『勇者と魔王のラブコメ』1巻感想:看板そのまま、勇者・魔王のイチャラブ系こってり仕上げ

ホリエリュウ, 勇者と魔王のラブコメ 1, 2019

オッサン狙い撃ちの勇者・魔王もの。カプ系なんだが1巻時点だとハーレム感もある。正妻確定なんちゃってハーレム系のほうが毛色としては近いか?最強主人公でもある。

表紙の強調された胸から察せられるように、サービスシーンは比較的多めなのだが、それよりはまぁ純粋にカプものとして楽しむ感じ。単に好みが分かれる絵柄というだけかもしれないが。

色々とどこかで見たことあるものを組み合わせたフレームワーク感は正直ある。が、それだけにこの系統が好きなら無難に楽しめるのではないかと思う。以下1巻感想。

目次

勇者と魔王のアレ

この手のタイトルはラノベだと詐欺っていることがちょくちょくあるが、昨今のラブコメ漫画界隈ではどストレートに内容そのままであることが多い。本作についてもご多分に漏れず、名が体を表しすぎている看板に偽りなしの一品。

界隈ではそこそこメジャーな勇者・魔王もののフレームワーク。この手のやつは役職がそのまま名前の役割を果たすのだが、個人的にはFF派だったこともあって、役職呼びにはどうにも慣れない。ドラクエ4コマからの伝統かもしれないが、やっぱり名前つけてほしいなぁと思う。

これに限らず、ネットの台本SS系とその流れを汲むやつは、男とか女とか友とか、属性をそのまま使うんだよなぁ。源流はやはりドラクエなんだろうか。まぁ属性をそのまま使うと、界隈になんとなく通底している読者のメタな知識やイメージがそのまま適用できて便利なんだろうけど……。勇者なんてデザインもまんまだしなぁ。

まぁ変にオリジナリティ出すより、既存のフレームワークを使って望むものを見せてくれ、という需要はやはり大きいのだろうとも思う。主人公最強の安心感(個人的に最強キャラは好かないが…あとどっちかっていうと魔王が主人公兼ヒロインかも)、カップル確定のピュアないちゃラブ(昔会ったことがあるというお決まりのあれも搭載)、サービスも多めに、となれば、まぁ好きな人ならまず裏切られないかと。ただちょっと、若干ハーレム感もあるね。

こってり感

絵柄はちょっと濃いというか、癖がある。この濃い絵柄でサービスシーンが多めなのは、超こってりしたラーメンを食べているで、若干胸焼けしなくもない。個人的にはもっとあっさり仕上げてくれたほうが好みではある。

まぁ、このへんは好みとしか言いようがないかもしれないんだが、しかしいちゃラブものはいちゃラブに集中すべきではないだろうか。エロスは雑味ではなかろうか。まぁもちろん、ラブコメにおいて肉体的なものは決して軽んじられないのだが、あまり前面に出すと肝心の精神的なところがおざなりに感じられる。加えて、1巻時点だと勇者を想うキャラが複数出てきて若干のハーレム感があるのも、エロ感をマシている。

実際、このハーレム感は今後の方向性としてどうなるのかなとちょっと思わせるところがある。設定的には勇者と魔王の確定カプもののはずなんだが。正妻確定系なんちゃってハーレムなんだろうか。その場合これから出てくるヒロインは全員魔王に嫉妬させたりなんだりして可愛さを引き出すための当て馬要員なのだが。まぁ当て馬なのかもしれないが。純粋にカプものとはちょっと方向が違うだけに、気にかかる。

ラブコメを読み慣れた諸兄であれば、だいたい期待したとおりのものを見られるのではないだろうか。

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