
↑幼稚園児からお年寄りまで、多分日本で一番有名なラブコメ・七夕伝説。割とツッコミどころ満載な話なせいか、上図のような野暮なツッコミもよく見られる。そもそも俺にとって七夕は8月7日なんだが(お里が知れる)、世間一般では7月7日だし、ラブコメだし、せっかくだし、身も蓋もないツッコミでなく、ラブコメ視点でこの二人の話をみてみる。
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そもそもどういう話だっけ
そもそもこの二人の話って、どんなんだっけ。とりあえずWikipediaを見てみる。
ゴチャゴチャ書いているが、話のベースは中国の牛郎織女であるらしい。が、他のサイトなども覗いていると、現在に伝わる話としては、なんだか二種類くらい代表的なのがあるように見えるが、どうなんだ。まず一つ。
普通に可哀想。ハッピーエンドなのかこれは。別に機織りしたり牛を追ったりするのは織姫と彦星じゃなくてもええんやでとか、なんぼなんでも可哀想やろとか、そろそろ許したれよとか、ついツッコミ入れたくなってしまうが、そういう話。今でも許していないあたり、許したら最後また仕事ほっぽり出していちゃつくと思われているんだろうか。どんだけラブラブなんだ。
元はこういう話なんだろうが、時代を経て色々脚色されたようで、サイトによっては、羽衣伝説っぽい話もけっこうある。たとえば「牽牛(けんぎゅう)と織姫(おりひめ)|ミルクの雑学|雪印メグミルク株式会社」とか、このサイト「牛郎織女の神話_中国の伝統的な祭日 - china.org.cn」とか。これだと、話がちょっと変わる。だいたい以下みたいな感じ。
まずしい牛飼い彦星は、一頭の老牛くらいしか財産がなかったが、牛とは割とマブダチだったらしく、牛に憐れまれて嫁手配してやろうと彦星にアドバイス。天女が水浴びしにくるから、その服盗んだら、帰れないし嫁にできるぜと、割と最低な気がする助言を彦星即実行、本当に天女・織姫を嫁にした。出会いはそんなだったが、イケメン無罪なのか彦星と織姫はラブラブな夫婦になって、子供も作って幸せに暮らしましたとさ。が、話はそこで終わらず。実は織姫は天帝の娘で、地上で暮らしていることを知った天帝はブチギレ、無理やり織姫を連れ戻す。悲嘆にくれる彦星を見かねた牛は、俺の屍を越えて行けと、自らを犠牲に船を作り、彦星と子どもたちを織姫の元へ向かわせた。彦星は涙を呑んで突き進み、あと一息というところで、天帝の后が二人の間に線を引き、再び二人を引き裂いた。これがかの天の川である。
で、ここで二人が合うことについて、先のミルクの雑学では、年に一度のみ逢瀬を許可される、という感じですが、もう一つの参考サイトでは、突然出てくる鳳凰が人肌脱ぎます。だいたい以下のような感じ。
それで、その後も年に一回だけかささぎが頑張るらしい。こっちのほうがロマンチックでええな。天帝の許可とかじゃなくて、あくまで二人の愛って感じで。迷ったら素敵な説を採用するのが俺原理なので、個人的にはこっちのほうを推したいな。
ただもう元話の面影ないねこれ。もはや主人公は彦星だし、話としてかなり劇的。そして、先の俺のツッコミはだいたい潰されている。やはり昔の人も気になったのだろうか。出会い方はすさまじいというか、なぜそこで羽衣伝説を採用したんだ。あとなぜかささぎ?とも思ったが、「七夕のはなし」によると、元話でも唐の時代には二人の橋架けはかささぎがする、ということになっていたらしい。ははぁ。
でも、結局は伝説だし、個人個人が一番いいように考えるのがいいよね。神話の醍醐味。
野暮なツッコミ
とはいえ、やっぱり突っ込みどころ満載なせいか、記事冒頭のような割と身も蓋もないツッコミが、七夕について調べていてよく目についた。。。ざっくり以下の3つの説があるかな。
- 一年に一回とか絶対浮気してるよ説
- 星の寿命を人間に当てはめると0.3秒に1回チュッチュチュッチュだからむしろ会いすぎだよ説
- そもそもベガ(織姫星)とアルタイル(彦星)は16光年離れているから物理的に会えないよ説
ふたつ目のなんでもかんでも人間に換算するマンの説については、記事冒頭のさよなら絶望先生を引用したけど、一つ目について漫画で言及しているのというと、思いついたのは↓とか…。

これは新井理恵のX-ペケ-で、かなり下世話な内容である。でも一度は考えちゃうよね…。ちなみに新井理恵は困ったら星をネタにする人で、彦星については「なんで年に一度てめぇの女に会える日に他人の願いことを叶えてやらにゃならんのだ」と中指たてていた覚えがある。実際日本ならではの風習らしい。
やはり代表的なラブコメなだけあって、漫画でもよくいじられているのぅ。
雨に対する解釈
ところで、雨が降ると二人は会えないから、その涙なんだよということで、七夕の雨を催涙雨というらしい。恥ずかしながら初めて知った。でもたしかに、そんなような話は子供の頃聞かされた覚えがある。殺生な話だ。
面白いことに、これについて韓国人は別の解釈しているらしく、Wikipediaによると、韓国では七夕の涙は二人の嬉し涙だ!ということになっているらしい。これも国民性の違いなんだろうか。
催涙雨のほうがロマンチックかもしれんけど、嬉し涙のほうがハッピーだよねぇ。やっぱりハッピーエンドを推したいかなぁ俺は。
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