作・稲井カオル。2018年2巻。
あんまり仕事してなかった1巻に比べて、今回はそこそこ働いている。働きながらイチャイチャしている。
片野が宇多川ラブなのは当然として、なんだかんだ宇多川も片野のことを憎からず思っているのがちょいちょい出ていてニヤニヤする。
本巻では二人が出会ってからのことなどが語られるが、こんなにしっかり設定作っていたとはなー。宇多川の片野"さん"呼びとか、特徴的だなーとは思っていたけれど、しっかりエピソードあるとは丁寧やわ。
以下2巻感想。
好きすぎ
今回も宇多川が好きすぎる片野が実に良かった。楽しそうな宇多川を見て自分まで楽しくなった片野が、パンケーキで浮かれた親父の写真は、その目の奥に楽しそうな奥さんの表情があるんだと悟る、いい話やね。まぁでも再婚だから息子としては難しいよね。
宇多川のキャラあっての片野である。読んでると早く結婚すればいいのにとか思うから(付き合うをすっ飛ばして)、カプものとしてまったく上質だわ。ニヤニヤしっぱなしだったわ。なんだかんだ宇多川も、片野にガールフレンドができた疑惑が生じたら抑えきれない謎の感情がわくとかしっかりあざといし。カラオケ回の夫婦漫才のごとき二人のノリはずっと見ていたかったなぁ。いいよね。いい。
さん付けの秘密
本巻で特に印象的だったのは、やはり宇多川が片野をさん付けに至ったエピソードだろうか。ちゃんとエピソードがあったんやね。確かに、片野が宇多川を呼び捨てで、宇多川が片野をさん付けなのは、特徴的だった。これについては、バイトとはいえ職場の人間関係がベースであるので、本来の距離感的にはさん付けであるべきなのだけれど、片野に当然そんな常識はないので、高校の友達、のような感覚で呼び捨てになってしまったのだろう、くらいに思っていたな。
いやまぁ、それも外れてはいなかろうが、本巻のエピソードを見るとそれ以上の意味があったとわかる。
まず片野について、最初は宇多川を敬語+さん付けだったわけだから、常識がないとはいってもまったくないわけではない。つまり、恐らく本人が思っている以上に、片野には宇多川と親しくなりたい、という感情があったとみえる。
そして宇多川は、思ったよりも距離を詰められたことについて遠回しに抗議する形で、執拗に片野"さん"と呼び続けることになるのだが、その結果片野と接触する機会が増えたのか、本当に親しくなってしまい、もはやさん付けの理由なんて本人さえも記憶の彼方。ただの口癖に。そして、女子に執拗に名前を呼ばれるというこれまでにない経験が、片野に初恋の感情を呼び起こす……罪な女やで。
二人のルックス
ところで片野のルックスについてだが、普通にイケメンのように見えるが、花とゆめコミックスという厳しい審査にかけると微妙なところであるらしい。が、黒髪ストレートという一番誤魔化しがきかない髪型にしたときにイケメンで、金髪時はよく見るとイケメンかも、ってな雰囲気イケメン……ということは、恐らく素はかなり整った見た目なんだろうに、変にいじって残念になっているイケメン、といったところだろーか。片野らしいといえば片野らしい。大人になってからモテるタイプかもね。。。でも黒髪時はストレートにイケメン過ぎるし、俺は金髪のほうが好きだなぁ。
宇多川の見た目については特に言及されていないものの(片野評価はアバタもエクボだろうから使えまい)、制服効果があれば知らんおっさんに仕事中盗撮される程度には可愛いということなので、まぁそこそこではあるのだろう。ただお祭りの日の振り返り間際など、シーンによってはめっちゃ美少女に見えるんやけど、これは片野フィルターか……。パンケーキ回の頑張った服装の宇多川とかは普通に可愛いな。サブカル女子っぽいけど。可愛い。二次元補正ですと言われたら、はい。
生きる励み
3巻いつかな。生きる励みが増えてよかったよかった。いつ餃子作るんだい。そして宇多川は将来やっぱりポチャリそうだわ。
……それにしても、どういう流れで「秋津」とコラボになったのだろう。息子に捻れた愛情をぶつける親父さんの話よな。けっこう前に読んだ記憶があるんだが……2018年の花とゆめコミックスの本作と、いったい何の縁で。個人的な繋がりかしら。まぁいいか。ってか2巻出てたのね……。
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