作・井冬良。2010年1巻。3巻で完結する。
戦国武将の名前だけ借りたB級ラブコメ。この作者さんは可愛い女の子を描くし小ネタもちょこちょこ面白いのだが、色々なテンプレを煮詰めているせいか全体的にB級感が漂っている。同著者の黒井クンが間違えた俺ガイルなら、こちらは残念なハルヒという感じか。
ヒロインを大事にしない感じが個人的に素敵だと思う。構成としては若干ハーレムっぽいけどどうなるかな。あまり評判芳しくないようだが、ラブコメ好きなら案外楽しめてしまうのではないか。以下1巻感想。
既視感ががが
戦国武将女体化…というよりは名前だけ借りた感じ。そして謎部活もの。ハーレムっぽい構成。暴走ヒロイン。無口キャラ。邪気眼キャラ。なにげに妹もち。うーん既視感すごい。どこかで見たような基本設定を詰め込んでいる割に、特に活かすわけでもない投げやり感が、実にB級ラブコメという感じである。武将要素はほぼないも同然だと思う。まったくないわけでもないのがむしろうざったいかもしれない。そっち系期待して読んだら「うらぁ!」ってなるだろう。もっとも、だからこそ戦国武将の女体化にどうしても違和感がある俺でも読めてしまうのであった。ラブコメの波動はそれなりに強く、ラブコメ好きなら案外楽しめてしまうんじゃなかろうか。俺はけっこう楽しんで読んでしまった。
ヒロインは可愛いし。ってか全員スカート短っ。パンツ見えるやろ。さすがにここまで短いとアレだと思うんだが昨今そんなに珍しくもないか…。もう少し長いほうが好みだが…。
それはいいとして特筆すべきはヒロインの扱い。ヒロインが普通に赤っ恥かいたりボロボロになったりするのは、野郎向けラブコメではなにげにあまりないもの。鳥の糞引っ掛けられる美少女キャラって初めてみた気がする。デコキャラとはいえ、ハゲ扱いされる女の子も初めて見たかもしれない。この作者さんのヒロインを大事にしない感じ好きだわ。
ただ、ラブコメとしては主人公が典型的振り回され無個性ツッコミ型なのが微妙といえば微妙。ツッコミ役なんだがちょっと弱い。名前が羽柴秀吉であること以外、ほとんど秀吉感がない。恐らくメインヒロインと思しき信長とくっつくのだろうと思わせるが、他ヒロインともフラグがたっていないわけでもなく、ちょっとハーレムっぽい構成。どうなるかな。
まだ家康が出ていないが、特にどうでもいいかなと思う程度には、先が気にならない。でもそれが悪いとも思わない。気楽に楽しめてエンターテイメントとしてはいいかも。なんだかんだ言ってハルヒは良く出来ていたんだなぁと思いつつ、ラブコメ好きの深夜のお供に良い気がする。
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