ということで1巻読み終わりました。
知れば知るほど限界の底抜けを見せてきてつらい。そろそろ歴戦のラブコメ紳士も1つくらい「これは無理」属性が出てくる頃ではなかろうか。一つ一つは大きなものではないんだけれど、積み重なると総合力が強い。これもう病みのキングスライムだろ。
まぁ悪いスライムではないのは間違いないのだが、致命的に他人の気持ちが読めない。ただ他人とわかり合いたいとは誰よりも強く思っている。拒絶を繰り返して自分の殻に閉じこもったが、一度その殻をあければ一気に取り込みにかかる、しかし逃げられることは誰よりも恐れている……。
やはり悲しきモンスターでは?以下1巻3-5話感想。友達できるかな、地獄の放課後デート、悪夢の家庭訪問の3本です。家庭訪問はやっ。
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試されるヒロイン
まぁなんかちょっと、振り落としにきてるな、みたいな感覚はある。3話でもう一人女子が出てきて、友達いないさんズで友情育むのはいいし、まぁだいぶ逝ってる系のオタク趣味もまぁいいよ。ヤンデレ彼氏のボイス聞いてるのはそれなりに深淵だけど、まぁ別に。距離感近すぎるのもね、ご飯同席したとき向かいじゃなくて真隣に来るのも全然。ラブコメ界隈じゃこの程度全然。

でも食べ方汚いのはキツい。しかも飲んでるのこれオレンジジュース。学食に紙パック1リットルのオレンジジュース持参という絶望的なセンス、どこのピザデブだよっていうか弁当とオレンジジュース一緒に食べる味覚つらい。察せられるように部屋も汚い。汚部屋。生々しい方向性はちょっと。
自室のみが汚いところから、自分のテリトリーはわきまえていると思われるが、一緒に住んだら間違いなく家のすべてをテリトリーとみなして侵食すると思う。お互いのプライバシーは保ちましょう系の理論通じないと思う。多分わかりましたとその時は頷いて2分後に部屋に入ってきて痕跡を残していくと思う。しかもそれは彼女の中で約束をやぶわっているわけではなく、彼女なりの合理があるという絶望感。
とにかく共感性が欠如しており、放課後デート(?)にせよ早すぎる自室招待にせよ、サンノミヤの打算をアザミヤコの天然のウザさが上回る展開が多い。奇妙なヘッドセットについて可愛いかどうか聞かれた際、迎合せずあえて正直に否定の感覚を伝えたサンノミヤに対し

うーんこれはうざい。「かも」ってつけたら許されると思っているパイセンクオリティ。
この対応は一事が万事と思われ、これを受け入れるのはなかなかしんどい。拒絶は可能だが、その場合アザミヤコは過度に自分を抑制するようになると思われ、それはマコトの本意ではないだろう。マコトはアザミヤコに気に入られようとしている一方、彼女のありのままを受け入れようとしている面がある。
だがそれは茨の道。

