作・ひらかわあや。2015年1巻より。もう11巻まで出ているみたいようだけれど、とりあえず4巻まで。
基本的にはアクトの快進撃が面白くて、ラブコメ的には微妙かなぁと思っていたのだけれど、4巻まで来るとだいぶラブコメ展開になってきた。同期の翔には御しきれそうにないし、といって達観した中1少女とのラブコメはかなり厳しいように思っていたが、なかなかどうして、やや三角関係的で、ふむ。アクトの妬心もなかなか。
でも一番印象に残ったのは女装アクトとイケメンの倒錯デート回だったわ。表紙なんぞ。以下3,4巻感想。
ラブコメってる
ラブコメしてるよ!ちょっと意外やったねぇ。構成はボーイ・ミーツ・ガールだし、翔のようなわかりやすいヒロインもいるから、恋愛要素もないではないけれど、話が面白いだけに添えられる程度だろうか、とも思っていたので。前の感想では、面白いけどラブコメ的には未知数と書いたな。
それが3巻くらいから、ちょこちょこと恋愛要素が打ち込まれていく。恋を知らずして恋を演じられるのか!というラブコメ理論である。
そして、ちゃんとなりがヒロインしているのだ。てっきり翔がお相手するのかと思った。だって、なりは中1の女の子という設定だけれど、その割に達観し過ぎていて、ヒロインとしては扱いづらそうだったからなぁ。それに引き換え、翔はわかりやすく少年漫画のヒロインって感じだし。
それがしっかりと、翔と張り合うようにヒロインしてるんだからなぁ。しっかりデートしよるし。そのデート回では特に華やぐことをせず、ただいつもどおりのことをするだけで楽しかったとか、おまけ漫画でさりげなくチョコレートを渡すとか、なんかこう、カプ的に嬉しいところをついてきやがるなぁ。アクトはアクトで、総世に飛びつくなりをさらっと引き剥がしたりとか、わかりやすい嫉妬だけれど、アクトのキャラ的にこれはアリアリ。ツンデレの嫉妬いいよね。
男同士のデート回ってなんで楽しいんだろう
でも一番印象に残ったのはアクトと総世の女装デートだったりする。こんなサイトしているくらいなので別に俺は腐っちゃいないが(BLは管轄外!)、ノンケの野郎同士で片方女装してデートする展開ってけっこう好きなんよね。単純に笑えるのもあるけれど、ちょっとドキッとするような瞬間が、なんとなく嬉しい。学友に女装バレしそうになって、思わず総世に助けを求めるアクトとか。
作者さん女みたいだし、総世にアクトを壁ドンさせたりしているのみると、なんだかそっちのほうを狙っているような気がしなくもないが……でも総世はアクトに恋を焚き付けてるしな。総世のおかげでラブコメ展開になったわけだ。
とまぁラブコメ的には面白くなってきたんだが、逆にお話のほうが、あまりにも素直な体育会系少年誌的世界観で、若干ついていけないオッサンの俺。アクトはひねくれてる設定だけれど、その実めっちゃ素直で、目上の言うことをすごくよく聞いてるんだよなぁ。声優というテーマだけれど、スポ根な感じ。アクトはもうちょっと逆らってもいいのになぁ、とも思う。そんなに正しい人もすごい人も、いないもんだ。少年漫画で言うことでもないか……。
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