選挙の争点は色々あるけれど、オタク的にはやっぱり「表現の自由」だろうね。オタク的には当然表現の自由は守るべきだし、できるだけ規制は緩めるべき、というのはほぼ全員の一致した見解と思うが、政治的には「で、結局誰が戦ってくれるの?」という点に尽きる。
そういえばちゃんと調べたことなくて、Twitterでよく出てくるおぎの稔議員くらいしか知らなかった。あ、それと山田太郎議員。
赤松健が最高顧問なんだ。色々やっているなこの人。俺はラブひなはとおっていないけれど。
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政党の問題
まぁなんでもいいんだけれど、問題は、つまり俺はどこに投票すべきなのか、という点である。議員に関して言えば、個人の政策を見るよりほかはないが、選挙は「政党」に投票する側面もある。いったいどの党がよいのか。
ちょっと調べると、前の都議選で候補者にアンケート取って党派性を見た記事が出た。党で選ぶな、という記事だが、そうはいっても「比例代表」という制度があるのだから、政党の傾向は考えざるを得ない。
エンタメ表現の自由を政策で選ぶなら党派ではなく個人で【都議選2021 候補者アンケート結果つき】(選挙ドットコム) - Yahoo!ニュース
これの設問1の図が重要なので引用する。

○設問(1) 東京都青少年健全育成条例の不健全図書指定による規制についてどう思いますか
- A.規制をなくすべき
- B.規制を弱めるべき
- C.どちらともいえない
- D.どちらかといえば規制を強めるべき
- E.規制を強めるべき
で、これ見ると明らかなように、比率としては日本維新の会が圧倒的である。規制をなくす、は中々強い。一方で、立憲民主党と共産党もなくすとまでは言わないが弱めるべきだ、という意見が多い。
維新の会が強そうだが
ただこの図はいくつか注意が必要だと思う。
まずこれは「比率」だが、政治で重要なのは「数」だということだ。で、日本維新の会は確かに比率が高いが、野党の中でも弱小である。したがって、影響力という点では非常に弱い。
これってやっぱり地域政党の印象が強いからなのかな。大阪には6年くらい住んでいたことがあるが、大阪だと維新は別格というか最強の一言なんだけれど、大阪から離れるにしたがってその影響は落ちて、今住んでいる東京だと日本維新は本当に存在感がない。
まぁ橋下徹に良い印象がないという人も多そうだけれど。あの人は本当に強烈で、実際のところ大阪でないと花開くことはなかったろうと思う。大阪も相当追い込まれていたからこそ下地が整ったという面はある。
あと大阪ではたかじんのそこまで言って委員会によく出演していたことがけっこう影響あったんじゃないかと真面目に思うくらい、あの番組は関西ローカルだけれど、絶大な支持を受けていたなぁ。関東では放送されていないから、「これ見るためだけに引越したい」なんて言う人もいたくらい熱狂的なファンが多かった。
実際すごい面白かったんだけれど、たかじんが亡くなってからはどんどんつまらなくなっているようで、たまに実家に帰って見ると「うん……」って感じになる。たかじんのあのバランス感覚はすごかったな。
閑話休題。
とにかく言いたいのは、「比率」だけ見ると維新ということになるが、そもそも数がいないので影響力が弱い。実際、都議選で僕の選挙区だと維新はまず候補者がいなかった。
なので、野党第一党である立憲民主党のほうが影響は大きいだろう。
立憲民主党と日本共産党の問題
しかし、ニュースになっていたように立憲民主党は今回共産党と組んでしまった。図だけ見ると共産党は表現の自由については非常に柔軟な姿勢を見せているが、今回の選挙では「変節した」と囁かれている。
「自由と民主主義を何よりも大切にするのが共産主義の社会だ」日本共産党・吉良よし子常任幹部会員 各党に聞く衆院選(5) | 政治 | ABEMA TIMES
特にこの記事の以下の部分が問題となっている。
タレントでソフトウェアエンジニアの池澤あやかからは「ここ数日、表現の自由と児童ポルノ規制に関する話題で日本共産党が炎上していたが、主張に矛盾はないのか」との質問が出た。
吉良氏は「矛盾はない。ジェンダー政策の部分で言っているのは、子どもに対する性暴力は絶対許さないということだ。児童ポルノも子どもへの性暴力だから許されないということだ。ただし、児童ポルノという言葉を使った表現規制ということに対しては明確に否定している。表現の自由を守り抜くのは当然だし、児童ポルノを無くせば子どもへの性暴力も無くなるという話ではない。どう解決していくかはクリエイターも含めて国民的に議論していくべきだ。具体的には、子どもたちや一般の人たちの目に触れないような場所に置くゾーニングというやり方もあると思うし、“こういう表現は本当にまずいよね”“儲からないよね”という合意ができれば、クリエイターの皆さんも作らなくなると思う」と答えた。
これはつまり「法律で明確に規制するわけじゃないけど、社会的合意で実質的に規制する」という意思表示じゃないか、とネットでは取り上げられ、まぁそういうことだなと僕も読んでいて思った。
特に「こういう表現は儲からない合意ができれば」は中々つっこみどころ満載で、まずやり方が同調圧力的で不愉快だし、また現実に今を生き抜くクリエイターにとって売上がのっぴきならないリアルなのは一側面だとしても、表現とはそれだけのものではなく、非常にクリエイターに対して失礼な言い草だし、なによりそんな「資本主義の論理」を共産主義を名乗る政党が使うのか、などツッコミが追いつかない。
まぁそもそも共産主義を標榜する彼らが本質的に「自由」と名のつくものの味方であるはずがないし、目的のためなら論理矛盾だって厭わない連中だと思っているので、俺としては「変節した」とされるこの態度のほうが自然に思える。
ということで、そんな信用できない共産党と組んだ立憲民主党の政策にも、悪影響があるんじゃないか、という見立てがあるわけだ。個人的にも俺は改革志向であるので、他の政策を見ても立憲民主党とは折り合いが悪い。
そんなことを思うと、弱小一派でも俺は当面、日本維新の会しかないなぁ……などと思っていたら、そもそも投票券が届いていないことに気づいた。実は先月末に引越したばかりであり、俺は旧住所での選挙となると思うんだが、ちゃんと投票できるのだろうか……。
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