最終巻。正直この巻は非常に特殊というか、一言で言うと楽屋落ちなんだけど、その度合が突き抜けている。しかも今までのストーリー全無視で楽屋落ちを始めるという暴挙。一般の商業漫画でここまでやってるのは初めて見たなぁ。最初っからこのノリで突き抜けたらよかったのにとか思ってしまった。反発も大きかったみたいだけど、毒にも薬にもならないよりいいんじゃなかろか?
でも……本当に致命的だったのは、主人公とヒロインのいちゃラブであるにも関わらず、カップル萌えしなかったことでは。俺みたいなカプ脳でもあかんかったもん。惜しい。
以下感想。
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同人芸極まれり
この漫画は元々パロディ過多というか、しかもそのパロディがけっこう雑で、さらにリアル世界の事情を紛れ込ませる楽屋落ち的な演出も多く、全体的に同人っぽいノリだった。オリジナルなのに。なんだか2000年はじめあたりにWebで公開されていた二次創作を思わせる。今にもキャラクターと作者による座談会がおっぱじまりそう(『座談会』のフレーズだけで悶絶できるねもう)。
イマイチ雑誌読者からは人気が出なかったらしく、4巻にて打ち切りが決定し、最終巻となった本巻では、一巻まるまる楽屋落ち。最終回を回避すべく、実際の人気順位データを出したりキャラクターたちがあの手この手で奔走したり、ここまでやられたら何も言えんわな。っていうか残りページをカウントするキャラクターは斬新だなと思ってしまった。
この手のは嫌いな人も多いけど、俺は好きよ。楽屋落ち系は一定数のファンは掴めるよ。100人のアンチより1人のファンだよ金払うのはファンだけなんだし。
人気と話の傾向で、肌色成分との相関アリは貴重なデータやね笑 でもそれ言ったらエイジの作品ってだいたいどれもそうだよねからの、
葉月「ようするにもう雑誌ごとテコ入れ中なんですね」
あっははは。打ち切りくらって言いたい放題やなー。エイジは懐の広い雑誌ってことでね。っていうかそうか、これおまもりひまりがやってた頃か。懐かしいなー。あれエイジの看板やったんかー。ハーレム貫いた珍しい作品。ハーレムは人外モノ奥義やのぅ。
と話がずれたけど、いや中途半端なパロディやるくらいだったら、もう最初っからこのノリで突き抜けたらよかったのにとちょっと思った。ねー、この展開は色々突き抜けてて、人気無いのに雑誌読者からは嫌いな作品ワースト10に堂々ランクインしちゃったみたいやけど(雑誌読者をあんだけバカにすればね)、おもしれーと思った人もけっこういたんとちゃうかな。主にひねた20代とか。
せっかくのいちゃラブものではあるんだけど
しかし、最後まで石川と葉月のカップルは微妙やったなぁ。一番致命的だったのはそこだった。実際ヒロインと主人公には読者からもけっこうダメ出しあったようだけれど、それすごいわかる。俺も「『Mission!すくーる』2,3巻感想:ほんと懐かしい感じのノリ – 少年は少女に出会う」で感想書いたけど、やっぱりこのカップルの微妙さは残念に思っているし。
せっかくのいちゃラブなのになー……。なんていうか、二人の特性と関係がうまく結びつかなくって。それが一番残念だった。
この作者さんは本作が初見なのだけれど、一番評価が高そうなのは月刊哀川編集長で、こちらは評判も上々。この作者がいちゃラブ好きなのは本作を読んいるとわかるので、折を見てそのうち手に入れようかな?と思ってKindle見たら、追放されてるw 無邪気の楽園もそうだけれど、Kindle追放はむしろ信頼できるね。KindleがダメならBookLiveがあるさー。
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