『こじらせ百鬼ドマイナー』1巻感想：民話とかいう変な女の倉庫をこじ開ける

例によって「オススメされた作品」より。……3年前に。っていうか一番最初に勧めてもらったやつです。今頃読みました、はい。

まさかのタイトルが話の内容そのまま。マイナー妖怪がマイナーをこじらせているラブコメ……なんだけれど、妖怪っていうか民話がテーマだねこれ。かなり珍しいと思う。

大学時代、なぜか図書館で民話を読んでいたことがあるんだけど、たしかに変な妖が多かった気がする。そして地味にラブも多かった記憶。確か貝女房とかいたなぁ、と思って調べたら「蛤女房 - Wikipedia」だった。自分が味噌汁の出汁になるという意味不明さの天元突破した印象深い話だった。

本作の目先はたいへん良い気がする。以下1巻感想。

推薦文

なんかもう今更ですみません。以下のようにオススメいただきました3年以上前に。

ヒロイン飴宮さんとの関係の進展が、個人的に理想的なラブコメです。〇〇しないと出られない部屋回が最高でした。

yukiさん

この回は1巻ではまだ出てないっぽいけど、そんなド直球のラブコメ回あるのか……。

民話漫画かな

さて、本作はマイナー妖怪……という単語が出てくるけれど、どちらかというと民話漫画だと思いました。昔々あるところにいた大学生時代、いろんなジャンルの本を乱読していた時期があって、その中で民話もいくつか読んだんだが、それがまぁつまらない。やまなしおちなしいみなし、しかも似たような話が死ぬほどある。この中に桃太郎とかあったら確かに大ヒットすると思った。めっちゃ面白いもん桃太郎。

ただ民話も設定だけはすごいぶっ飛んでるのがあって、なぜその設定をちゃんと使わないんだと思う現代っ子。実際冒頭にあげた蛤女房とか意味不明だけど今でも通用しそうな設定やんちゃんと使え。

みたいなことを読んでいて思い出したので、本作の目先は非常に良いなぁと思ったりなんだりした。

ただのエロい女では？

ということでいろんな妖怪が出てくるラブコメ、美少女もいるよ、っていうか基本美少女だよ、ということでラブコメ的な観点では人外系ハーレムに入ると思われる。

栄えある一発目のヒロイン飴宮さんは嘗め女というやつです。……聞いたことない……なにかと思ったら

男の身体を嘗める癖を持った富豪の家の娘

いやただのエロい女やん。さすがエロ同人RPGを生んだ本邦の先祖はぶっ飛んでる。妖怪扱いは草。ちなみに飴宮さんは六代目らしいしっかり子孫残してる。

他に出てくるのが濡女子という、これまた単語が既にエロい妖怪。

ただのエロい女やんパート2。しかも笑い返した人間に一生つきまとうらしい。でも「やかましい」と言えば離れていくらしい。ただの可哀想な女の子やん。つきまとわれてあげて。ヤンデレの祖先かもしれない。

マイナーをこじらせている

そんな基本的に聞いたことない妖怪達の頑張る様にスポットをあて、「マイナーをこじらせている」という本作。

おらちょっと傷ついただ。

でも仕方ない、マイナーがメジャーと同じようにやっていてはどうにもならんもの。この漫画にしたって、雪女が出てきたらもうそれで正ヒロイン決定だろ実際。メジャーにはメジャーの理由がある。でもマイナーにはマイナーの良さがある。

そんなマイナー妖怪飴宮さんの好きなミュージシャンは

私は星野源とか……好き

飴宮さん

ドメジャーきました。誰も知らないマイナーバンドあげて「え……知らない……」みたいな空気作りなさいよマイナー妖怪。

ハーレムなのか正妻決定なのか

この手の人外もののラブコメは現代日本の法律が適用されないため、ハーレムになる確率が跳ね上がる（人間社会に完全に溶け込んでいる場合を除く）。実際飴宮さんが正ヒロインっぽい雰囲気はあるものの（推薦文も飴宮さん推しだし）、1巻時点だと一番フラグたってるのは濡れ女さんだし、今後どうなるのかなと思いつつ、続きはなるべく早く読みます、となんか毎回言っている気がする今日この頃。

4巻まではポチってる。5巻で終わっているっぽいのかなぁ。どっとはらい（早い）。