『絶対☆霊域』1-5巻感想:幽霊より怖いものそれは変態

作・吉辺あくろ。2011年1巻より。全9巻にて既に完結。

部屋に幽霊が化けて出たら美少女だったので堪能することにした。主要キャラが8割方変態で、生を満喫している。幸せそうでよろしい。

話という話はなく、一応幽霊ものだが怖さはゼロのラブコメディ。ひたすら変態たちの日常をゆるゆると繰り広げられるばかり。下ネタ・変態ネタ好きの日常系好きならとても落ち着ける作品じゃなかろうか。

以下1-5巻感想。いつの間にかそんな読んでいたのか。

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気づけば5巻

うーんゆるゆる変態系日常漫画。気がついたら5巻まで読んでいたから、つくづく俺はこういうの好きなんだなぁと思う。

主人公・後藤聖一は幽霊が見えること以上にロリータ趣味の変態という個性が際立つが、決して感じの悪い変態ではない。というのも、なんだかんだ引き際をわきまえていて、幽霊・ひな子が本当に嫌がることは絶対にしないし、もし誤ってラインを超えてしまったら、その時には素直に謝罪する。わきまえた変態というのは見ていて面白い。人生楽しんでいる感があって実によい。

そんな変態につきまとわれるひな子はお可哀そうではあるけれど、後藤には世話にもなり、後藤に付くことで動物園に行けたりなんだりと愉快な思いもできているので、まぁギブ・アンド・テイクだろう。それに、自分を第一に考えて好意を寄せられるのが、なんだかんだ嬉しいのだとも思われる。

だからといってこの変態を憎からず思うようになるのはやっぱりラブコメファンタジーではあるが、まぁ実際ラブコメなので。そこはいいの。

変態ばっかか

それに作中の変態度で言えば、後藤よりも後藤に想いを寄せる前田のほうがよほどひどい。ストーカー系で勝手に住居侵入の挙げ句下着を漁る様は割とアウト。後藤はけっこう本気で嫌がっているようで、家の扉にチェーンをかけるようにもなったが、嫌がられるのも快感らしく一向にめげない。

まー大好きだね。うん。こういうキャラ。特にお気に入りなのは5巻のカバー裏↓。

吉辺あくろ, 絶対☆霊域, 第5巻

うーん完璧。笑顔が可愛いのに気持ち悪いのは良い変態。ストーカー属性持ちはしばしば想い人の私物を集めるフェティッシュさがあるが、鼻をかんだティッシュまで欲しがるのはたまらなく気持ち悪い。

ところでこれの前段に、聖一と弟・聖二とのやりとりという前振りがあるのだが、この兄弟はなんだかんだと仲が良いので、見ていてほっこりする。変態兄弟だけれども。家族仲いいのは見ていて愉快だね。ほんとに変態ばっかりだなぁ。

一方、ちょっとうーんと思ったのが、後藤兄弟の姉で、男嫌いで可愛い女の子が好きなセクハラ女、しかも暴力属性持ち。なぜかこの手のキャラはラブコメでは割とよく出てくるように思うが、誰得なんだろう。因果応報の枠組みから外れていて、なにかしでかしても相応の報いを受けず、見ていてあまり愉快ではない。後藤兄弟も前田も、奇行には必ず報いが待っているのだが。暴力についてはさすがに周囲からも咎められてはいるものの、なんだかなぁという感じ。

とはいうものの、本人自身が常にやりすぎていないかという意識を持ってはいて、女の子に嫌われることを異常に恐れ気持ち悪がらないでくれと縋るあたり、まぁいろいろとあったのかもしれない。

それに憎まれ口叩きつつも除霊に呼ばれたら来るので(金は取るが)、本気で弟たちを嫌っているわけではなかろう。ただ冗談でも身内を「いらねー」というのは、やっぱりあまり好ましくなく。この子については、もう少しマイルドになるか、家族愛的な側面も見せてほしいなと思う。

そんなこんなで気がついたら5巻までいったので、多分気がついたら最終巻までいっているだろうと思われる。

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