作・高津カリノ。2015年3巻。初回限定特装版の付録ドラマCD。いっとき何故か微妙に中古価格が高騰していたようだが、ようやく落ち着いてきたので後追い購入。
東田宮越、ながたんみりっち河野、それぞれの絡みはあるけど、5人揃っては珍しい気がする。
村主さんに理不尽な問いで詰め寄られる足立くんが素敵だった。
やっぱり仕事はしていない。以下ドラマCD感想。
懐かしのノストラダムス
最初の話、ひがしーと宮越、ながたんミリっち、河野のにーちゃん、ながたんと河野以外は、それぞれ本編でも絡みがあるけれど、5人集まっての絡みは珍しいんじゃなかろうか。オリジナル脚本の醍醐味の一つに、本編では中々見られない絡みがあるので、目新しい組み合わせだとそれだけで「お」と思うな。
昔懐かしいノストラダムスの大予言をテーマにした話で(今の10代はやはり知らないのかな。しかし、自分も世代違いのハレー彗星騒ぎをドラえもんで知ったりしていたので、なにかしらで知識を得た子はそれなりにいるのではないだろうか。ノストラダムスの大予言は、漫画、特にギャグ系においては格好のネタであった…)、どんな話をしていたのかCDを聞き終わった時にはだいたい忘れてしまっているくらいには中身のない話だったが、それもらしいと言えばらしい。話の全体像は朧げではあるものの、細部はところどころ印象に残っている。日常会話はそんなものだろう。そういう気安さが、本作の良いところだと思う。
それにしてもこの5人だと、一人だけミリっち応援するながたんの天使っぷりが実に際立つな。そもそも曲者揃いの本作レギュラー陣の中で、唯一真っ当(?)な女性である。いちゃラブ系カップル漫画で、片想いキャラであるにも関わらず、しっかり他者と関係を結びながら、決して嫌な泥沼三角関係に陥らず、読み手にも納得行く形でサッパリと恋愛関係を清算したながたんは、個人的には奇跡のキャラだと思っている。一つのロールモデルではなかろうか。それはひがしーと宮越のキャラ故、またながたんの存在も大きいのであるが。カップリングが明確な作者さんの作風も影響もあろうし。
まぁそういったこと抜きにしても、ながたんにひがしーを御し切れるとは思えないので、ひがしーは宮越でよかったのだろうな。そもそも宮越に出会わなければ、サイボーグみたいな無表情男になっていなかった可能性もあるが。しかし名前を呼び違えたをぽぷらをビビらせる厳しさはやはり生来のものであるような気がする。
だが無表情でも、少なくとも怒った顔をしているわけではないので、ドラマCDの声だけだと、常にどこか怒気交じりの感があるひがしーだから、いつもよりちょっと怖い気がする。この怖さを軽くいなせる宮越はやはり逸材だと思う。
やはり足立村主が気になる
後半は20代組+志保嬢。主に進藤と志保嬢の話ではあるものの、個人的にはやっぱり一番好きなカップルの足立・村主が気にかかる。宮越チョコを食べるか否かの選択で、食べるにしても食べないにしてもネチネチと理不尽に責める村主と責められる足立くんの姿が素敵だった。
前の話でも開幕早々河野に「嫁に殺されてる可能性も無きにしもあらずだぞ」と言われている足立くんは、完全に尻に敷かれている図式。村主さん優良物件に見せかけた訳あり物件というか大型地雷なところあるしね。でも足立くんはでくのぼうに見せかけた核弾頭だから何の問題もないんだよね。実はハンターは足立くんのほうっていうのがね。いいよね。
そんなクレイジーカップルの目の前でイチャつく進藤・志保嬢と、それ見て軽くイラつく妃の図。定番っぽい面子だが、なにげに足立・志保嬢はあまり絡みがないので珍しいといえば珍しい。
進藤・志保嬢はあまりにもあまりな経過を辿っているのでニヤつけるかというと個人的には微妙である。ただ志保嬢は頭に花が咲く前のほうが好きではあった。今回久方ぶりに花が咲く前の志保嬢のドSボイスが聞けたのは満足。ドMがオーバーフローしてドSになった様は、ドSとドMは紙一重を体現している。その意味では進藤も志保嬢と同じく一周しているのかもしれない。
ということで、今回もぬるぬると楽しめた。WORKINGの付録系ドラマCDはハズレがない(本編とは別の犬組ブックインCDは微妙の極みだったが…)。
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