち解けて、クラスに馴染んだひとはだけれど、全体的にはやっぱまだとっつきづらいキャラなんだろうしね。

第19巻

ついに最終巻。すっかりクラスに打ち解けたひとはが感慨深い。そして矢部ひと分濃厚。記事→「『みつどもえ』18-19巻(最終巻)感想:最後の矢部ひと祭り

333卵生 最後のクリスマス回

最後のクリスマス会はまたもやサンタ矢部っち+しんちゃん。下半身部分を矢部っちが担当する。こたつではひとはと密着状態。そして最後はパンイチで朝チュン。ってかよくあの状況で普通に寝られるね矢部っち。

335卵生 矢部家の居間でパンイチのひとはがてってれー

事案。実家に帰った矢部っちが、「僕の命なんだよ」と両親に力説したダンボールからパンイチのひとはがてってれー。この後マジでどうなった。

ひとはは引っ越し祝いのサプライズとしてバーンと登場しようとしていたわけだが、自分のサプライズ登場が引っ越し祝いとは大した自信。なんだかんだで、矢部っちは自分を邪険にしないだろうという確信があるのだろう。しかし、行き先が実家だとは思わなかったらしい。

338卵生 実家でも通い妻、未来への布石…

ひとは(+松岡)の矢部家侵入作戦。335卵生の後どうなったのか非常に気になるところだが、「顔が割れてる」発言からやはりなかったことにはなってないらしい。いったいどんな言い訳をしたのか。少なくとも、顔パスで矢部家に入れるような状況ではないようだ。そりゃそうだ。

松岡の活躍もあり、霊として矢部家に自由に入るようになる。ひとは、実家でも通い妻に。矢部母は宗教にころっといってしまいそうだなぁ。息子に彼女ができないのが霊的なものではないのかと考えるの悲しい。ひとはは「残念ながら…」と俯くけれど、矢部っちに彼女できるわけないだろうと、安心している面もあろうね。

最終回間近のこの話はとても重要。卒業を控え、学校から離れた後、二人の接点は矢部っち家しかなくなるから。が、この話で当面は関係が続くことが示唆された。卒業後も間違いなくひとは通うだろう。霊として。

母は霊のフリでかわせても、矢部っちはひとはだとわかるはずだが、どうしているんだろうか。まぁ親バレしてもややこしいし黙認するんだろうか。

346卵生 矢部先生が…好きなのよね…

満を持して三十路の真・三十路回。サザエさん時空であるこの漫画においては最後の大技。ちょっと笑えなかったのは俺が年食ったからだろうか。きっともっと年食ったら笑えるんだろうけれど。

三十路が誕生日を迎えて真の三十路になるという残酷な事実を認識させないため、気を使ってひとは(と杉ちゃん)が身を挺して気をそらさせる。その過程で、三十路はひとはが好きな矢部先生が自分と付き合っていると誤解してショックを受けた、と勘違いして、「矢部先生が…好きなのよね…」と矢部っちの目の前で言う。この展開もこれで何回目か。そのためか、矢部っちもだいぶ慣れたご様子で、若干の余裕。そしてマウント取られて悔しそうなひとは。

まぁ実際のところ、ひとははたびたび矢部っちの机の下に潜り込んでいるので、傍目から見れば少なくともお気に入りではあるのだろう、と認識されているのだなぁと思う。

347卵生 最後の美少女スマイル

皆でひとはの笑顔を見ようと画策する話。が、慣れないことをしようとして、結果的にはひとはを怖がらせてばかりの結果に。ついにはチクビを人質に取られたと思い込み、精神的に追い詰められたひとはは、宮なんとかさんの「(チクビに)飛べ!」の合図で窓から飛び降りようとしてしまう。

そこへたまたまやってきた矢部っちが、ひとはを止めようと大慌てで飛び込むも、バケツに足をひっかけて水浸し。さらにみつばに着せられたブラジャーがシャツからうっすら透ける醜態を晒す。矢部っちが助けに入って、ひとはは正気を取り戻すわけだが、この時のちょっと照れ臭そうな表情のほうが、矢部っちのブラ透けに気づいて見せたわかりやすい美少女スマイルよりも良かったかもしれない。

