『恋愛感情のまるでない幼馴染漫画』3巻感想:近すぎる異性友達について

渡井亘, 恋愛感情のまるでない幼馴染漫画 3, 2020

相変わらず「恋愛感情とは(哲学)」みたいな漫画なのだが、恐らくそういうテーマ性はあるのだろうと思う。少なくともそう思わせる過去描写があり、そしてそのテーマを語るのには幼馴染という関係はうってつけなのだろうか。

とはいえそれだと幼馴染以外の関係は雑味のような気がしなくもないが、エルはともかく日花里についてはサービス要員じゃね?という気もするのだが、いやでも考えてみると幼馴染でも従兄弟でもなく、ただの異性の友達ポジションは対比としてあるべきなのか。

デレがないのでサービスしているのかしていないのかよくわからない3巻感想。

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異性の友だち

1-2巻は「恋愛感情しかないだろ」みたいな感じがしたのだが、この3巻は非常に控えめで、たしかにこれは異性の友達くらいの距離感かもしれんねと思わなくもない。見た目のサービスだけで精神的なサービスがなく、読んでも満たされなかった……。まぁそういうテーマの漫画と言われたらそうなんだけど。

とはいえ、じゃあこの二人が恋愛的に成就せず関係を続けられるのかというと、それもなんだか考えづらい。少なくとも、どちらか片方に恋人ができた時、もう片方は「裏切られた」ような感覚を覚えるのではないだろうか。

とはいえそのような感情をぶつけるのはお門違いであるし、そもそもその苛立ちを言語化することもできなさそうだから、なんとなくモヤモヤして、距離が置かれそうである。

そしてそういう感情を普通は恋愛感情と表現するのだと思うが、本作においてそれは作中人物の口から「違う」と語られる。

じゃあなんだよと読者としては思うわけだが、そこは少しだけ語られた二人の過去からくるものがあるのだろうとは思う。そして二人は幼馴染になる。

ラブコメ的幼馴染

それは長年連れ添った兄弟や従兄弟の関係に近いのかもしれない。そういう意味では、辰季とエルの関係も同じようなテーマを抱えていることになるのだろうか。一方で辰季とは普通にただの女友達の日花里は、この漫画では一番普通なのに一番異質。

実際この二人が接近したら、それはもう恋愛以外の何者でもないように思える。好感度メーターのネタはラブコメ的に示唆的で、これは「高くてもラブコメになるとは限らない属性の順番」であり、逆に言うと「高いとラブコメ的にシャレにならない関係の順番」でもある。

つまり、幼馴染や従兄弟は好感度が高くてもそれは必ずしも恋愛的に発展するものとは限らないが、普通の女友達の好感度が高いと、それはもう恋愛的に言い訳できないというわけだ。

まぁよくよく考えてみると、幼馴染だって女友達ポジションなのだから日花里と同じはずなのだが、なんとなく違うと思わせるものが幼馴染という関係にはあるのかもしれない。

家族でもなければ単に異性の友達とも言えない幼馴染というポジションを、恋愛感情以外のなにかで表現しようというのであれば、それは野心的なことかもしれない。でも結局最後は恋愛感情としか言えないような気もする。

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