『+チック姉さん』20巻感想:打算と幼馴染みとTS娘、そしておかっぱを許すな

ラブの波動がなかなかすごかった。定規ちゃんと姉さんかわわ。そして山田と佐々木さんも本編では久しぶり。っていうより辰姫だろうねぇ。佐々木さんはメンヘラだけどサイコパスではないんだよな。他人に対する共感度は実はけっこう高め。まぁそれ以上に自己愛が強すぎるんだけれど。

あと国木。国木けっこう思うところあったんだなって。なんだかんだで国木が一番印象深かったわ。

以下キチガイじゃんけん20巻感想。おかっぱを許すな。

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目次

内容

  • 胸を見せてしまってもいいのでは?
  • 姉さんかわいい
  • おかっぱを許すな
  • 人死にのにおいがするからよぉ
  • まーちんvs大男
  • スマホ隠し、ババァvsハルナ
  • ハルナvs国木

姉さんかわいい

20巻にもなると姉さんめちゃくちゃ可愛くなるんだわ。

粟井茶, +チック姉さん 20

鈴木に限界までおんぶさせたあげく、ついにぶっ倒れたら鈴木にしがみついて「このまま休め」と言い放つ。ただくっついてイチャイチャしたいだけなんだけれど、それを言うのは恥ずかしいから修行の名目でフィジカルコンタクトベッタベタな姉さん可愛い。鈴木は多分リアルにたいへん。でも姉さん可愛い。本作で一番可愛い。あまりの可愛さにこれには外野も大盛り上がり。

殴りたいこの笑顔

この盛り上がりは許すな。カプ厨キャラとは違う、単にカップルを煽る女は許されざる。

この女本当に胸が筋肉。コイツが家では弟の前でいいお姉ちゃんぶってるんだなと思うとさらに腹が立つ。よりムカつかせるために指笛の練習を一生懸命やってるのマジおかっぱ。可愛くても彼氏できないのには理由がある。でもマキマキに彼氏出来たらマジで焦りそう。

定規ちゃんかわいい

姉さん一番可愛いと言ったが、もう一人それに並ぶヒロインがいるとすればTS娘の定規ちゃんだろう。前回ノリオにオカズにされていないことにキレていたが、いざおっぱい見せてくれといわれるとぞくっとして拒絶。難しいんだよこの野郎。その癖ノリオが謝って見せなくていいと言えば、「見せてもいいのでは?」などと思い始める。なかなか小悪魔。楽しかったけど、この時のノリオに胸を見せるかどうかの思考はまぁまぁ怖い。

ノリオくんは性に目覚めたばかり……耐性のない今のうちなら一生モノのインパクトを与えることができる
寝ても覚めても僕のことばかり考えてしまうことでしょう

+チック姉さん 20

ノリオの性の原体験になろうとしている。ノリオのこと言えねー。元男子だから余計に性のファーストインプレッションの強さを知っているわけだし。こわいこわい。

ハルナvs国木、まさかのハルナ大金星

そんな定規ちゃん&ノリオくんも海回にしっかり参加しており、姉さんサイドのメンバとして定着したのに対し、初期からのレギュラーであるにもかかわらずハブられたのが国木。まぁ残当なんだよなぁ。ギリギリ姉さんサイドの男だが、これは姉さんからの警告だと言える。

国木もそれについては思うところがあるのか、ノリオが勃起したときにはちょっと暴走しかけたが、自らを戒めた。ここで暴走したら完全に切られるという危機感があったのか、それとも自分の中で葛藤するものがあるのか……。しかし、それでも未練がましく居座り続けてプレッシャーを与え続けたのだが……興味深いのは、そんな国木をハルナが制したところだろうか。国木はハルナに押される形で、暴走することなく、皆と一緒にBBQの場に入ることになった。久方ぶりのハルナの大勝利である。

この世界は善意を利用する悪魔が多すぎるので、基本的にハルナは分が悪い。特に9番みたいな邪悪とは相性悪いし、この漫画に時々出てくる怪異怪物とも相性悪いだろう。本巻でもフリーレンみたいな話がされていたが、ハルナと怪異に対話させなかったおばちゃんの判断は正しかったのではないか。

でも国木はいけるんだなぁ。国木が本作の中でも強キャラの部類であることを考えると、ハルナは大金星を取ったといえる。

いくつかの要因が重なっているのはそうだと思う。まぁなんだかんだ言ってるけど、国木にもみんなと一緒にいたい気持ちはあったんじゃなかろうか。そもそも国木が大義名分を重んじるのは、罰せられないためという実利もあるだろうが、社会を乱したいわけではない、もっといえば、社会に受け入れてほしいという気持ちもあるだろう。

暴走するときも、もう大義名分とかどうでもよくなってる、と認めたうえで、それでも「まぁおまえら国木ならいっかと思ってくれるよな?」というどこか甘えにも似た気持ちで暴走をする。前巻の対ANTI BLACKの姫川・東の時なんかまさにそうだった。

いずれにせよ国木は確かに性欲に負けて暴走することは多いが、9番と違って邪悪というわけではない。だからこそハルナに制せられたといえる。だがその結果、皆と一緒にBBQに参加できた。皆のほうは恐る恐るといったところだが、国木に開き直って暴走されると、それはそれで全員困るので、うまくバランスを取って溶け込んでくれればそれが一番いいわけだ。

どちらかというと邪悪サイドの気がする美しい人が参加してたのはちょっと驚いたが、まぁハルナとの絡みか。美しい人は邪悪というよりただのナルシストだからなぁ。でもトビー……まぁトビーだからいいのか……。

おかっぱを許すな

本作は元々ギャグ漫画だったが、いまや完全にラブコメ。しかしながら、その特徴は人間社会の生々しいパワーバランスが如実に描かれている面だろう。また、同じ人間でもシチュエーションによって強くなったり弱くなったりするのもまた面白いところだ。続きも読まないとなおかっぱを許すな。

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