教室の隅っこで二人の男女がなんかずっとイチャイチャしている。当人たちにその気はなくても皆この二人の間にロマンスが生まれないか気になっていることをGoogleが証明している。結婚て。半分くらい邪念が混じっているのはご愛嬌。
基本情報
2016年1月18日現在第8巻まで。フラッパー(これ売ってるところ見たこと無い)連載。最新話がWebで読める。作者の森繁拓真は、これまでにアイホシモドキや学園恋獄ゾンビメイトなどを描いているのだけれど、なにげにどれもラブコメなんだよね。となりの関くんはラブコメではないんだけれど、なんというかラブコメが滲み出ている。
東村アキコの弟だけど、作風はかなり違いますな。共通してるどちらもギャグってことくらい。
なお本作はアニメ化されていて、Amazonプライムビデオでアニメが見られる。数分で終わるのでさっくり見られるし、エンディングがやけにカッコイイパーカスだなと思ったら神保彰でやんの。あまりアニメ見ない俺も通しで見てしまったアニメ。よかったわー。
だいたいこんな感じ
話としては、関くんが授業中にアクロバティックでダイナミック(時々スタティック)な遊びを展開しているのを、隣の席の横井さんがツッコミいれずにはいられないという単発ギャグ話が延々と続く。本当に延々と続く。時々遠足編や休日編などもあるが、基本的に舞台は授業中の教室で一貫している。一発ネタと思いきやクオリティを落とさずにもう8巻まで出しているのだから脱帽である。
なんだけど、その手の話はもうあっちこちで書かれてるからいいとして、ここでは関くんと横井さんの関係に着目して記事を書く。この漫画的に言えば下図のごとく後藤さん目線で書く。
これってやっぱ、共学だからこそ成り立つと思うんよね。いやこれは別にラブコメ目線的な話じゃなくて、なんかこう男子vs女子みたいなのが特に小学校なんかでは誰しも経験したと思うんだけど、アレの延長線上にあるような感じ。もし舞台が男子校だったら、二人の秘密の遊びみたいにならず、完全にスルーされるかもっと周りを巻き込むかのどっちかになる気がする。女子校だったら…想像つかんけどなんかもっと平和そうな気がする。
しかし二人は小学生ではなく、もう高校生なわけで。高校生にもなって何してんだって話なんだけど、それだけに男子の遊びはスマートに洗練され、女子もそれを見てことさらに騒ぎ立てるわけでもない。で、関くんと横井さんみたいになるんだけど、でも冷静に考えると思春期の男女が一緒になって遊んでいる(横井さんは否定するだろうが、前の席の前田くんの公平な審判によれば遊んでいる)って、もうそういうことだ。だいたい横井さんは関くんの遊びをいつでも止められる立場にあるし、また関くんも横井さんを巻き込んでいることはわかっているのだから、いつなんときそれを咎められても文句言えないわけで、もっと警戒してもいいはずだ。実際何度か横井さんから警告を受けている(遊びのクオリティが低すぎて先生を呼ばれそうになった話は笑った)。にも関わらず続いているのは、二人の間に妙な信頼関係が築かれていると考えないわけにはいかない。そして二人は思春期の男女なわけで、そりゃ妄想が膨らむわっていう。
作者もそのへんよく心得ているようで、二人がお付き合いしているのでは!?と妄想を膨らませる後藤さんが早々に登場するわけです。この漫画で誰に一番感情移入できるってそりゃもう後藤さんよ。俺にも三つ編みあったらグイグイ引っ張って妄想するわ。
総評
普通にギャグ漫画として面白いのは言わずもがな、後藤さん目線で二倍楽しめる。あなたも私も後藤さん。
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