作・高橋留美子。1987-1996年全38巻。何故か最近読み返しているのでいまさら再読の感想など。
記憶を辿ると、自分のラブコメ好きになったルーツの一つは多分らんま1/2(めぞん一刻ではなく)。これのせいでしばらくヒロインいっぱいのハーレム系の呪縛にやられてしまった気がする…。プチ修羅場好きなのも多分これのせい。今はボーイ・ミーツ・ガールの信徒なのに、男の娘やTSに寛容なのも多分だいたいこれのせい。女らんまに性癖狂わされた人、世の中にどんだけいるんだろーね……。
2018年現在、30年以上前の作品とあって、さすがに古めかしさは感じられるものの、新世代のラブコメ好きにもなお勧められる不朽の名作だなぁと思う。さすがに38巻もあるので、マンネリもあるのだが。
ぼちぼち読んでくかなー。以下1-4巻再読感想。
お披露目
1-4巻というと、乱馬とあかねの出会いから、九能先輩、2巻で良牙、3巻で九能の妹小太刀、4巻でみんな大好きシャンプーと、だんだん賑やかになっていく過程(4巻時点だとシャンプーと別れるけど)。そして格闘新体操に格闘スケートと、早速わけのわからん格闘○○シリーズ。
3巻の格闘新体操では九能小太刀が大活躍するのだが、ウブな小学生男児には軽いトラウマを与えたような気もする小太刀であるけれど、今見ると一番ウケそうなヒロインの気がしなくもない。また、舞台のマットを取り払うと聖ヘベレケ学園の女生徒の群れが現れるのだが、彼女たちの立ち去った後に残るのが雑誌とジュースとポップコーンetcというあたりが、イマドキの美少女漫画と異なる、高橋留美子だなぁと思う。
あかねが可愛い
読み返して俺も年取ったなーと思ったのは、あかねがやけに可愛く見えることだろうか。ガキん時はあんま好きじゃなかったんだよなぁ。根は優しいとはいえ、思い込みが激しくて、がさつで(ドスドスなんて擬音語がこんだけぴったりくるヒロインって後にも先にも天道あかねくらいでは)、暴力的で、嫉妬深くて、その癖素直じゃなくて…ねぇ。まだツンデレなんて言葉もなかった時代よ。今はそういうところが全部可愛く見えるわ。は、は、は。
でもガキん時はなかなかねー。特に他ヒロインで気に入っているのがいると、実質正妻ポジションのあかねにはちょっとしたヘイトめいたものが溜まるんよね。俺はうっちゃんが一番好きだったなー。
さすがにこの歳になると、もうすべてが懐かしいだけやね。ってかオッサンになると、漫画の女の子はだいたいみんな可愛く見えるもんなんだなぁ。ドラゴンボールのブルマも、今読んだらすげー可愛い子だなって思うしなぁ。オッサンよオッサン。
乱馬らんまで日が暮れる
乱馬もええよなぁ。格闘スケートであかねが三千院にキスされそうになったのを妨害して、後でヤキモチ焼いたんじゃなからな!って釘刺すのとかなぁ…で、あかねに余計なお世話って言われて、おめーああいうのが……ってちょっと気にしてる感じだすのが……いい。高橋留美子は男も女も魅力的なんだよなぁ。
だからこそ、女らんまも魅力的だったんかな。らんまは女の武器を濫用するのがいいなぁ。分が悪くなったら笑顔でごまかそうとしたり、食べ物おまけしてもらおうとしたり……元々が男だからこそ、だなぁ。これが素の女だったらイラッとするところ。
ってか格闘スケートで三千院のらんまのファーストキス奪ったの今見ても割とほんとにムカついてしまった。むしろ今の方がムカついてしまった。俺はもうダメだ。
そしてその夜の乱馬とあかねの、キスするしないのやりとりは悶絶ものだった。最高でした。俺はもうダメだ。
良らんがめっちゃ良く見えてつらい
まぁ、乱馬は格闘スケートの後に、シャンプーとキスすることになるから、しゃあなかったのかとは思う。乱馬のファーストキスが女のシャンプーだとね。さすがに。といって、あかねとキスしちゃったら、ドタバタラブコメとしてはもう終わり感あるし。でもだったらせめて良牙とキスしたらよかったのに。それだったら許せた。
そう、良牙ならいいんだ。なんとなく。ああもう。読んでいて軽く死にたくなったのだが、良牙と女らんまがとても素晴らしく見えてつらい。特に2巻で、お風呂で乱馬と良牙が初めて互いの事情を知った時、良牙を呪泉郷に突き落としたのが自分だと気づいたときのらんまのぶりっ子顔が…こう……ね。この調子で恋の釣り竿読んだらどうなってしまうんだ俺は……。
あと格闘新体操で、らんまとPちゃん共々お湯ぶっかけられた時に、
良牙「やーい男のレオタード男のレオタード!」
乱馬「おめーなんかすっぽんぽんじゃねーか、バーか!!」
いい……。いや別にこれはカプ的な意味ではなくて。乱馬と良牙もええやんね。いがみ合っているだけに、乱馬と良牙の共闘は燃えるんだよなぁ。
そして俺の心が汚れたなぁと思うのは、男の乱馬のレオタード姿をぼかさずちゃんと描いてほしかったと思ってしまったことである。俺はもうダメだ。
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