作・香椎ゆたか。2017年1巻。
男子高校生が魔法少女になって女の子を満喫する話。主人公の男が男子高校生らしいアホさを兼ね備えた爽やか助平だからか、この題材にも関わらずあまりいやらしさを感じないあっけらかんとしたTSもの。
しっかりヒロイン(幼馴染の女の子)もいて、変わり果てた幼馴染の容姿と言動に戸惑う様子がまた面白い。TSとか男の娘ものって幼馴染もの多い気がする。
TS初心者の自分も楽しんで読めた。以下1巻感想。
やけに爽やか
こいつは実にハッピーな漫画だなぁ。魔法少女部とかいう謎の部活に入ったところ、魔法少女オタクの部長(女)の超技術により、主人公の男子高校生・南が身も心も魔法少女になってしまう話。
この南が実に男子高校生らしい男子高校生なのがいい。女になっちまったから、とりあえず自分の身体を触って楽しむか!というしょうもなさ。その趣味嗜好はほとんど男のまま。そのせいなのかどうか、描かれている内容は変態なのに妙に爽やかなのである。
また、常に女の子というわけではなく、いつでも好きな時に変身したり戻ったりできるので、なんだか一つの趣味というか、特殊な娯楽くらいに思える。
可愛い自分に見惚れて、身体を触ったりするだけでは飽き足らず、服を脱いで自撮り写メを幼馴染に送りつけるなど、そのはしゃぎっぷりが実に愉快。楽しんでんなぁ。
幼馴染は何を思う
そうそう、幼馴染がいるんだよな。この幼馴染の女の子・かりんの存在は大きい。かりんは明らかに南のことを異性として意識しているヒロイン。つまりラブコメ枠なのである。この子のおかげで、普通にラブコメとしても楽しめてしまった。
この幼馴染が男だったら、話の方向性はだいぶ変わっていたと思うし、また深淵さも感じられてしまっただろう。けれど、しっかりと恋する女の子ヒロインがいることと、また南自身の心は男のままで特に男を好きになりそうにないことは、この漫画が誰でもライトに楽しめるものであるための重要なポイントといえよう。
女の子生活を満喫している南に不安を感じるかりんの姿は面白く、さらにラブコメ的にも映えるという、二度美味しい構成。素敵やねぇ。
ゆるいTSものとしても楽しいし、幼馴染ものラブコメとしての面白さもある。楽しい作品だった。2巻も読むよ。
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