『放課後さいころ倶楽部』1-3巻感想:ゲームが繋ぐ人間関係

中道裕大, 放課後さいころ倶楽部 1, 2013

アナログボードゲームという珍しい主題の漫画。普段俺が手に取らない類の表紙をした作品だが、「管理人にオススメする」でだいぶ前に(本当に前に……すみません……)薦められていたのと、Kindleで期間限定無料だったことから、読んでみた。

本サイト的な見方をすれば、3巻まで読む限りはいわゆるラブコメには分類されないガールズコメディな作品ではあるけれど、恋愛要素はある、という感じ。以下1-3巻感想。

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女子高生ストーリー

本作はアナログゲームにハマる少女三人組を中心に繰り広げられるものだが、いわゆる百合というわけではなく、フツーに男も出てくるし、なんなら恋愛の話もある。ただ恋愛感情があるのはあくまで男のほうだけで、女の方はほとんど意識することもない(少なくとも3巻までは)。

したがって本作はラブコメかというと、少なくとも3巻までの段階ではまぁそのようには分類されないなとは思った。ラブコメは基本的には女子側にそういった意識が少しでもないと成立しないジャンルで、これはたとえ女向けでもそう。男が女に恋をしてもそれだけではラブコメにはならない。悲しい。

なのでまぁ、基本的には女子高生たちの友情物語という枠組みだと思う。

描かれるのは人間関係

本作の特徴としては、ゲームを通じて人間関係が描写されていることであろう。というと当たり前に思えるかもしれないが、こういう珍しい題材が主題の作品では、題材そのものを描写しすぎてしまうこともある。たとえば本サイトで取り上げた作品では、さぐりちゃん探検隊なんかそうだった。

さぐりちゃん探検隊は「探検」というこれまた珍しい題材で、かつ魅力的なヒロインのラブコメ作品なのだが、「探検」そのものの描写に力が入ってしまったようで、最終的には観光ガイドみたいになってしまったという。いくらヒロインが魅力的でも、話がるるぶではどうにも……。探検先の美麗な光景ではなく、その光景を見た主人公やヒロインの心とその変化こそ描かれてほしかった。まぁそれでもラブコメ好きなら読んでみても良い作品とは思う……それだけに惜しかったなぁ。

そこへいくと、本作はゲームをコアにしながらも、あくまで登場人物の心理描写に重きが置かれている点がとても良いと思う。ゲームの多くが「心理戦」であることも関係しているだろう。しかし、ただロジカルな思考ではなく、「好きな子に嫌われたくない」のようなゲーム場外の邪念が絡んだりすることからも、本作で描かれているのはゲームそのものよりも、ゲームを通じた人々の心の繋がりであることは明らかだ。ロジックを超えた感情に、物語の面白さは常にあると思う。

続きについて

ということで作品としては良いのだろうと思いつつ、そうは言っても女子高生の友情ストーリーは、個人的に食指の動く類ではないことも確かだった。恋愛要素もあるが、主軸ではなく、数多く描かれる人間関係の一つという位置づけなので、ラブコメとも遠い作品であると感じた。全19巻までの表紙を眺めてみたけど、実際遠そう。そしてアナログゲームという題材に物珍しさは感じるものの、正直それ自体にはさほど惹かれるものはなかった。こういう世界があるんだなぁ、くらい。

そんなわけなので、続きを読むかについてはまぁ何かしら機会があれば程度かなぁと思う。

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