久しぶりにブログ更新する。ちゃんと続くかな……まぁ明日のことは明日考えよう。
さて、本作をにべもなく括ってしまえばいわゆるおねショタものに入る。ついでに言えばメイドものでもあるが、成分としてはおねショタが強めだろう。ついでにもう一つ身も蓋もないことを言うと、本作の内容はショタの無自覚告白でメイドのお姉さん撃沈以上。このパターンが1巻まるごとひたすらくりかえされる。
ということで、ターゲット層が非常に明快と言えよう。以下1巻感想。
好意の全力投球
おねショタには色々な流派があるが、無自覚ショタはその一つだろう。基本的にはお姉さん優位の関係だが、要所要所でショタ側は無自覚にその好意を披瀝し、お姉さんのほうが慌てるタイプのものだ。まぁヒロインのそういうギャップを楽しむのが野郎的な楽しみ方と思うが、もう一つ重要なことは、無自覚な好意の表出を受け入れてもらえることなのだと思う。
「お前がやたら可愛いのも全部惚れ薬のせいだったんだな!」と本作のショタ・ゆうりがヒロイン・リリスの言うことをいちいち真に受けてストレートに返すその様は、子供だからこそ許される愛らしい間抜けさなのだけれど、それがきちんと受け入れられるというのは、男にとっては一つの夢であり浪漫なのだろうなと、齢を重ねて思うのであった。
実際、嫌われることよりも好意を受け入れてもらえないことのほうが、よほどつらいもんだ。褒めるのが下手な人や中々人を褒めない人というのは、嫌われることよりも好意や賛意を受け止めてもらえないことを恐れているのだろうと思う。まぁ僕のことなんだけど。まぁでも、相手が好意を受け止めやすい環境を作るのが下手なんだと思うよ実際……などと言い始めると話が完全に変わってしまうのでこのへんで。
兎にも角にも、美人なメイドさんがからかってくれてかつ好意の全力投球を受け止めてくれるというのが、まず第一に男にとっては嬉しいことだ。そしておねショタは野郎のみならずご婦人方にも割と人気なジャンルなわけだが、その点についてもヒロイン大好きなイケメンお坊ちゃまが好き好き投球大暴投ということで、まぁよろしいんじゃないでしょうか。以前誰かが「女性向けのヒーローは王族・貴族の生まれが多い」という非常に身も蓋もない分析をしていたなぁ。
続きは……
本作は1巻がKindle Unlimitedなので、会員はとりあえず読めばいいんじゃないのと思う。ただ2巻以降も本質的にまったく同じ話が繰り返されるのだろうということは容易に想像がつく。それが本作に求められていることであり、それを外すことはむしろ顧客に対する裏切りだろう。こういう作品は変にアーティストめいた思想もりもりのどんでん返しなぞあってはならん。
まぁ逆に言うと、自分は顧客層から外れているなぁ、と思ったら、あんまり実りがないということでもある。で、僕といえば、まぁ本作を楽しむにはちょっと擦れてしまったような感じなので、BOOKOFFで100円になっているのを見かけるなどがなければ、続きを目にすることはないだろう。
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