『ようこそ実力至上主義の教室へ(漫画)』1巻感想:美少女も実力のうち

原作・衣笠彰梧、漫画・一乃ゆゆ。2016年1巻。このタイトルは知ってるぞシリーズ。でも知ってる子はこの子じゃないぞシリーズ。

どこで知ったか坂柳有栖だけ知っていて、てっきりその子がメインヒロインなんだと思っていたのだが、1巻に出てこない。ラブコメ原則として通常メインヒロインは第一話から出る……つまり違うのか。最初に出てきたのは堀北鈴音なる残念ガール。雪ノ下雪乃をさらに残念にした女という印象だがこの子がメインなんだろうか。雪ノ下雪乃が鉄壁のスカートだったのに対し、この子はカバー裏でパンチラ披露させられる隙があるね。

作品としてはタイトルから想起される内容で、10年代中頃、グローバリズムの絶頂、GAFA最強、メリトクラシー(能力主義)がどうのと盛んに言われていた時代、色々と思う人は多かったかもしれんね。以下これまでの正義の話をする1巻感想。

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嗚呼、見せかけの自由と平等、格差と監視の2010年代よ

本作は有名なラノベ原作なんだが、原作の刊行が2015年なのに対し本コミカライズは2016年とメディアミックスの速度が非常に速かったようだ。ちょうど本ブログを作った時期でもある。本ブログを作った理由は、これまで何度か書いているが、実用に過ぎる生活に嫌気がさした、というのがある。そういう時代だった。また、あの頃は今よりも作品を追いかける殊勝な心がけが多少あったので、ラノベ文化については疎いけれど、名前は知っていた。実際、話題作だったのだろうね。

読んで見て、世相をよく反映したテーマだなと思った。まぁタイトルから想起されるように、メリトクラシー、能力主義とも訳されるそれが一つのテーマになっており、これは10年代よく議論されていた記憶。マイケル・サンデルのこれからの「正義」の話をしようとか、当時本屋で平積みになっていたなぁ。印象的なタイトルだから、読んでいなくてもタイトルを覚えている人はけっこういるんじゃないかな。

本作においても、「自由」「平等」「評価」といったビンビンきちゃう言葉がちりばめられている。文字主体の原作においてはもっとわかりやすさがあったのではなかろうか。

ポイ活が大事

内容としては、閉鎖的な隔絶された学校空間が舞台となっている。なんらかの基準によってクラス分けされており、さらにクラスによって待遇がまったく違うというグロテスクな措置が取られるようだ。といっても1巻時点では現実社会の通貨に相当するだろう「ポイント」が払い込まれなくなる、ということしか見えていないが。また、その原因については言葉でなんとなく学業不振、素行不良的なことが示されるだけで、詳細がわからない。これは恐らくコミカライズの問題と思われる。教師が説明するポイント0の仕組みも正直よくわからなかった。

ただ一つ、どうやらクラスの連帯責任で、主人公の所属するD組は全員揃って0、そしてこれ以上は落ちない、ということは確からしい。これについて教師がどこか自嘲的な響きを伴わせつつ「いいこと」と言ったのは、皮肉だけでもない現実的な救済にも聞こえた俺は甘いのだろうか。主人公は「これて良かったかもな。これ以上下がることもないし」などと物思い耽る筋金入りのラノベ主人公省エネ派なわけだが、落ちてもそれくらいなのは優しいように思える。それともまだ凄絶さが描かれていないだけなんだろうか。

ここらへんは色々と思うところのある抽象的なテーマなのだが、正直コミカライズの1巻だけだとなんとも言えない。正直かなり書かれていないことがるように思われた。まぁテーマが抽象的過ぎるから仕方ないかもしれない。

ラブコメは見た目が9割ってことはないです

まぁそんなわけで、僕は確かに原作を読んでいないのだけれど、正直本コミカライズはちょっと描ききれていないところがだいぶあるんではなかろうか、と思われた。うーん。

でも一方で、女の子は可愛い可愛いも実力のうち。現実社会ならこの可愛さだけでAクラス不可避になりそうな気もするが、美少女がインフレしているラノベ世界では可愛いだけでは価値ではないらしい。Dクラスのお墨付きをいただいた残念ガールの堀北も、ぶりっこおっぱい櫛田も、残念ながらDクラス。1巻時点のメインはこの子たち二人だが、今後他クラスの子も色々と出てくるのだろう。坂柳有栖はいつ出るんですか?

そういえばラブコメ漫画は最初に出てきたヒロインがクライマックスの原則はあるけれど、ラノベヒロインって必ずしもそうではないんじゃなかろうか。ラブコメ戦争自体は漫画よりも激しいような印象。

続きを読む気は実はある、というか続巻もポチってるんだけど、何故か2巻だけないという。さすがに本作は2巻とばして3巻にいくのはまずいように思えるので、次に記事を書く日は後になることでしょう。……書く日ちゃんとくるだろうか。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • これ原作はエロゲ畑の人でして、自分は今一つ嵌まれなかったのですが、取り敢えず櫛田はエロい(小並感)

    • エロゲ出身なんですか、なんか納得です。ヒロイン妙に色気あります。エロが想像しやすい。
      1巻最後は櫛田が本性(?)見せて終わってました。

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