作・久世蘭、2021年1巻。マガジンなんだこれ。言われてみると絵がマガジン系っぽい。
私に一人だけ靡かないおもしれー男を落とすために奮闘するヒロインによる、猛虎弁関西弁の止まらないモノローグの思考戦なラブコメ。まぁこの魅力的な私に靡かないなんてから始まるラブコメ生活自体はよくあるかなと思うんだが、ヒロインの恋愛戦略が読者に向けてダダ漏れ、というところが特徴か。男側も実は普通ん靡いていたというネタバレが早々にあるため、両者のすれ違い・空回りを楽しむ古典的コメディとも言える。
以下ニコニコいらずの1-3巻感想。
止まらないモノローグ
本作は、私にだけ靡かないおもしれー男をヒロインが落とそうと奮闘する空回りっぷりを楽しむラブコメ劇場なのだが、そのモノローグが関西弁であるため、なんともいえないなんJ感というか、古き良きネット実況のような感覚で読める。
とにかく何を考えて何をして、その結果何をおもったのかが全部読者にダダ漏れ。この手のラブコメには珍しく、絵だけではなく文字を読ませる仕上がりになっている。
ただ猛虎寄りの関西弁モノローグがとにかくエロさを極限まで薄くしており、絵はけっこうエロいのに気分がなんJで草生える。

「あかーーーん!!」
大昔に読んでいた野球漫画「おおきく振りかぶって」の関西弁キャラが、打席に立って三振したあと(あかーーーん!!)って嘆いてたのを思い出したりなんだりした。「やりすぎや!ビッチや!」と畳み掛けるような勢いであるから、スケベイベントであるにもかかわらず気分はなんJ。エロい気持ちになどなるはずもない。
読者だけ嬉しくないパンチラ
その極致とも言えるのがまったくエロさのないパンチラだ。おもしれー男・黒岩を落とすためについに自爆とも言える確信犯スケベでわざとパンツを見せるプレイをするシーンなのだが

「ならパンツや!!」
笑ってしまった。
わざとパンツを見せるヒロイン仕草自体はまぁなんかちょくちょくある気がするが、一般的にこれは痴女寄りではなかろうか。ラブコメ界隈ではOKなんだろうか。

やっぱりアウトじゃないか。
と思ったがNHKにようこその中原岬もやってたなと突然思い出したりしたが、まぁあれはメンヘラなわけで。
痴女仕草をメンヘラでもないのに「ならパンツや!!」でどアップする勢いには笑うしかない。
感心したのは、正直読者視点だとこれもうまるでエロくないんだけれど、作中のキャラたちにとっては眼福でありクソエロシーンであったであろうという、逆転だ。逆はよくあんのよ。作中でスルーされてるけど読者には見えててなんかエロい、みたいなの。
でもこれはまるで逆なんだよなぁ。しかも画はしっかりとエロいのに読者だけ嬉しくないパンチラ。これはちょっと面白かった。
こういう性質だからか、コテコテの関西弁ヒロインはそれなりに希少種なので、属性もちならば良いかもしれない。
セルフニコニコ静画
面白かったんだけれど、しかし関西弁モノローグで畳み掛けるような勢いに1巻は押されてしまったものの、では純粋にラブコメとしてどうだったかというと、どちらかといえばラブコメをテーマにしたギャグみたいな見方になってしまっている。
それで2巻はどうかなぁと思いながら読んでいたのだが、黒岩のことが好きな後輩女子が出てきてからまた勢いが回復。というのも、ライバルも止まらないモノローグによる実況対象になるためで、なんかするたびに「素であざといん?」など実況中継によるツッコミが入る様は完全にニコニコ動画。いやニコニコ静画か。セルフニコニコ静画。
なんだけれども、3巻まで読むとさすがにそれも落ち着くので、結局ラブコメとしてどうなのかという話になるのだが、それについては若干黒岩くんのキャラが弱いなぁという感じで、あんまりのめりこめてはいない。
4巻以降はどうしようかなぁという感じだ。

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