『少女カフェ』1巻感想:5歳の双子姉妹があざと可愛いながら決していやらしくない家族もの

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作・板倉梓。2011年1巻。完結したわけではないようなのだが、音沙汰ない…。

男やもめの喫茶店マスターが、忘れ形見の双子姉妹(5歳)と一緒にカフェを切り盛りする話。タイトルはアレだが背徳的なアレではなく、健全に親子しているので、妙な期待はせずに家族ものとして読むべし。

亡き妻の親友といい感じっぽい描写もあるので、ラブコメ要素はなきにしもあらず。また、娘の片方は再婚アリだがもう片方はあまりしてほしくなさそう、などというリアルもあり、ラブコメ的に面白そうなのだが……2巻……こない……。

いつもながらこの作者さんは可愛い女の子を描くけれど、野村24時など味のあるオッサンを描く人でもある。今回は味のあるほうだった。以下1巻感想。

目次

タイトルはアレだが健全です

タイトル「少女カフェ」。5歳の双子姉妹が働くカフェの話です……うーん、これだけ聞くともうアレな感じがするのは、俺の脳が汚れているからというだけじゃないと思うんよね。かなり狙いすましたタイトルだと思う。

ところが、これが案外(?)健全で、言ってしまえば家族もの。ただし双子姉妹は、とても5歳とは思えないほどしっかりしていておませにおしゃま。夏の思い出を業務記録としてまとめあげ、店の売上げアップを目論見、そのためならば水着になることも厭わない

双子姉妹があざと可愛くてアクが強いぶん、父親が普通に健全。この作者さんらしいヘタレ男で、常時娘姉妹におされがちであるものの、しめるところはきっちりしめる。ちゃんと父親やっているので、安心感があり、また題材からつい考えてしまうようないやらしさを感じさせない。

この題材でまったくいやらしくならないのは、やはり女性作者だからかな、と思う。それでいながら、前述したように姉妹はきっちりあざと可愛いんだから、このバランス感覚は男にはないものじゃなかろうか。

ラブコメ的展開もありそうなのだが

なおこの父親、なにげにけっこうイケメン設定であるらしく、平生は娘から雑な扱いをうけ、海に行く際には冗談で「お父さんが逆ナンされるからダメ」などと冗談を言っていたら、海で本当に逆ナンされる(しかも微妙にシーズン外れ)という。また、お客の女子高生からはバレンタインに本命っぽいチョコをもらうなど、隅に置けない。

そしてそんな様子を見て、なんだかんだと言いつつ娘たちはちょっと不安になるのが面白い。また、娘の片割れ・みおはそれでも好きならアリかなと思っているようだけれど(実際に話が現実味を帯びたらどうなるかわからんが)、もう一人の無梅・つくしはあまり考えたくない感じっぽくて、家族ものとしてちょっとリアル。父親の再婚ってそりゃ複雑だよね。

つくしはみおに比べてしっかりしている母親似という位置づけだけれど、案外父にべったりなのはつくしのほうなのかも。父が風邪で倒れたときは、「ドジっ娘(つくしのこと)とヘタレパパ目当てのお客さんも多いんだから…」と父親目当ての客がいることを認めており、父がバレンタインに女子高生から本命っぽいチョコをもらった時は「どういうつもり」と問い詰める。みおも不安そうではあるし、性格の違いもあるけれど、つくしのほうが心中穏やかではなさそうだ。

でも父・一郎と一番いい感じなのは、亡き妻の親友・葉月さんで、こちらは明確にラブコメの予感がするのであるが、具体的にどうこうする前に1巻が終わり、そして1巻が終わってから6年の2017年、いまだ2巻は出ていないのであった。。。

カフェ舞台の、家族系のラブコメとして面白かったんだけどなー…続きでないかしら……お客の浪人生とかも好きなんだけどなー……。

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