いづみかつき, 鬼のようなラブコメ 1, 2018
昔の少年サンデーで連載していそうな印象を受けたが2018年チャンピオン。
2019年に全5巻で完結している。最終巻の表紙は、なんと男の主人公が1番目立っていて、ヒロインがまるでモブのごとく小さくなっている。なんとなくこの後どういうノリで進むのかわかるような気がする。
良くも悪くも現代的なラブコメという視点ではちょっとパンチが弱いのだが、ラブ分強めの昔ながらの少年漫画という風に捉えると好きな人も多そうな気がする。以下1巻感想。
どこか懐かしい少年漫画
懐かしい。いや、初めて読んだのだけれど。ただね、なんとなく懐かしい匂いみたいなものを感じたね。昔、少年サンデーで連載していたんだよって言われたら信じてしまいそうだわ。
あれだね、清く正しい少年漫画やね。喧嘩っ早い主人公って、懐かしいな。でもよくよく考えると、こういうちょっと不良っぽい主人公って昔はけっこういた気がするよ。恋愛に対してはオープンな姿勢。なんだけれど、怖がられてモテなくて……いいやつなのにな、と友人には生暖かい目で見守られ……そんな折、人を見た目で判断しない天使のようなヒロインが……。
おおぉ、なんという90年代な感じ。2018年になってもこういうのやってくれるんやねぇ。いや、嬉しいかと言われるとどうだろう、言うても俺はあまりこの手の漫画は読まんかったからな。
タイトルの割には…
ラブ分が多少強い少年漫画、といえばいいのかな。ラブコメかというと、まぁラブコメといえばそうなんだけれど、ううん。タイトルでラブコメ煽っている割にはね。ラブコメ分はあんまり強くないかな。
かといって、逆に全然ラブコメじゃないパターンなのかというと、そんなこともない。ちょっと中途半端だなとは、正直思った。狙いがよくわからないな。
まぁ、あまり深く考えずに、ヒロインが鬼だからというだけなのかもしれない。鬼っ娘ヒロイン。ちょっとマニアックだけれど、ラブコメ界隈にはいないわけではない属性。まぁラムちゃんという伝説がいるので、マイナーとは言えないよな。
ただヒロインがね……うん、なんだかスポーツ漫画に最初だけ出てくるヒロインみたいな薄味さ。もしくはバトル漫画でたまにいる人気のない立場上正ヒロインみたいなの。可愛いは可愛いんだけれど。それよりか主人公のほうがよほど目立つな。
この後可愛くなるんだろうかというと、最終巻の表紙の主人公・ヒロイン比率を見るに、むしろ主人公のキャラばかりが目立ちそうな気がする。
そういうところもひっくるめて、昔の少年漫画臭い。悪くはないけれど、どうかな。続き読みたいかと言われると、うーん、まぁ、機会があれば、といったところかなぁ。