↑弟という存在を愛する義理の姉が出来て毎日がたいへんです！という感じ。このハートマークの多さが独特な感じがする。常にこのテンションだからね。後頬になんか出来物できてるよこのおねーさん。
ストーカーのごとく義弟にベタベタする義姉もの。なお友人もだいたい近親的な趣味の持ち主である模様。でも一番可愛いのは腹黒なクソアマっぽいクラスメートの女子。
基本情報
2016年3月7日現在、第6巻まで。作者の安西理晃は本作で知った…というかデビュー作？アニメ化していることにびっくり。してたんだ。いわゆる姉もの。ただし義理。周囲には従兄妹やらガチ姉弟の恋模様もあり。全体的に繋がらない多角関係。
だいたいこんな感じ
親が再婚して、義理の姉が出来ました。義理の姉は念願の？弟が出来て大はしゃぎ、義弟に異常な愛情を注ぎストーカーのごとくつきまとい義弟を狙う女子が出ようものなら全力で邪魔しにかかる、そんな人でした。
…という具合に、特にストーリーらしいストーリーもなく日常が進む系の話。コンセプト的には、多分ひたすら弟を溺愛する姉を楽しむ漫画と思われる。姉の友人たちも、従兄弟に恋していたり、実の弟に愛されていたりと、お前ら身内ばっかりかな人たち。しかもみんな相思相愛でなくて、A<-B<-C<-D<-E みたいな片想いのデイジーチェーンという不毛なことになっている模様。
一見主に近親系のラブコメのようだし、実際そういう漫画だと思うのだけれど、正直一番いいキャラしてるのは、兄弟とは関係のない、主人公の想い人でクラスメートの腹黒女子、藤咲さんだと思う。この藤咲さんはたいへんいい性格をしていて、自分が可愛いことを知っており、その可愛さを存分に活かしている。ぶりっ子で中1だというのに男を手玉にとり、男なんてちょろいもんよと心中でのたまう、あまり幸せな結婚をできなさそうな女の子だ。
ただ好きな人に対してだけはうまく振る舞えないうえに、その好きな人というのが実の姉を愛しちゃってる男子（主人公ではない）という難儀な子でもある。さらにそのぶりっ子ぶりから、同性の友達がいない。あまりにも友達がいなさすぎて、見た目の可愛さとぶりっ子で釣った主人公水原に対し異性間で友情は成立する！などと考えるも、あくまで水原のことは好きな男子に近しい人だから利用するというのが第一義でかつ、表面上は「水原くん」と笑顔を振りまきながら、心のなかでは「水原」と呼び捨てているクソっぷりはなかなか笑える。また、自分を邪険にする主人公の姉（主人公のことを好きだと勘違いされ、敵と認識されている）のことを嫌っており、会う度に心中で毒づく。
↑ウゼェ女！と思いつつも、主人公といればその友人である本命の好きな男子に会えるかもしれないし、としっかり打算を働かせることしたたかさ。そして乱暴な口調。端的に言うと見た目が可愛いだけのクソアマなんだけど、ぶりっ子モードよりこっちのほうが魅力的だと俺は思うぞ。
なお主人公姉とは↓下図のようにけっこうな割合でキャットファイトを繰り返している。
主人公もその姿を目の当たりにしているのだが、主人公はずっとこの子のことを可愛くて優しい素敵な子だとずっと信じているのは、恋は盲目というやつなんだろうか。なんにせよ、天真爛漫キャラな姉ヒロインのダークサイドを引き出すという意味でも割と重要な立ち位置かもしれん。なお、元々はこの子が今の主人公ポジションになる予定だったらしく、その場合この漫画は百合姉妹漫画であったらしい。でもありきたりだから今の設定になったんだそうな。そっちのほうが物珍しい気がするんだけど、俺がそれ系読まないだけで世間には溢れてるんだろうか。
主人公とこの子が結ばれる展開になるとは思えんけど、なるとすれば主人公とこの子双方になにかしらの成長が必要だろう。正直言うとラブコメ的にはそれが一番おいしい。でもならんだろうなぁ。というか、主人公の友人ポジションで顔が普通でモテナイ男子代表キャラがいるが、そいつのほうがよほどこの子とくっつきそうだ。それはそれで面白いかな。
…と、タイトル無視して主人公の姉ではなくクラスメートの女子を延々語ってしまったのは、姉弟ものとして見ると俺にはピンとこなかったからというのもある。自分リアル姉いますんで……。姉ものについてはなかなか素直に楽しめないのもある……。けどそれ抜きでも、一番いいキャラしてるのはこの腹黒クラスメートだと思うなぁ。なんとなく読み続けてるのも、この子が可愛いからだし。
総評
世間的には姉ものなんだけど、それより友人？の腹黒女子が面白いと思う。