完全に一人で楽しんでるこの人。積極的に妨害してくるのはまぁじゃれついているようなもんなんだとは思う。
デート(?)中にサンノミヤくんの生気がどんどん吸われていくのを感じる。デートなんてそういうもんはある程度あるにせよさすがに限度がある。このサンノミヤくんの意思を徹底的に無下にする態度はドン引きなのだが、読者視点ではサンノミヤの金という下心を知っていることでようやくバランスが取れる。
しかしアザミヤコは本気で楽しみを共有しようとしている。もうそうなんだ、自分が楽しいんだから相手も楽しい、そういう感覚なんだ。絶望的なんだ。
強制連行
ただまぁ、5話で早速お家にご招待される展開の早さに驚いた。驚いたが計画的犯行っぽい。距離感の詰め方はのあ先輩超えてると思ったが、実はパイセンも昔はこれくらいだったんだろうか。私服はいかにもだけどいける範囲。なぜ病みはボーダーに惹かれるのか。
自室は電気をつけている感じがないけど照明はどうなってんだろう。部屋の中でやることは、基本的に子供が作ったものを大人に見せて自慢するような感じだが、内容は割ときつめのオタ活で在りし日の匿名掲示板なら容赦無く晒されてそう。ってかまとめサイトで紹介されていたのは、ある意味晒されていたのか……。
まぁでもトレンドにのる安直さはありつつもクリエイティブ要素は強いし、なにより素の見た目の良さは伝わるからニッチな顧客層はいるんじゃなかろうか。実際チャンネル登録している人もいるのだし。とはいえ二次元補正がかかっているだけで現実フィルタとおすとだいぶあれかもしれないんだが……。
しかし真面目な話、個人サイト管理人としては天性のものがあるヤコちゃん。誰にも見られなくても発信し続ける謎の気合いだけがあればいい。その源は誰かに届けばいいという気持ちありつつ、結局は自分のためなのかなという気持ちありつつ、10年も続けると、なんだか続けているから続けているというような、そんな気持ちにもなってくる……。
そしてこれを心から誉めるサンノミヤくんえらいよくやった。っていうか好きになれそうなところをずっと探していてやっと見つかったという感動かもしれないんだが、しかし実際、ヤコと同じく孤独であった身として強い共感を覚えたのだろう。それにここまで彼は取り繕うことはあっても迎合することはなかったしな。それは多分、金のために近づいている彼なりの最低限のラインなのであろう。
出会って5秒で胸丸出し
なのでヤコちゃんが何を思ったのか胸丸出しで迫ったら、ちゃんと拒否ります。っつかマジでやりよったこの子。1巻でいきなり脱ぐか。本当に最初に近づいたのがサンノミヤでよかったね。この奇行は、ここまで否定的な発言を避けてきたサンノミヤくんをして「わざとおかしなことしてます……!?」と言わせてしまう。
これはヤコのことを本当に好きになれるかもしれない、と思った矢先のギャップからきたショックではあろう。あるいはヤコの胸がのあ先輩並ならころっといった可能性も……?いやでもけっこうあるよなっていうか、前の話で胸割とあるのに気づいて(胸丸出しで迫るのか……)とか思ってたら本当に次の話で丸出しにして迫ったから声出たんだわ。
……まぁでも、実際押し倒したらあかん気もする。パイセン理論だとビックリしてその先にいけない、だけど、ヤコちゃんはそこはちゃんと一線引けるんだろうか。
いずれにせよここまでサンノミヤくんは打算とはいえそれを上回る苦労をしているので、総合的に「頑張れ……!」であった。1巻最後はヤコママと在りし日のお嬢様ヤコちゃんの写真などあり、なぜ彼女はこうなってしまったのか……そんなミステリー要素を軽く滲ませながら次巻に続く。
久しぶりにテンション上がる漫画でした。
<思い出した漫画>
ヒロインのアレな属性の中でも、汚い系はけっこう本当にキツいと思う。

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コメント
コメント一覧 (2件)
更新お疲れ様です。
僕は本文中にあったサンノミヤ君大変な目にあってるけど、まあ下心あるしそれでチャラ…チャラかこれ?みたいなバランスが面白いなあと思ってますね。
ちなみに生理的な許容度として食べ方汚いのは☓だけど、ヤコくらいの汚部屋なら許容範囲でした。この辺人それぞれでしょうねえ。
クリエイティブな要素に色々手を出してるけど、やってる最初に出てくる理由が寂しい人の為にってのは中々グッと来ました。ここまでだと5話が一番好きですが、ヤコの過剰摂取というサンノミヤくんの言葉が染みますね…
サンノミヤくんに下心と引け目があるから成り立っている関係ではありますね。
本作はかなり久しぶりに読み直したくなった作品で、2巻読んでから1巻読むと味わいが全然違いましたね。
4話の放課後デートの帰りから5話のおうちデートにいたる流れはとても好きです