用例「この作品には可愛い女の子がたくさん出てきます。ラブコメ好きにオススメです!」
訳「女の子が可愛いだけのつまらない作品」
以下、解説。
表の意味
同好の士に向けた推奨。あるいは、自分とは異なる趣味だが、xxな人には合うと考えられるという推測。
裏の意味
xxが好きな人以外には合わないという警告。なんならxxが好きな人でも厳しいまである。その場合は単に「つまらない」の言い換えである。
これはxxの部分が「非常に特殊」である場合、推奨と警告が入り交じっているのだが、特に警告について重きが置かれているケースがある。
一方でxxの部分が「非常に広範」である場合、「いいところがない人を頑張って褒めようとした」結果の可能性がある。しかもたいていその人自身はその分野に関心がない。だから広範になるし、また適当に薦められる。
たとえば「ラブコメ」は広範な部類に入る。本当に好きならば、もっと狭い意味を持った言葉になることが多い。好きなものなら狭くなるし、おいそれと薦めることもできなくなる。
特に批判的な言論について否定的なプラットフォームにおいて、よく見られる言い換え表現である。
所感
推奨と警告はまさに「表裏一体」だが、推奨よりむしろ警告が主旨であるレビューは存外多い。特にその人の趣味ではないが……という時は警告が90%だと思っていい。ただそれは、直ちに面白さを評価するものではない。あくまでもベクトルの向きの話である。
一方でどこか投げやりなオススメは、恐らく該当者ゼロのオススメ、すなわちつまらないの言い換えだろう。
しかし、「本当にただオススメしているだけ」のケースも多いし、「自分の趣味ではないが、好きそうな人はいそうだなぁと思った」もある。
この塩梅を読み取るのは微妙なところであり、だからこそ批判的であると決めつけられない言い回しなので、好んで用いられるものと思われる。
しかし、実際にはこの見極めは簡単なことが多い。文章全体の熱量から、その真意はなんとなく読み取れる。流行のLLMなAIが読み取れるのかどうかは、興味深いところだ。
コメント
コメント一覧 (2件)
辛辣っすね~でも解る気がします。
と言うのも、なろう系のタイトル問題で顕著ですが、「これはこう言う作品です!」という明確な説明がないと食指が伸びない人が多くなっていて、レビューもこうした風潮に影響されてるのではないでしょうか?
ところでブログがもう別物レベルの大改造ですね(笑)。以前の形態も良かったですけど、随分見やすく感じます!
なろう系は作者の苦労が窺い知れます……。当人も思うところありそうですが、、
レビューだと便利な言葉で、僕も使うことはありますが、実際不特定多数の相手に対し、合うかどうかなんて何もわからんというのが本当のところです。
xx好きも千差万別ですし、実はもっと微妙なところで人の好き嫌いは生まれるものだと思います。
なので、自分にとってどうだったかを語るだけで十分に足る、あとは受け手が想像すること、というのが僕なりに行き着いたスタンスなのかもしれません。
サイトについてはありがとうございます、とりあえずパッと見でちゃんとしているように見えることに全力を尽くしました笑
中身はまだグズグズなので、ちょっと見て回ると色々ボロがありますが、現状でも前より見やすくなったはず。