作・稲井カオル。2017年1巻。2巻も出てるよ。
まずありがとう。このサイトでこの作品をキーワード検索してくれた人ありがとう(ヘッダの虫眼鏡アイコンのやつです)。おかげで知ることできました。たいへんハッピーでした……。
ほとんど表紙の二人の会話劇だけで話が進み、タイトルも二人の名前から取られた日常系ラブコメ。ラブコメな。基本は片野(男)→宇多川(女)だが、宇多川も憎からず思っている感じ。気兼ねないやりとりながら、時折甘酸っぱさも感じる、なんてことのない青春にニヤニヤしっぱなしやったわ。
割と30代殺しだと思う。今の子でもドラクエわかるんかなぁ。以下1巻感想。
ありがとうございました
ありがとうございました。作者さんに。そして教えてくれた人に。このサイトの検索キーワードで引っかかって、なんとなく気になったから調べてみたらどストライクやんもう。時々こういうことがあると、サイトやってよかったと思うなー。なにせ花とゆめコミックスとか基本管轄外だしなぁ。きっかけあれば導線の一つになるんだろうけれど、なかなかなー。
ダラダラとイチャイチャしてるだけ
この漫画の内容は、男女二人が他愛もない会話をダラダラしたり妙なイベントに参加したりしているだけの日常漫画なのだが、それがどうしようもなく尊い。あーこれ多分歳取ったからだ死にたい。
ラブコメとしては寸止め系に入るんだろうか。いわゆる友達以上恋人未満の距離感だが、平然とデート紛いのこと何度もしており、そこらのカップルよりよほどイチャイチャしている。バイト仲間とはいっても、バイト先は話の起点でしかないことが多く、話はバイト先以外のプライベートでイチャイチャしている。
最初の水族館行こうって段階で、完全にお礼に託つけたデートやし(できなかったけど)。何かとプライベートのイベントにも参加しているし。ってか男女二人で料理教室ってあんた、もう、それは……。
片野♂が結婚をめちゃくちゃ意識しているのも(複雑な家庭だから、憧れがあるんだろーか……)、宇多川♀がナチュラルに家庭的であるのも、付き合ったら即結婚コースっぽい感じで素敵やわ。一緒におでんしたら楽しいだろうなってさ、ああもうニヤニヤが止まらねーわ。
ラブ・コメディ
ラブコメはコメ部分がおざなりの作品も多いけれど、この漫画はコメ部分も言葉選びのセンスがよくて楽しい。「心が生まれたばかりの餃子包みロボット」……笑。
ギャグまではいかない。まぁギャグ漫画だとラブコメは不純物やから取り扱い難しいしなぁ。この漫画は基本的に片野と宇多川がイチャイチャしているのが楽しいわけだし。もし男同士、女同士だったら多分ふーんって感じで1,2巻だけ読んで終わったかもだし。その点、男子高校生二人の会話劇8割(場面転換さえほぼ無し)で魅せる純粋にギャグ漫画なセトウツミとは違うわけだ(なにげに恋愛要素もあるけれど、ラブコメじゃないよねぇ…)。
まぁでもこの漫画にそんなん期待してないしね。ってかむしろギャグ漫画としての純度高められたら嫌やわ。せっかくめっちゃいいラブコメやのに。
ところでドラクエのたとえがやけに多いのだけれど、今の子もドラクエやっているんだろーか。全体的に今の三十代・四十代くらいによくわかるネタが多い気がする。割とベタなネタでも遠慮なく放り込んでくる。クラッシュデニムで親に穴塞がれるって実際された人いるんだろーなーと、昔シワ加工シャツのシワを一生懸命親に伸ばされた俺は思う。
ハッピー
ということでたいへん幸せハッピーなラブコメでした。2巻もニヤニヤしながら読みます。ありがとうございました。安心感あるよね。ただちょっと心配なのは、宇多川将来めっちゃ太りそうだな、と。いや何の心配だよって感じだけど。この二人の将来を想像してしまうんよ。はい。ま、片野はあんまり気にしないかな?軽くポチャるくらいならいいかもね。
コメント
コメント一覧 (4件)
日常系とはいえ、本当の意味で「普通」なラブコメがどんなに貴重か…。
少女漫画誌掲載ながら、あんまり少女漫画っぽくないタッチも好きです。
ただ、物語の起伏もほぼ無いので、これ以上の展開は難しく、3巻で終わったのも納得です。この作者さんは次回作も3巻で完結ですし、その点あんまり得意ではないのかも知れませんね。
平坦なところがいいところと言えばそうですが、それだけに全3巻は残当でもありました。
作者買いしようかなとも思っていたんですが、他作もそんな感じなんですかね。
本作については、少なくとも或る種のラブコメ好きにはよいかなと思ってピックアップしてみました。
本当に珍しいくらいに真っ当なラブコメとして、素晴らしい作品だったと思います。
短い連載ながら、特別なことは何もないけれども等身大の高校生カップルの関係性がちょっとずつ変化していく様が貴いと言うのでしょうか。
もう2~3巻、二人を気長に眺めていたかったですが、惜しまれるくらいが丁度良い長さなのでしょうね。
作者さんの連載作は今のところ3作で、いずれも短命に終わってしまってますが、まだまだ見逃せない作家だと思います。なんとか1発当てて飛躍してくれることを願ってます。
具体的なことが思い出せないけれど、楽しかったということだけは覚えている夢みたいな作品でした。
綺麗なAメロがずっと続くというか。このまま聞いていたいと思う反面、いつフェードアウトしてもおかしくない危うさもありましたねぇ。
当時は残念でしたが、今にして思うと全3巻はちょうどよかったんだと思います。