本作既に9巻まで出ており、かつ続いている模様ですが、とりあえず積んでいるのは4巻まで。本作はまぁ全然ニヤニヤできないラブコメで、基本的にはストレスを楽しむ変わり種のラブコメだと思っているのですが、しかし本当にそうだと、このヌルい令和時代さっさと終わらせられている気もします。俺の見方が穿ちすぎているだけで、一般的にはニヤニヤされているものなのかな。
まぁ実際、そういう楽しみ方はやろうと思えばできます。特に4巻くらいになると、お互い見えていなかったところを再認識して、言葉では否定しても身体は正直だなみたいな展開になっているので、純粋に焼け木杭に火が付く話として見れば素直なラブコメとも取れるしね。余計なこと考え過ぎかな。
まぁ余計なことを書くだけのブログなので。以下4巻感想。
前回記事
3年以上前となっております。

楽しくはないが読んでいる
まぁ正直読んでいて楽しいと思わないんですが、二人の関係の行く末は気になって、そのためにページをめくっているという感じですね。ただ4巻くらいになると、仲違いするばかりではなく、お互い相手のことを見る余裕を持ち始めていて、「だから好きだったんだ」と心の中で呟くような描写が増えており、好きな人は好きかもしれません。供給少なめのジャンルには違いないですし、刺さった人にとっては唯一無二かも?
とはいえ、ラブコメは基本的に「いかにしてくっつくのか」であって、一度ラブコメしたと思われる二人が破局という時点で、既に正統派の浪漫からは外れているように思えます。そこから再びくっつくのは、真面目腐ったシリアスならともかく、ラブコメとしてどうかと言われると、やっぱり変わり種には違いないでしょう。
まぁ実際、特に序盤はストレスフルな展開が続き、ニヤニヤできる要素なぞ皆無でございました。それにも関わらず読み進めたのは、ラブコメというよりまず物語として先を読ませたからでしょうね。
ラブコメしているように見えるものの
ほぼ恋愛100%みたいな関係は、たとえラブコメにおいてもかーなり薄っぺらい関係です。複数の立場が二人の間にあり、周囲の人々との関係が複雑に絡み合うほどに、ラブコメとしての妙味が出ます。しかしその一方で、純粋なラブコメの味は薄れてしまう。
その観点で、二人の関係の味は今のところ雑味が多いという感想です。まぁもっと有り体にいえば、家族としての関係が強いですね。まぁでもそれはそうで、二人は「家族」を言い訳にしないと話すこともできないですからね。まぁ家族を言い訳にして一晩中語り合ったりデートしたりくっついたりしているので、だいぶラブコメ分が強くなってきていることも確かです。
しかし、ここまでの二人の関係は、性愛は人間関係の一つに過ぎないということを強く思わせるものでもあります。男女とは違う、ヒト二人としての関係が二人の恋愛を破局させました。そして家族という新たな関係が持ち込まれたことで、二人は再び接近することになりました。互いの友人関係も含めて、バラバラになったと思われた二人の関係が恋愛とは異なる関係をベースにして再び紡がれていく様は、外形的にはラブがコメっているように見えるかもしれないし、実際それはそのとおりなのですけれど、それ以外の要素が現状はかなり強めです。
少なくとも自分がそう思えるのは、客観的に見て相当イチャイチャしているにもかかわらず、ここまで全然ニヤニヤしていない自分がいるからでしょう。ラブコメ強かったらニヤニヤしてるはずなので。それ以外の味が強いと自分の脳は判定しているようです。ただここは、好みの問題はだいぶあると思います。
続きは……
ラブコメというのは所詮勝手につけられたラベルに過ぎず、作品というのは人生劇場ですから、別にラブコメしなきゃいけないわけじゃないんですけどね。実際本作はそういう作品ですし。
しかしまぁ、4巻まで積んでいたので読んでしまいましたけれど、この先はどうするかなぁ……。
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