いまさらタカヤの話もないもんだけど、本棚(電子だけど)に1巻だけあったのを久々に発掘。懐かしいなぁーと思って読んだけど、やっぱこれ、読み切りは普通に面白いわ。貴重なヒロインボコられラブコメ。
有名な打ち切り漫画だが
タカヤっていうと、2005-2006年連載だから、もう10年も前なんだねぇ。恐ろしい。多分今でもジャンプ打ち切り伝説の話題になったら出てくるんじゃないかな。ジャンプ文化に疎い俺でも知ってるくらい、当時すごい話題になっていた。
本編の打ち切りに至るグダグダな流れはあちこちでまとめられているからいいとして、本作が連載されるきっかけとなった読み切りについては、王道な幼馴染もののラブコメとして、普通に秀逸。なにより、ヒロインが顔面を殴打される貴重なラブコメでもある。個人的にはそこが一番気に入っている。
ヒロインが主人公の目の前で顔をボコられるラブコメ
「あててんのよ」のためだけに存在するとさえ言われる本作であるし、もちろんそこは評価されるべきものとは思う。いざ見てみると、今まで本当にやられてなかったの?というくらいにシンプル。というかあったような気がする。でもそれって何?と言われると、具体的には何も指摘できない。そうそうあることじゃない。確かにすごい。
けど、ヒロインが顔面を殴打されて、かつちゃんと生傷ができるところも、いいと思うだよ。しかも、それがちゃんと劇中で活かされている↓。
これが少年誌、しかもジャンプでやられたとは、なかなか。しかもこのヒロイン・白河渚は、自分の顔がいいことを本人も自覚していて、主人公・タカヤにもこんなに可愛い私に好かれて嬉しいでしょ?くらいのやや高慢なキャラ。それが、ずっと好きだった幼馴染の男の子・タカヤの目の前で顔をボコボコにされ、「顔…ボロボロになっても…き…きらいにならないで…」と咽び泣いているという、一歩間違えたら成年漫画のようなシチュエーション……ええやん。
もちろん成年漫画ではないので、この後主人公は覚醒して、ヒロインにも顔ボロボロでも関係ないよと、幼馴染パワーで惚れ直させてかつ敵もやっつけるわけだが、そこはね。それでいいの。ラブコメなんだから。幼馴染ものなんだから。いいのいいの。
こうして見ると、自分は可愛いと自覚しているヒロインの顔がボコボコにされるというのがまずいい(しかも好きな男の子の目の前)し、さらに、長年の付き合いがある幼馴染だからこそ、顔なんて関係ない、という主人公の啖呵にも説得力が生じるしで、ありそうであまりないラブコメに仕上がっていると思う。「あててんのよ」もありそうでなかった感じやしね。
あと、格闘モードでヒロインの目が据わるのも、なかなか遠慮のない据わり方で、これもまたよかった↓。
ラブコメでヒロインの顔をこんなにできる人はそんなにいないと思う。上のボコられ顔と合わせて、とてもいい。といっても、ボコられ顔は本当にそこまでボコボコってわけじゃないけど。
そんなわけで、この読み切り版タカヤはちゃんと面白い。この話だだけでも、ラブコメ好きなら1巻は買う価値あるんじゃないかな。本編も、1巻時点ではそんな悪くないと思うけど(実際連載開始の頃の評判は上々だったはず)、ヒロイン白河渚のキャラデザは読み切り版のほうが好みかな。
でもあれやね、その後の本編の超展開については色々言われていたけれど、ネットって勢いがつくと言い過ぎる面もあるからねぇ。面白がって叩きに乗ってた人多かったと思うし、実は好きだけど言えなかったって人けっこういたんじゃないかと思う。いまなら、けっこう落ち着いた感想が聞けるかもしれんね。
最近のヒロインがボコられるラブコメといえば、もうすぐ終わりそうだけれど、烏丸渡のNOT LIVESがええ感じやなぁ。
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