五十嵐正邦, まったく最近の探偵ときたら 1, 2016
面白い!川柳少女の作者さんだけれど、こっちのほうが好きだな。ギャグ分が強めで。
……と、ラブコメのサイトらしからぬことを言ってしまったが、やードンピシャでしたこれ。楽しいね。主人公のヒロイン・真白は顔芸可愛いし。躊躇のない顔芸ができるヒロインは良いヒロインですよ。
といっても歳の差がありすぎるから(35と17…ダブルスコアですよ奥さん)、ラブコメ的にはどうなるか微妙なんだよね。良いコンビであるのは間違いないし、それっぽい描写もあったりするんだけれど、うーん。
ほんというと歳の差あんまり好きじゃないんだけれど、この二人なら全然アリアリ。50年経てば気にならないさ!まぁ今後どうなるかわからんけどね。とりあえず出ている全巻ポチった。以下感想。
これはいいな。実に愉快で面白い漫画だ。主人公は、かつて工藤新一だったが今は時代に取り残された冴えないオッサンになってしまったものの、昔取った杵柄でなんとか生き永らえている名雲で、その探偵事務所に色々と規格外の女子高生・真白が助手として乗り込み、日常が変わっていく。
栄枯盛衰、落ちぶれたとはいえ、名雲はかつてのスターだ。で、栄華を極めた時代に、名雲はけっこう慕われていたらしい。実際、真白はだいぶ前から名雲の助手になると決めていたようだし、他にも名雲の現状をおいたわしいと嘆き慕いやってくる現役名探偵などいたりするあたり、名雲の本質的な善人ぶりが伺える。
とはいえ、名雲はまだ35歳。衰えるには早すぎる気がする。しかしまぁ、物語的には歳食わせるのもここらへんがギリギリか。なにしろヒロインの真白が現役JKなので……。17歳と35歳なので……。何かあったら名雲逮捕されちゃうので……。
真白めっちゃ面白い。変顔を躊躇なくできるヒロインは良いヒロインだと思うわ。

こんなん序の口で、北斗の拳の雑魚みたいな顔したりもするし、最高。なお一人で組事務所を壊滅させる戦闘力持ち。考えるより動けの脳筋娘で多分探偵向いてない。
いやもちろん普段はちゃんと可愛いしヒロインしてますが。お姫様抱っこされて赤面したりおまけ漫画だと名雲の昔のラブレター見て嫉妬して一瞬捨てようかとしたり名雲のコートの匂い嗅いだり。

可愛いよね。まぁこの後臭すぎて吐くけどね。成人男性の体臭はどこからくるのでしょーか……。
いや、名雲カッコいいんだけどね。ナイスミドルだよほんとに。

やだイケメン……。「働きたくないでござる!」の有名なコラ思い出した。
まーこんな感じでキャラが活き活きしていて本当に楽しい漫画だと思った。ギャグ漫画らしく勢いがあるよな。掛け合いも実によいもので、俺は普段だと歳の差カップルは微妙に思うんだが、この二人ならアリだなぁなんて思ったりする。少なくとも真白はちょっと意識している節がある。
探偵と助手ってよくね
といっても、ほぼ推理していないので探偵ものかと言われたら微妙なんだが。微妙とギャグ漫画だわ。少なくともミステリーではない。まぁでも、探偵と助手というフレームワークが大事なんじゃなかろうか、とも思う。
探偵ものって、カプ系としても良いものが多い気がするんだよ。たとえば喰いタンという作品。喰いタンの作者さんは、将太の寿司やミスター味っ子で有名な寺沢大介で、基本的にヒロイン不在……ではないんだけれど基本全然ラブコメがおいしくない人なのだ。将太の寿司なんて、ネットではオッサンの顔芸漫画として有名かもしれない。が、喰いタンについてはラブコメ的にも実に良いものであった。もし再読したらきっと感想記事を書くだろう。
喰いタンのラブコメ的素晴らしさはもちろん作者さんの技量によるところが第一としても、他作は別にそんなでもないしってことを考えると、探偵と助手の組み合わせという構造自体、ラブコメ的に美味しくなりやすいんじゃなかろうか、などと思ったりする。
考えてみれば、名探偵コナンの名物CP・コ哀ことコナンと灰原哀なんてラブコメ界隈でももっとも人の人生を狂わせた戦犯CPの一つだろうし、そういや最近レビューした虚構推理(『虚構推理(漫画)』1-2巻感想:表紙見てピンときたなら買いの化け物カップル – 少年は少女に出会う)もミステリーとは別にラブコメ的に素晴らしかった。
ということで、ギャグとしてもラブコメとしても大層満足できて、2巻以降も今出ている全巻一気にポチったのであった。
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