ヒロイン・栗原雪の変態ストーカーぶりに慄いて、一気読みするかと決めた夏の夜。キャイキャイしたコメント欄に圧倒されつつ追いつく。なにげに主人公周りが王道のラブコメをしており、それも気になるところではあるが、やはり本作の魅力はストーカー女にあろう。しかしコメント欄のカップリング論争見てると色々懐かしい気分になるのぅ…。以下感想。
少女漫画ベースなので
少女漫画ベースなだけに野郎のサービスシーンが多くて新鮮。今の時代に少年漫画とか少女漫画という区分はもはやないのかもしれないけれど、でもこの漫画は分類するなら少女漫画に入るだろう。というか、少女漫画にこんなヒロインやられて男向け漫画は何やってんのって感じよ。
女向けだけあって、男向けでは絶対に見られない男の姿が見られて新鮮である。←とか、男向けじゃ絶対にないかんね。
これは男には描けない絶対に。うひゃってなったよもう。これ見て可愛い生き物だなと思ってしまう程度には俺も歳食ってしまって死にたい。
柔軟剤理論とパンツ理論
そんな可愛いももくんを相変わらず激写する女・栗原。ももコレはついに1万枚になろうかという勢いであるらしい。1万ってすごい数だけど一日何十枚激写してるのこの人。しかも印刷してファイルに閉じるからねこの人。
盗撮だけじゃなくて、ももくんの私物集めにも相変わらず余念がないが(ももくんのストロー集めも続いているようだ)、その収集癖はついに「匂い」という無形文化財にまで及ぶようになる。すげぇ。ももくんの使う柔軟剤を完璧に覚えて、また当てられる気持ちの悪い特殊技能に目覚めているが、そこでのりかに「柔軟剤はただの柔軟剤」として、ももくん経由だから意味があるとした理屈には、たいへんなフェチぶりを感じさせられて恐れ入る↓。
NICE SMELL…w いやこれは素直に感心した。履いてないパンツはただの布理論に近いというか本質的に同じだけど、それが柔軟剤の「匂い」であるところに、より高いレベルの何かを感じた。栗原こそまことの淑女やでぇ。
やはり栗原の変態ぶりあっての本作であることには間違いない。ただ、ももくんの頑張りもあって、最近は割と普通のカップルっぽい感じにもなってはいる…が、それが本作の場合は痛し痒しなところもあって、あまりに普通のカップルされると逆につまらんというジレンマ。しかし、変態だからこそそのピュアさでよりニヤニヤできるという面もある。どちらに転ぶか?
←ももくんは栗原の異常な性的嗜好に気づいたとはいえ、まだまだ栗原の淑女ぶりを甘く見ている。栗原のことは変態だとわかったようだが、恐らくももくんが思う1000倍は変態。このカップルの行末はももくん次第かなぁ。
そんな二人を陰ながらフォローする第一人者が、栗原の親友・水山のどかであり、栗原をやり過ぎと諌めつつ、気持ちは本物だからとフォローも怠らない。実際のところのどかが一番可愛いのは仕方ないね。
周囲の恋模様
他に動きがあったのが、ももくり周りの幼馴染三人組で、ここの恋愛の動きが、割と王道のラブコメ。三角関係、幼馴染もので、展開が読めない分、どちらかというと話そのものはこちらが気になる。でも、ゆぅちゃん(しれっと魔性の女)が俺はあまり好きではないので、話が気になりはするのだが、正直どうなってもいいなと思うのであった。
どっちかっていうと、しょーたちゃん派かねぇ。いや、リヒトはこれからもっと出会いがあると思う。のりかでもいいと思うし(その線は薄そうだが…)。いずれにしても、このままじゃリヒトは動けないし、もういい加減さっさと決着つけてやってくれと思う。でないと吹っ切れなかろう。吹っ切れた後も青春の時間はまだあるんだし。
そしてここでも活躍するのどかさん。あっちこっちでフォローして大変すな。ところでのどかさん自身には浮いた話がない。一番可愛いのに。
色々とあるが、なんだかんだいいつつもやはりヒロイン・栗原の変態ぶりこそ本作の一番の特色だと思うので、そこは保持してもらいたいねぇ。そのうえで、この言い訳できないゆるふわ変態女と、天然彼氏のももくんとの間に、どういう関係性を築かせるか注視したいところ。
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