『寄宿学校のジュリエット』1-2巻感想:周りは全員お邪魔虫。一周回って新しい

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作・金田陽介。2015年1巻より。来月、2017年8月9日に5巻が出るそうな。

この漫画気になってたんだ。ようやく読んだよ。

秘密の恋人状態からスタート。複数ヒロインだがお邪魔虫キャラは男女共にいる…というか溢れている、というか主人公とヒロイン以外全員お邪魔虫と言って差し支えない。

まさにロミオとジュリエットなわけだが、なんだか一周回って新しく見える。やられたなぁ。そして野郎向けラブコメとしてやたら完成度高い気がする。

でも……カプとしてはちょっと微妙かも。よく出来すぎているからかもしれない。まぁまだ始まったばかりだから今後に期待かしら…。以下1,2巻感想。

目次

全員お邪魔虫とか

ちょっとびっくりした。第一話で告白、秘密の恋人状態からスタート。恋人スタートの漫画はそこそこあるけれど、それが社会的に否定されるのはあまり見ない。イマドキは自由恋愛が当然であって、ロミオとジュリエット的な恋愛なんてのはどう考えても時流ではないので、それも当然か。

必然的に周囲の人物が良い奴悪い奴問わず全員漏れなくお邪魔虫になるのが面白い。ラブコメにおいてお邪魔虫キャラは取り扱い注意の劇薬。最近はむしろそういう邪魔っけを全部排除してひたすらゆるゆるやるようなのも増える中で、お邪魔虫しかいないラブコメ、古いようで一周回って新しい気がする。

これがしっかり映えるのは、キャラも絵もお話も実にうまいからだと思う。そうでないと、出来の悪いパロディみたいになっていただろう。

本作は非常に完成度が高い。主人公・犬塚は男前で一途な好漢(蓮季のことを有耶無耶にせず、しっかりと振るとは!蓮季はまだ諦めきれてなさそうだが…)、主人公とヒロインで共通の目的をもち、ほどよく盛り上がるが行き過ぎた展開はなく、ヒロイン・ペルシアは可愛くて、サブヒロインも完備、サービスシーンもしっかりありーの、これだけよく出来た野郎向けのラブコメって中々ないよなぁ。うーんすごい。

だがしかし

ただ…あまりカプ萌えはしない。いや、犬塚とペルシアは実にお似合いの二人だとは思う。思うが……じゃあこの二人のこの先を見たいかと言われると、うーんそれはどうだろう。彼も彼女も単体で魅力的であるし、また恋する姿も実に好ましいのだけれど、魅力的なカプかと言うと、それはまた別の話。

出来すぎているが故にカップリング映えしないのかもしれない。カップリングはむしろクソ野郎とクソアマの割れ鍋綴じ蓋カップルこそ面白かったりするからなぁ。今のところ完璧な彼と彼女の完璧な恋愛劇という感じで、それがどうにも。とても完成されていて、面白いラブコメ漫画だと思うが、イマイチときめかんのだよなぁ……。うむー。

とはいえまだ2巻だし、これから先に期待したい。4巻までは積んでいる。来月は5巻出るし、安心して読める楽しみなラブコメではある。

どうでもいいが2巻までで一番気に入ったキャラは、ピエロなスケコマメガネ、スコットだ。素晴らしい当て馬っぷりにニヤリ。彼にも光あらんことを。

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