『このヒーラー、めんどくさい』1巻感想:憎まれ口の叩き合いが楽しそう

表紙の自称ヒーラーが一応ヒロインと思しき男女ツーマンセルのギャグ漫画。ラブコメ色はだいぶ薄い。

果たしてこの後ラブコメ展開が期待できるのかどうかも定かではない。一応一巻の最後になると「ボディータッチ」とか多少意識したような発言もあるので、可能性がないわけではないし、実際どこかでラブコメにしないと詰まるような気はする。

なにしろ、この令和にあるまじき色気のない服を着たヒロインがひたすら主人公?のアルヴィンに毒舌を吐く漫画であるので……。

設定的にはヒロインから300m離れると死ぬという逆ストーカーの呪いまでかけられており(死に設定の気がしなくもないが)、なにげにラブコメとしては美味しい舞台が整っていたりする。

以下1巻感想。

目次

楽しそうなんだ

ポンコツ戦士×自称ヒーラー(ウザい)の男女ツーマンセルギャグ漫画。ヒロイン・カーラがひたすら主人公?のアルヴィンに毒を吐きまくる構成なんだが、不思議とそこまで可哀想にならない良いバランス。この手のギャグ漫画は得てして「いや、もうそこまでいくと笑えないから……」みたいなことになることもままあるのだが、本作はちゃんと笑える程度におさまっている。

その理由としては、世界観自体が緩いとか、アルヴィンも言われても仕方ないポンコツだとかあるが、カーラの毒舌がある種の親しみの表れと感じられるからだろう。

いや、実際楽しそうに掛け合いしているからなぁ。カーラは確かにアルヴィンを小馬鹿にした言動を取るけれど、アルヴィンもそういうカーラの態度のしっかりと突っ込むしなにげにけっこう酷いことも言うので、対等と感じさせるし、実際そうなんだろう。

憎まれ口を叩きながら、なんだかんだで互いに仲間だと認め合っている、このバランス感覚はね、案外なかなかないですよ。よいです。いいと思います。

ラブコメ的にどうかといえば

この漫画がラブコメになるかどうかは微妙なところ。少なくとも、あまりあからさまなことはしないだろうと思われる。それやってしまうと、逆に魅力が落ちるだろう。しかし、ある程度感じさせる要素は入れていくんじゃないだろうか。

というのも、この漫画は男女ツーマンセルだからこそ面白いところがあって、これが女同士、あるいは男同士だと、この関係は成り立たない気がする。同性だと、カーラはただただ嫌なやつに見えてしまう気がする。もうちょっとちゃんとやってやれよ、って。異性だからこそ許されるし、また面白く感じられる際どい距離感なのだと思う。と同時に、アルヴィンもうちょいしっかりしろ、とも思える😂

なので、今後二人の異性としての関係を多少は感じさせることもあるだろう。だがやりすぎると確実に鼻白む。しかしまったくなくても味気ない。

この難しいバランスを取り続けるのかどうなのか、既に3巻まで出ているが、うーん、まぁ、折を見てポチるかなぁ……。

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