『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?(漫画)』1-2巻感想:輝かしくはないが羨ましい青春

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原作 聴猫芝居, 漫画 石神一威, ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 1, 2015

原作未読なのだが、ピッコマで漫画版がさらっと読めたので……。

タイトルどおりの内容で、ネットで出会った陰キャ美少女とキャッキャウフフなスクールライフという愉快な話。妄想の具現化。他にも女子キャラは出るものの、メインはほとんど表紙の子・アコと思ってよいかと。

妄想の具現化具合でいえば、学校でゲームができる素敵スクールライフも相当なものかもしれない。一昔前のネットスラングが懐かしい。輝かしい青春ではないかもしれないけれど、羨ましい青春であることは確かだ。

以下1-2巻感想。

目次

炸裂する妄想

この手の話を書くときは、それなりに自分の中で削るものがあるのだろうなと思う。なにしろネトゲで出会った女の子が同じ学校の美少女でした、そのほかのパーティーもみんな同じ学校の女の子たちでした、っていうんだからたいへんだ。こういう妄想をなんとなくする人はそれなりにいるかもしれないが、それを作品にまで昇華させるのは、たいへんな精神力を要するはず。

まぁしかし読む方は楽なものである。しかも漫画で表現されていればなおのこと楽だ。何も考えずに読める。

気楽

とはいえこの手の作品は微妙に感じることが多いのも事実で、まぁこの作品も面白い物語かと言われるとまぁなんとも言えんところはあるのだが(そもそも物語性を楽しむような作品でもないだろう)、しかしそれはそれとして気安い楽しさがあるなと思う。

まーもちろんヒロインのアコが可愛い、というのもあるのだが、作品全体の空気感に魅力を感じることも多い。たとえば、一昔前のネットスラングが頻繁に使われているので、懐かしい気分になれるからだ。俺自身はMMOの文化に染まることはなかったが、こういう感じでパーティー組んだりするんだなー、っていうのが面白くもあり。嫌な奴がいない優しい世界なので、気分も悪くならない。

ゆるゆるスクールライフ

なにより、彼ら彼女らのスクールライフが羨ましい。何が羨ましいって、学校でオンラインゲームしているところ。それも気安い友人と、軽口混じりでゲームできるって、これ夢みた人全国にたくさんいるだろう。

最近はどうだか知らないが、オンラインゲームは確かにそれなりに濃い趣味なので、学校という原始人たちの閉鎖空間においては若干引かれがちかもしれない。ましてシューちゃんのようなカースト高めのリア充女子ポジションだと、その趣味がバレるのはつらかろう。だがそれだけに、濃い趣味を持った同士の絆はより深まることもあるのではなかろうか。

ということで、なんだかんだそれなりに楽しんで読んでいる。ラブコメ的には、ヒロインはアコでほぼ確定だろうから、カップル系に近いかもしれない。女子キャラは多いものの、別に修羅場る感じもないし。アコ自身は異常に嫉妬深いものの、主人公のルシアン(笑)はあまり色恋に積極的でもないし、モテるわけでもないし、なによりアコ自体がポンコツなので、大事にはならないだろう。

一つ進展があるとすれば、アコがルシアンのことを普段からちゃんと本名で呼ぶようになることだろうか。ってかまぁラブコメ的には当然そうあるべきだが……まぁでも、彼ら彼女らは、当分ゆるゆるのスクールライフを楽しんでいてもいいんじゃないかな。

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