『お嬢様の僕』7巻感想:祝福系ハーレム

田口ホシノ, お嬢様の僕 7, 2020

今もっとも安心して読めるハーレム系ラブコメの一つなのだが、やはり複数ヒロインのうち最後に誰かが選ばれるタイプなんだろうか。まぁ普通はそうなんだけど。まがつきはハーレム貫徹したが、あれは人外だから出来たことだしなぁ。うーん。

今回は養太郎が翼様とみのりお嬢様とそれぞれデートする爆発巻で、さんざっぱらヒロイン増やしてきた本作だが、やはりダブルヒロインなんだろうか。

作者さん、普通に1vs1のカプもの描いても全然いける人なんだと思うんだが、それをあえてハーレムに落とし込ませる術も心得ているのが稀有なところで、本作もそうだと思っていたが、少し1vs1に寄り始めたようにも見える。そうすると最終的に安心のハーレム、というわけにはいなくなってしまうかもしれない。どうなるんだろう。

以下7巻感想。個人的にはみのりちゃん派。

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祝福された爆発

今回は養太郎がみのりちゃんと翼様それぞれとデートする爆発巻。特にみのりちゃんとのデートは爆発の限りを尽くす。描写的にも爆発する。翼様とのデート回でも周囲のおばちゃんズがあらあらしていて、同じような感じ。

この漫画の良いところの一つは、周囲が基本カップルを祝福するところだ。この手のハーレム系は、周囲のモブはやっかむ・ひがむのしっとマスクになっていることが多いのだが、本作のモブは祝福する。

この祝福された世界観は、よくわかっている1vs1のいちゃラブ系ラブコメではよくあるものなのだが、ハーレム系だと珍しい(でも最近は増えてきた気がする。僕たちは勉強ができないとか、ジャンプ系列のハーレム系ラブコメでその世界観が採用されたのは転機に思える…)。

まぁ実際、実は他の女子ともイチャついてます!という前提があると、普通はニヤニヤできないので、ハーレム系ラブコメのモブが僻みに入るのはあるべき姿なのかもしれない。それにハーレム系ラブコメの主人公ってムカつく奴も多いし笑。

だが養太郎はけっこう好感のもてる主人公である。まがつきの主人公もそうだった。やはり鈍感系じゃなく、ヒロインの好意にちゃんと気づいて、そのうえで行動するからだろうと思う。相手の気持ちを汲むってことは、相手を尊重しているってことで、それができると、理不尽にモテモテでも苛つかずハーレムをストレスなく楽しめるんだろうな(ちなみに鈍感系はヒロインでも嫌われがちな属性なのだが、本作の過去巻では一瞬翼様が陥りかけたものの即座に別ヒロインから「恋でしょ」と一刀両断されて自覚する方向にもっていったあたり、ラブコメで何がストレスになるかわかっているなぁと思ったりした)。

ただハーレム系で相手の気持ちを汲んでいると、確信犯的な二股最低野郎になってしまうので、まぁ難しいんだろうと思う。鈍感なんです、気づいてないだけなんです、という建前があれば、少なくとも二股野郎という最低な誹りは免れるので。

本作はそこをちゃんと逃げずに向かい合い、かつハーレム系として描いているのが、ありそうでない感じだよなぁと思う。可愛い女の子のウィンドウショッピングじゃなくて、ちゃんと主人公とヒロインそれぞれの関係性を描いているわけだ。

カプ系とハーレム系の狭間で

その結果、カプものとしても楽しめるくらいになっていて、実際みのりちゃんとのデート回とか、完全に1vs1のいちゃラブ系のそれだったのだが、それはそれで大丈夫?という変な心配。

いや、やっぱりカプ系とハーレム系ってベクトル違うのも確かではあるんだよね。カプ系として洗練されれば、この二人以外はあっちゃいけないって感じになる。でもそうすると、当然ハーレムにはならんよね。いいのかなっていう。

で、じゃあみのりちゃんルートなのかと思えば、翼様ともいい感じになるわけだし。実際、今回一番おもしろかったのは、マジックミラーのお風呂で、見られていることを意識しながらシャワーを浴びる養太郎を、じーっと体育座りで見つめる翼様の図だった。いや、このシーンは面白かった。

まぁでもみのりお嬢様かなやっぱり。翼様は一泊までして、作品的にはやはり翼様贔屓に見えなくもないが、逆説的には翼様はそれくらいしないとみのりお嬢様に対抗できないということかもしれない。多分同じ描写量だとみのりちゃんが圧倒すると思うし。

ただ本作については、ハーレム系としてもよくできているだけに、どうにかそっちで丸く収めらんねぇかなぁというのが本音だったりする。よくできたカプものはたくさんあるけれど、よくできたハーレムものって、実はあんまりないからなぁ。ハーレムもの自体はいっぱいあるのにね!

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