原作 アネコユサギ, 漫画 藍屋球, 盾の勇者の成り上がり(漫画) 1, 2014
例によって原作未読。原作読んでからにしよう、と思っていたら永遠に積ん読になりそうだったので。だいぶ前にポチった記憶がある。
人の裏切りによりどん底に落とされた主人公の、愉快痛快な成り上がり劇。1巻表紙奥のBBAはヒロインではなく、B級スプラッタ映画なら殺されて歓声が上がるタイプのむかつくBBA。他にも出てくるムカつく面々、ムカつくイケメンやムカつく権力者を見返してやろうぜ。
ということで、カタルシスがバリバリなんだが、そこに至るまでのBBAがとにかくムカつく。イケメンのアホ勇者もムカつくんだが、やつは所詮小物。それよりBBA。BBAがムカつく。BBAにムカついてたら積ん読分読み終わった。
ラブコメ的には、なにげに亜人ものの要素が強いので、ケモナー好きに良い気がする。そしてちょいロリ。ケモナーロリハーレム。
以下漫画版1-3巻感想。
積ん読消化日和
ポチったのいつだったかなぁ。フラッパーは定期的にセールをしているので、多分そのタイミングで、3冊分くらい買ったのか、それともこの3巻が当時の最新だったのか。なにしろ積ん読して随分経過する。
ポチったのに長らく読まなかったのは、原作未読だったからだろう。自分は割と原作主義なところがある……まぁそれも、コミカライズには地雷が多いから仕方がない。原作が名作でコミカライズがクソの場合、先にコミカライズを読むのはできの悪いダイジェストを先に見て、本来あったはずの感動を台無しにしてしまうだけの悲劇だからなぁ。
まぁでも最近は良コミカライズが非常に増えてきた気がする。少なくとも10巻以上続いているコミカライズについては、安心してよいものだと思う。
だからというわけではないのだが、相変わらず原作未読であるものの、このままいくと永遠に積ん読になりそうな気もしたし、本作のコミカライズは既になんと14巻まで出ているので、まぁ良コミカライズではないかと思えた。
BBAムカつく
で、実際読んでみると、なるほどこれは良いコミカライズに違いない。なにしろページをめくる手が止まらない。もうBBAと槍の勇者に腹が立って仕方がない 笑。特にBBA。BBAがムカつく。BBAムカつくの一念でひたすらページをめくる。
かの浦沢直樹が描いたテニス漫画Happy!を思い出した。あの漫画も、キャキャキャと喧しいライバルがひたすらムカつくという、その一念でページをめくり続けて23巻まで到達する漫画であった。もう名前すら覚えていないが「キャキャキャがムカつく」「キャキャキャが許されてはならない」だけで最後まで読ませるキャキャキャ漫画。
いやまぁ本作はあの作品のようなBBA漫画というわけではなく、最後までボス的存在であり続けたキャキャキャと違い、このBBAは所詮小物と思うのだが、少なくとも3巻くらいまでは「BBAムカつく!」だけで読めた 笑。
まぁでもBBAの制裁はまだ終わっていないので、もうしばらくはBBAムカつくで読めるであろう。そして王様も役人も兵士も腐っているので、少なくともアイツらみんなの鼻をあかすまでは面白く読めるはず。ファンタジーとはいえ、割と腐った国らしく、若干ダークファンタジーの様相を呈している。平和な日本でのほほんと過ごしていた主人公・ナオフミが、いきなり裏切りの洗礼を受けて目が荒むことになるのだが、ナオフミの表情の変遷はかなり気を使って描かれていそうだ(このあたりもコミカライズとしては珍しい丁寧さだと思った)。
盾は大事だろう!
それにしても、ナオフミは盾の勇者ということで、攻撃もできないやつとバカにされまくるのだが、盾がここまでバカにされるのは納得いかない。勇者ども元ゲーマーっぽいけれども、少なくとも風来のシレンはやっていないようだ。最終ダンジョン盾なしクリア本当にエグいんだからな。武器なしクリアはまだいけるけれど盾なしはマジでキツイ。
ってかナオフミ以外の勇者の面子が、異世界転生したことについて馴染みまくっているのはさすがに違和感を感じるのだが、ここらへん原作ではどんな感じなんだろうか。まぁ異世界転生もので、そこらへんはお約束みたいなものだから、ツッコむだけ野暮ってものかもしれないが。
ケモナー歓喜?
あとはまぁみんな大好きラブコメ要素かな。ナオフミ大好きなラフタリアとフィーロは二人共獣人。亜人タイプと変身タイプだ。なにげにここらへんの需要を汲んでいるのは大きいかもしれない。なんだかんだでケモナー分野は供給の少ないジャンルだからね。特にファンタジーだとなんだかんだで正ヒロインはヒューマンなことが多いし。ダンまちもそうよね。
だがこの漫画はケモナーハーレムの道を着々と歩んでいる。しかも若干ロリ。まぁこの後どうなるのかは知らんのだが、ここらへんは狙っている気がするので、その手のが好きな諸兄に特に良い作品なんじゃなかろうか。
面白いので続きも読みたいが、中古相場が案外高い。多分待っていたらそのうちまたセールされる気がするので(っていうかまさに先日のカドカワ祭りでやっていたのでは?)、辛抱強く待つことにする。