イチヒ, おとなのほうかご 4, 2018
2018年4巻にて完結。完結……。
なんでやねん……。この作者さん毎回いいラブコメ描いてくれるのに、すぐ終わってしまうのはなんでなん……。売れてへんの?めっちゃいいのに……。絵柄もポップやし癖もないと思うんやけど…。それでも今回は4巻までいっただけよかったと思うべきなんかなー……着実に巻数伸びてはいるよなー……。あー……。
ラブコメ好きなら絶対楽しめるのになー…これで終わりは悲しい。皆買っておくれよ。本作に限らず、このお人は作者買いで全部買って間違いないからさー。。。
以下4巻こと最終巻感想。彼ら彼女らについて徒然と語る。
時が流れている
おとなのほうかごというタイトルに反し、最終巻の表紙を飾ったのは子供の早川。なんと小学校を卒業し、中学生になる。いや、当たり前といえば当たり前のことではあるのだけれど、この手の延々と続く日常を描いた漫画は、サザエさん時空であることも珍しくないので、しっかりと時が流れていることにちょっと驚いた。特に早川はまだ十代前半ということで、一年の重みが違う。時の流れをもっとも強く感じさせたキャラであった。
もっとも、仲自体は進展はしない……というかするのは色々と問題がある。ってか先生、普通に天野さんといい感じだしね。早川的には全然チャンスあるという見方のようだが、さすがに早川が中学生の間にはどうにかなるだろう。
中学生になって多少大人に近づいた早川に、先生も少しドキリとした様子もあったので、高校生になればまたちょっと違うかもしれないものの、まぁ恋に恋している感じは否めないし、さっさと先生と天野さんがくっつくのを見届けて次の恋にいくがよかろうと思う。
まぁとはいえ作中ではそこまで描かれることもなかった。メタ的な見方をすれば、先生と天野さんがあまり進展しなかったのは、この早川の存在のためだったのではなかろうか。先生と天野さんがいい感じになっちゃうと、早川のキャラが死んじゃうからなぁ。多分人気あったろうしね早川。
そして仲がいまいち進展しきらなかった故か、皮肉なことに先生と天野さんにはあまり時の流れを感じさせるところがなかったという。看板カップルでありながら、一番進展させるのが難しい二人だったかもしれない。
進展した人たち
そのほかのキャラは、進展したのもちらほら。特にアフロ兄貴とストーカー女はまさかの結婚。普通なら彼女の異常性に気づくところだが、アフロ兄貴超大雑把故になんとも思わず。受け入れられたストーカーは、ただのちょっと変わった人である。そうすると、お話としてはちょっとつまらなくもなるラブコメの不思議……と思ったが、おまけ4コマで式の段取りをすすめる園田さんは十分面白かったので、やっぱりもうちょっといけたんじゃなかろうか。
アフロ兄貴の弟こと三原くんと霧崎さんは、個人的に一番のお気に入り。お付き合いまではいってくれてよかった。割と結婚前提な感じがまたよし。特に何か峠を超えた二人ではないので、人間的にも別に成長していないが、ラブコメはどちらかというとダメダメな二人のほうが面白くなるジャンルなので、この二人はそれこそ延々とカップル話を続けられたろうになぁと思う。
まだまだの人たち
一方、駄菓子屋と居酒屋のお店な人たちは、あまり進まず。まぁ直接の友人関係というわけでもないから、ちょっと難しかったのかもしれない。特に店長と高木さんは年の差もあるし。ってか店長はまったく高木さんをそういう目で見ていないしなぁ。まぁそれが健全なのだが。まぁでも高木さんはこれからも店長の婚活を妨害しながら、既成事実的に外堀を埋める感じでいくのだろう。
続けてほしかった
まぁ進んだ人たちも進まなかった人たちもいたわけだが、総じて言えることは、もっと続けられたよなぁと。進んだ人たちはやや展開が性急であったように思うし、進まなかった人たちは単純に尺が足りなかったのだと思う。ああもっと続いていれば…残念だなぁ……。
モリタニヨルも西王子くんも、作者さんの作品はどれも面白かったのに、なんでか終わるのが早い。ラブコメ好きなら作者買いで間違いないくらいなのになぁ。しれっと復活して連載とか……ないか……。
今回の作品では男性陣が割とおとなしめだったので、またモリタや西王子みたいなぶっ飛んだ男のラブコメも読みたいもんだな。いや、なんでもいいんだけどさ。長く続いてくれれば……続くことで味がまた出てくると思うんだけどなぁこの作風……。また何か作品出たら買いますわ。期待だけはしてみる。