個人サイト・個人ブログは薦められない趣味になった

このサイトはラブコメ漫画の感想ブログと銘打っています。これで一つのようですが、実は分解することができます。まぁ大したことではなく、名詞で分解すると、ラブコメ、漫画、感想、ブログとなるので、主にこの4つの要素で構成されていると言えるよね、ということです。

もうこの時点でめんどくせぇなおい、と言われそうですが、この面倒くさいことをラブコメの漫画に対してやるのが感想あるいはレビューです。それをブログという形式で掲載・発信しています。このブログという要素は、水道ガス電気のようなインフラで、普段はあまり意識することがありませんが、ないとそもそも発信できない、大前提です。

今回は、そのブログの話です。

目次

個人サイト・個人ブログは難しい

ブログが流行り始めたのはいつ頃からか、データはあるんでしょうけれど、自分の体感では00年代の後半くらいに目立ち始め、10年代の前半に隆盛した、という感じです。このサイトができたのは2016年なので、ちょっと遅いですね。今振り返ると、個人がブログを開設して、そこそこ伸ばすことができた最後の時期だったのではないかな、と思われます。

これには主に2つの意味があります。技術的な障壁と、マーケティングの障壁です。

技術の問題

まず技術的な問題について。

世の中色々なことが便利になっているようですが、実は基本的なことが難しくなっている側面があります。たとえばネットのフリマアプリでモノを個人で売買するのは昔より簡単になっている一方で、自分でお店を持とうと思ったらどうでしょうか、むしろ昔より難しくなっているのではないでしょうか。事業としてお店をやるには、多くの規制を理解し、突破しなければなりません。それには知識も資本も必要です。

同じようなことがネットでも言えて、文章の発信メディアとしてTwitterやnoteで手軽にできるようになった半面、自分でサイトを制作して発信するハードルは、むしろ年々上がっています。20年前、Webサイトはなんとかビルダー、時にはメモ帳で作成したドキュメントを、無料サービスにアップロードしていました。

今、サーバの構成は複雑になり、セキュリティ対策、SSL証明書の準備、レスポンシブ対応など、やるべきことが増えました。今このサイトは、VPSにsshでログインしてDockerコンテナでWordPressを構築し、Cloudflare Tunnelを経由してインターネット上に公開しています。なんのこっちゃですよね。これは20年前の個人サイトに求められたものの比ではありません

(追記:あとで気づいたんですがこのブログはWordPress系のレンタルサーバでしたw 複数ブログやっているので混同していました。ただ近日中に上記構成に移行予定&レンサバでも契約費用を浮かせるために色々コスいことをしています)

まぁ実際はもうちょっと簡単にやる方法もあるのですが、それにしてもそれらは複雑性をサービス側が吸収するもので、少なくとも一定の費用はかかりますし、なによりブラックボックス感が強いものです。

マーケティングの問題

次にマーケティングの問題について。

20年前といえば、主に同じようなジャンルの人たちが相互リンクをしていたのと、自分のサイトを様々なジャンルごとにある登録型のリンク集サイトに登録していました。後は今と変わらず検索エンジン、ま、つまりGoogleですね。

今、相互リンク文化は廃れ(このサイトも他サイトとの交流は一切ありません)、登録サイトはあるにはあるが認知度も利用率も低く、そしてGoogleは、個人のサイトをほとんど無視するようになりました。かつてのGoogleは、誰が作っていようと、その価値を認めて検索上位に出す傾向があったのですが、今は違います。表向きコンテンツで評価といいますが、実態としてよく知られた大規模サイトであることそのものを価値と見做します。

つまり、昔は個人商店間の繋がりや商店街があったし、その店に何があるかを見てもらえたが、今はイオンモールであるかどうかが重要だということです。

結果、個人でサイト制作をしても、普通の人がそこに辿り着ける経路が消失しました。多くの人は、SNSでバズツイとショート動画を見ています。

サイトの現状

このサイトもそれなりにWebサイトとしては歴史があるので、技術的には色々と変遷があります。それはけっこう苦労させられました。

苦労したにもかかわらず、現在のサイトアクセスは、一番多かったときの3-5%くらいだと思います。酷かったときは2-3%くらいまで落ち込んだかな。2-3%減ったんじゃないです、2-3%になったんです。特にこの2年ぐらいは本当に酷くて、それまで耐えてきた管理人にも、心をポッキリ折られた人が多かったのではないでしょうか。自分なんかも、そこまで頓着しているつもりはありませんでしたが、さすがに98%減はへこみます。

