↑なんていう夢いっぱいな姉なんだ。
例によって妹ファンタジー的なアレかと思いきや、確かに妹ファンタジー的なアレだったんだが、それ以上に幼馴染と姉を愛でる漫画。
基本情報
2012年より、2016年6月10日現在4巻まで。作者・森乃葉りふ。森乃・葉りふで切れるらしい。ただ世代的に「りふ」で無条件にきずぐすり的変換をしてしまう。
だいたいこんな感じ
同じ苗字というだけで、前触れもなく主人公・江藤巽をお兄ちゃん呼ばわりしてくる頭の緩い子・江藤まとりが隣に越してきた話。主人公は例によって高校生でありながら一人暮らしで、幼馴染とブラコンなお姉ちゃん完備、それでいながら妹に夢見る妹ドリーマー。ギャルゲ的なアレですアレ脳みそ空っぽにして読もうそうしよう。
実際この漫画は妹ものの皮をかぶった幼馴染ものであり姉もの。妹は前述のとおり、主人公と苗字が同じなだけという義妹ですらない偽妹。一方幼馴染は正真正銘の幼馴染であるし、姉もまた主人公と血のつながりをもった正真正銘本物の姉である。
だがこの偽妹は出来た偽妹で、幼馴染・乾みなみを超絶に引き立てる。というか本作は幼馴染こそメインヒロインである。幼馴染を(無自覚に)煽って一歩を踏み出させるだけでなく、主人公と仲が良いという理由で「お姉ちゃん」と呼ぶという、恋愛サポートタイプの妹キャラ最高のアシストをやってのける。何故かガチヒロインだったり、兄の恋愛を快く思わなかったりする妹キャラが蔓延る昨今の流れで、ぶっちゃけ赤の他人なのに理想の妹キャラを演じる不思議。正直恋愛的ヒロインには全然見えない。
むしろ主人公の姉・次女シトラのほうがよほど積極的に主人公に迫る。というかこの姉がとてもドリームお姉ちゃんで、ロリ体型な23歳で弟大好き、性的な絡みも躊躇わないという、正直妹よりもよほど夢が詰め込まれている。
↑こういう性に関わるネタを冗談ぽく出来るのは、姉キャラの妹キャラに対する優位性じゃなかろうか。これが妹キャラだと、なんかちょっとやらしくなりすぎるというか。
でも夢だね、ドリームだね、この姉は。
とそんな感じで、偽妹が潤滑油となって、幼馴染を引き立て、あざとすぎる姉を前面に出しすぎないようにしており、結果的にナイスアシストな偽妹漫画。なので、キャラが揃う2巻以降のほうが面白い。
総評
断じて妹ものではないが、確かに妹キャラが中心にいる。人にすすめるなら幼馴染ものとして。
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