矢部ひとの魅力

以上、全19巻の矢部ひとラインナップ。さすがに色々取りこぼしている気がする。またみつけたらしれっと追加しよう。いずれにしても、矢部ひとがほぼ全巻に散りばめられている事実。誰かが言っていたけれど、これだけで本作ったら需要あるんじゃなかろうか。

まぁでも、矢部ひとだけ抽出したものの、この二人の味わい深さは、矢部っち関係なく、ひとはがクラスメートたちと親睦を深めるからこそ、という面もある。内気なひとはをクラスに溶け込ませようとする矢部っちがきっかけを作り、また何かあった時の逃げ場として、ひとはの心理的セーフティネットの役割を果たしていたことは大きい。学校の先生ってのは、そうあってほしいと思う。ひとはにとって矢部っちは恩師だろうし、新任の矢部っちにとっても、ひとはは思い入れの深い生徒だろう。

皆矢部っちのことを軽く見て「矢部っち」と呼ぶけれど、ひとはちゃんと「先生」と呼ぶしね。ひとはの性格もあるけれど、先生として頼りにしているんだろうな、と思う。呼称については、ひとはを名前で呼ぶのも身内以外では矢部っちくらいなのも特別感があってよい。。。ま、先生が三女というわけにもいかないしな。ここらへん、お互いが自身の立場をよく意識している、とも言える。

この良き教師と生徒という一面が、矢部ひとの魅力を作っていることは間違いない。矢部っちは一人の先生として、ひとはを贔屓しているわけでもないし。良い先生だよ。だから、正直在学中にこの二人の間でどうこうなってほしいかっていうと、そんなことはないんだよな。矢部ひとファンも、そういう人が多いんじゃないかしら。

しかし、教師と生徒という枠組みに当てはめるには、あまりにも距離が近すぎることも間違いない。ひとははしょっちゅう職員室の机の下に潜み、休日は毎朝欠かさず矢部っち宅に上がりこむ。なにかと自宅に呼び出すこともある。普通ではない。スキンシップも多く、パーソナルスペースの近さが夫婦とか恋人のそれ。特にひとはなんてスキンシップ苦手なほうなのに。

このアンビバレントな2つの要素が重なり合うところに、矢部ひとの魅力を感じずにはいられない。色々なことがなし崩し的に既成事実化されていき、まるで夫婦のように見えてくる錯覚。いや現実か、現実なのか?現実になってくれ!

卒業後に結婚してくれ

ということで、卒業後何年かしたらくっついてほしいなぁと思う。ガチレンが終わり、チクビがいなくなっても、なお続く関係であってほしい。個人的にはひとはが大学生くらいになったらくっついてほしい。20と31まぁ世間的にも許されるし。そして矢部っちは魔法使いになる。サンタコスで存分にいちゃつけばいいよ。

参考

矢部ひとは色々な人が語っているので、参考にさせてもらいました。いくつかメモしておきます。記事が古いのは仕方ないですね。。。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • この記事を読んで、久しぶりにみつどもえを見たくなり全巻購入しました
    矢部ひといいですよね、中学生の頃に読んで、ギャグ漫画ながら矢部ひとの一言では言い表せない関係にときめいていました。
    サザエさん時空ではありますが回が進むごとに、関係も変わっていき最終巻ではくっついたりはしないもののラブコメ要素に暗に決着をつけていて(おがちんのしんちゃんへの告白からふたばは恋を自覚するようなしていないような処など)
    矢部ひとも決して恋愛的なものに発展はしませんし、あの時点ではしないとは思いますが。何だかんだひとは→矢部っちなのかなあ?と思わせる感じで、みつどもえらしいと言えばらしい終わり方で、大人になっても変わらず仲良くしていて欲しいなあと思う二人でした

    • >たかしさん
      矢部ひとはほんとによいものですね。。この魅力を言い表すのは難しくて、やたら長々しい記事になっちゃいましたけれど、
      この時点で明確に恋愛的じゃないっていうのが、魅力の一つだよなーと思います。
      それに皆の関係の変化の中で、ひとはの立ち位置が変わっていくのも、矢部ひとのバックグラウンドになっていると思うし。
      卒業してからも繋がっていてほしいなぁ。

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