それでも、余所と比べればまだアクセスがあるほうかもしれません。そしてその経路には検索エンジンが今なお多いので、この時代にあってもニッチなワードで検索する人はいて、かつニッチなワードであれば、未だ検索エンジンも多少応える向きがあるようです。

ま、昔からこのサイトは、みんなが知っているあの作品を取り上げた記事よりも、ちょっとマイナーな知る人ぞ知る作品みたいなのを取り上げた記事のほうが、流入が多かったですね。競争率の問題なんでしょう。

あとは一応このサイトも9年ということで、直接来て頂けている人もチラホラといるようで、有り難いことです。直接流入が一番嬉しいのは今も昔も変わりません。

もう薦められない

しかし、だからこそ思うのですが、Webサイト制作はちょっともう、人に薦められるものではなくなってしまいました。振り返ると、暗号化が実質必須となった2018年くらいが一つの転機だったかと思います。

はい、このサイトは暗号化されています。ヒロインのパンツの話について、暗号化して皆さんにお届けしています。なぜヒロインのパンツの話を暗号化する必要があるのか?北朝鮮のハッカーがヒロインのパンツの色について改竄する可能性を否定できないからです。

こういうバカバカしいことを真面目に強いられているので、異様にハードルが上がってしまっているのが現状です。でも結局パンツの話が書いてあるだけなんですよ。

職業エンジニアの人ならともかく、今から普通の人が発信するための媒体としては、ちょっと無理があるんじゃないでしょうか。そして苦労してハードルを超えたところで、そのサイトは誰にも見つけてもらえません。厳しい。

趣味なので

なので、どこかのプラットフォームに依存するのが現実的になります。それがXなのかnoteなのかはわかりません。ちなみにnoteは最近文章内容をAI学習に利用されることが標準とする、という発表をして軽く燃えていました。この話には一つ前提があって、ちょっと前に、Googleとnoteが提携したんですよ(「note、Googleと資本業務提携。生成AIを活用し、創作活動をより一層サポート|note株式会社」)。

個人サイトを評価するに値しないとしたGoogleが、結局個人の書く情報を必要として、札束でnoteをはたいてAIの餌にしようとしている構図に見えるんですが、これめっちゃグロテスクじゃないですか。なんなんでしょうね。

まぁでも、そういう世界線が選ばれたんですねぇ。これまでに述べたことは、とりもなおさず私達の選択の結果であり、実際流行のAIに聞けば「こうならざるを得なかった100の理由」を滔々と述べるでしょう。AIはなんでも知っています。ただしヒロインのパンツがどんなかは教えてくれません。禁則事項です。

そんなわけで、これからは僕らを餌にしたAIの生成する政治的に正しい文字列を、AIが誰も傷つけない3行に要約し、イケボで優しくあなたに教えてくれる楽しいインターネットが到来するかもしれません。僕はこれに抗う術を今のところ知らないのですが、餌だろうと肥やしだろうと、とりあえずは続けていくつもりです。

なぜか?趣味だからです。みんなそうでしょう。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 今個人サイトを運営するのにそんなに労力が要るとは…完全に2010年代前半の感覚で考えてました。

    この様な苦しいご時世に、良質な情報を提供してくれている皆さんのご努力が少しでも報われることを読者として願っております。

    Google君はAIの件と言い、ちょっと横暴が過ぎますね……。

    • 今個人サイト続けている人は全員或る種の奇行種です苦笑

      AI系はそれぞれ観点があると思いますが、個人的には、AI学習自体はもはや避けられないと認識しています。
      ただ、学習の同意を得たという体裁をとらされるのは、現代的な醜悪さがあるように思いますね。。

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