『プピポー!』地味だけど適度な長さで楽しめる霊感系ボーイ・ミーツ・ガール

おなじみ押切蓮介の霊感系ボーイ・ミーツ・ガール。地味ながら綺麗な作品。ハートフルホラーコメディっていうウリ文句らしいけど、ホラー調ミステリーみたいな作品として、一気に読むのがいいと思う。

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基本情報

テレビ東京・あにてれ プピポー!

プピポー! - Wikipedia

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全3巻。作者は毎度おなじみ押切蓮介。押切作品の中ではかなり地味な部類に入るだろう。調べたらしれっとアニメ化していることを知って驚いた。押切蓮介だったら他にアニメ化するやついっぱいあるやん。いやこの漫画がつまらんと言いたいわけではないのだが。地味なのは確かやしなぁ。

ハートフルホラーコメディという触れ込みだが、正直ホラーとは言い難い。

だいたいこんな感じ

霊感体質の姫路若葉と結城直哉のボーイ・ミーツ・ガール。ボーイ・ミーツ・ガールといっても、基本的には主人公である姫路若葉と、謎の生命体ポーちゃんのお話。全体的には、この謎の生命体ポーちゃんの正体を解き明かすミステリーみたいな構成。最後まで読んでから読み直すと、ああなるほどそういうことだったのかと頷けるところ多し。ミステリーは二回読まないとね。一応霊が出てくるし、作者が押切蓮介ということで、ホラーと銘打たれているものの、実際のところこれをホラーものといっていいかと言われると、正直微妙。ホラーとして楽しんだ人はあまりいないと思う。どちらかというと、ファンタジーやね。

押切蓮介でコメディ調で、ハートフルと宣伝されているわりに、湿っぽい話が多い。押切蓮介作品として考えると、霊および霊感体質が、どちらかというとネガティブなものとして扱われているのが特徴だろうか。若葉も直哉も、でろでろの兄妹のように霊を殴り飛ばすような力を持たず、そのため霊の脅威に脅かされる日々を歩んでいる。だからどうにも湿っぽい。また、若葉と直哉のラブコメっぽい話は少なめで、かつ二人は協力するものの、バラバラに行動することが多いので、ラブコメ的にあまり美味しくないのも、湿っぽさを吹き飛ばせていない要因やろな。あんまハートフルでもないと思うわ。

じゃあこの漫画は何がいいんよってなると、お話そのもの。最初にも書いたけど、コメディというよりは、ポーちゃんを鍵にしたミステリーとして読むと良い感じ。読後はけっこう感傷に浸れるし、すべてを知った後にもう一回読むと、ポーちゃんの反応やら「そういうことだったのね」と二度楽しめる。後は、押切ヒロインが好きなら若葉も好きだと思われる。もうちょっと結城直哉とそういう絡みが作中であってもよかったのになぁ。そういうお話でもあるんだし。素材は揃ってるんだからニヤニヤしたかったよ。

押切蓮介はなんつってもでろでろがあるから、ホラーコメディの印象あるけど、でろでろ以外のホラーコメディは、押切ワールドに浸れてファンは楽しいけどそれ以外だとどうだろう?って感じなのよな。でろでろは耳雄と留渦の兄妹コンビが本当によかったってことなんかなぁ。。。

総評

コメディとしては微妙だと思うが、なんちゃってミステリーだと思うと楽しめると思う。あと押切蓮介の描く女の子は可愛い。

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