『うちの姉ちゃんときたら!』1-2巻感想:”姉ちゃんの友達”とかいう浪漫

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作・みどりわたる。2018年1-2巻。

最初に読んだ時、よくここまで吹っ切れた作品描いたな、と思った。ラブコメ自体、精神力が試されるジャンルではあるけれど、これは特にキツイ。3組のタイプが違う仲良し姉弟をメインに据えてキャッキャウフフとか精神ヤスリがけもいいところ。

例によってドリームお姉ちゃんではあるのだけれど、姉弟ものとしてはインモラルの領域にはあまり踏み込まない(1人だけ怪しいのがいるけれど)。あと表紙の姉弟がメインで、特にその弟が主人公ポジションかな。けっこうモテモテ。主に、姉の友達から。

この漫画、姉弟ものというよりは、"姉ちゃんの友達"という浪漫が描かれているのが面白いやね。以下1-2巻感想。

目次

"姉ちゃんの友達"どうでしょう

最初読み始めた時はそらもうすげーなこれと思った。姉弟ものは数あれど、メインが3組ってねぇ。まぁ姉ものは、特に複数の姉弟が集結しがちかもしれないけれど(そして何が何でも妹を出さない 笑)、仲の良い友人3人が、全員姉を持っていて、しかもその姉たちがまた友人同士って、これはもう相当吹っ切れてると思うわけだ。だってありえんやん 笑。いや、一組でもこんな姉弟ありえないんだけどさ。二組はもっとありえないし、三組はもっともっとありえないし、しかもその3組がそれぞれつるんでるってもうどういうことだよ。いくらラブコメは浪漫とはいえ、よくもまぁここまで。

で、まぁ最初のほうは、それぞれ毛色の違う姉弟のイチャイチャ話が続いて、ほんとようやるなーなんて思いつつ読んでいたのだが、弟と姉の友人(別姉)と絡み始めたあたりで、ちょっと、「おっ」と。

姉と、ではなくて、姉ちゃんの友達と、か……姉ちゃんの友達……姉ちゃんの友達……あー、なるほど、姉ちゃんの友達、かぁー……。

まぁ実姉持ちとしては、これもリアルに顔が思い浮かばなくもなくもなく、思うところもないでもないが、いや、しかし、これはまぁ……あるっちゃあるかも?みたいな。設定自体はスーパードリームなのに、ラブコメ模様はちょっとリアルさがあるような気がしなくもなく?みたいな。

実際、ゲーセンデート回とか、ちょっといいな、と思ってしまった。姉の友人、弟の友人……いい距離感だ。そういえば兄弟の友達って、ラブコメの距離感として面白いと思うんだけれど、あまりないような気がする。普通の男女より近く、さりとて決して身内ではなく……。友人に、「うちの姉ちゃんとどうよ?」って言われる感じとかもまた、面白い。

さらにメインの弟くんには、幼馴染な姉的な存在もあり、さながら"姉ちゃんの友達ハーレム"の様相を呈す。姉妹ハーレムみたいなんは、吹っ切れたラブコメではたまに見るけれど、姉ちゃんの友達ハーレム……しかも姉と自体は決して禁断の領域に踏み込まないバランス……うーん、なんて滅茶苦茶。表紙とタイトルからは、いい意味で裏切られた感じで、なかなか愉快なラブコメ。

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