『文句の付けようがないラブコメ(漫画)』1巻感想:ボーイ・ミーツ・ガールに文句は付けないさ

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原作 鈴木大輔, 漫画 肋兵器, 文句の付けようがないラブコメ(漫画) 1, 2016

えらく挑戦的なタイトルのラノベコミカライズ。昔出張で秋葉原駅を降りた時、このタイトルが目に入って「すげぇな」と思った記憶がある。あの時は東京に住むことになるとは思っていなかったな。なお文ラブと略すらしい。

原作は読んでいないのだが、漫画のために脚本を原作者さん自ら描き下ろしているようなので、原作未読でも問題ないだろう。実際、知らないけれど楽しめた。ここ数年、コミカライズも良質なのが増えてきて良いことだ。

内容は会話劇主体で、人を喰ったようなタイトルといい、ラブコメに読み慣れたニッチ向けだと思う。以下1巻感想。

目次

名前負けしてない

すげぇタイトルだな、というのが第一印象である。なかなか勇気のいるタイトルではなかろうか。まぁ世の中には「THE BAND」というバンドもあるし(しかも伝説的バンド)「モンスターパニック」というタイトルの映画があるし(こちらはB級映画)なので、別に新しい取り組みというわけではないかもしれないが、しかし自分から「文句の付けようがない」とは、「文句をつけてくれ」と言わんばかりである。

だがまぁ、内容はボーイ・ミーツ・ガールでラブコメ好きのニッチ受けする会話劇だったので、特に名前負けはしていない。ボーイ・ミーツ・ガールに文句つけるラブコメ好きはこの世にいないさ。主人公もヒロインも、それぞれキャラがたっていて、気になる伏線も張り巡らし、小粋な会話でピュアな恋愛劇演じられたら、そりゃ文句はないさ。

この会話劇は、ラブコメのセオリーをある程度共有している人間であれば、楽しめるものだと思う。まぁ大ヒットするような作風ではないかもしれないが。そういえば、原作者さんの「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」と頭逝っているタイトルのラノベは途中まで読んだが、同じような印象を抱いたな。優秀な中堅作家で、編集者も安心だろう。

……あ、一つ文句を付けるなら、ちょっとだけ出てくる妹が若干キモウト様っぽいのだけれど、さすがにちょっと流行らないのではないでしょうか……と思ったものの、原作の最初が2014年だからなぁ……あの頃まだ妹ブームの残り香がラブコメ界隈には漂っていた気がする。しゃあないか。

原作も合わせて、そのうちに続きも読みたいなと思っている。

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