『スクール人魚』1巻感想:女の子はホラー

だいぶ前に一度読んだ記憶はあるんだけど、久しぶりに表紙を見て「どんな話だっけ?」と思って読み直した。読み直して、ああこのサイトで記事書きづらいタイプの作品だったそういえば、と思った。まぁこの作者さんの作品はだいたいそう。まぁラブコメではないわな。

以下1巻感想。一応ホラーになるんだろうか。

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百合好きなのかな、と

別に思い出したわけじゃないんだが、作者さん百合好きなんだろうなと、スクール水着の女子で溢れた見開きを見たときに思った。「ぴぃ」と言って逃げ回るこのスクール水着の女子たちが、本作で言うところの「人魚」にあたるらしい。この人魚を殺して肉を食えば、人魚のイニシャルの子と結ばれることができる。しかし、朝になるまでどの肉も食えなかったら、自分自身が人魚になってしまう。

非常に荒唐無稽な設定で、いかにもB級ホラーといったところだし、「好きな子(ほとんどの場合は男子)と結ばれるために人魚を殺す」というのは外形的には百合ではないのだが、ただあの大量のスク水女子が組んずほぐれつしていたページは、「女の子という存在」自体を好きじゃないと書けないんじゃないのかなぁ、と思えた。

まともな人語を話せない大量のスク水女子たちが見開きいっぱいで艶めかしく肢体を晒しているのはその様は、作者さんの淡泊な絵柄も相まって大層不気味であり、その不気味さが短編ホラーのフレームワークに落とし込まれている。しかしそれは、ホラーを書いたというより女の子を描いていたらホラーチックになってしまった、というほうが本質的に思える。女の子大好きじゃないとそうはならんだろ。

確かにこの世界の女子は男子と結ばれるために、人の形をした、というかなんなら元知り合いの肉を裂いて食らうわけだが、その"好き"は小学生の男子がカブトムシに夢中になっているのと同程度の意味しかないのではないかな。その意味で、本作には女子しかいないと思った。29歳女子もいた。29歳といえば野原みさえと同い年である。みさえのスク水きつい。

まぁ実際、1巻で一番気合い入っていたのが百合話だったのはまぁ間違いないだろう。

B級ホラー、あるいは少女ものとして

要は何が言いたいかと言うと、ベーシックなボーイミーツガールを尊ぶ本サイト的にはけっこう感想が難しい作品ということだ。なので記事書いてなかったんだろうね。まぁでも、B級ホラーとして楽しめるので、それ系が好きならいいんじゃないかな。あと少女論みたいなのが好きな人にも刺さると思う。

ただ全5巻と思われるが、2巻までしかないんよな。古本でポチった感ありあり。ブックオフの相場を確認したところ、2巻までは安いけど3巻から高かった。うーんこの。

まぁでもせっかくだし、2巻までは読んどこうかな。内容完全に忘れてるしね。

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