作・板倉梓。
スラムっぽい舞台なんだが国は不明。多分あまり深いことは考えずに雰囲気を楽しめ的な。
ヒロインのタオがミステリアスで可愛く、舞台はそれなりにハードコアで、借金取りや失踪、売春婦などありながら、話は割とほっこりめ。ラブい要素もそこそこ。スッキリ読める一巻完結。読後感が良くてよかった。。。
以下感想。
タオ可愛い
ありがちな人情劇、と言ってしまえばそれまでだが、舞台設定がスラムということで、通常の人情劇では扱われないような人たち、売春婦などが出てくるところが特色か。また、ヒロインのタオはけっこう正統派なミステリアス美少女でありながら、ちょいちょいとラブコメ的展開もある。主人公・孔明が売春婦・蓮に押し倒されたのを、ちょうど見に来たタオが静かにキレるとか、お約束だけれど可愛かったな。
主人公・孔明もいい男だしね。なんでスラムに降りたんだろう。なんにしても、直情的で情熱的な主人公と、クールビューティーだけれど内に秘めたもののあるヒロインってのは、どうやっても悪くならない取り合わせだ。
単発の人情話を繰り返しながら、孔明が少しずつ住民の中に溶け込み、タオの好感度もあげつつ、最後にタオともけっこう脈ありな感じで仲良くなって終わり。1巻完結ということもあってか、あまり込み入った話はないのだけれど、それが逆に良かったと思う。これくらいのバランスがいい気がする。人の闇って一大テーマだから、深入りするとキリないし、しまいにハマって何描いてるんだかわかんなくなる、みたいなことが非常によくあるしね。適当なところで切り上げたほうがよろし。
と色々あるけれど、なんのかんのいいつつ、最後はタオ可愛い尽きる。また酷い目にあうタイプだったらいやだなーと思ったけれど、割とほっこりしたストーリーだったのでよし。ただ孔明とタオは、いいカップルになれそうだとは思うけれど、ニヤニヤできるところまではいかなかった。でも、余韻は残る感じであったので、いいか。
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