菅原健二, 賢者ちゃんは悟っていない! 3, 2019, KADOKAWA
今回で完結。まぁ長く続けるタイプの作品でもないか。
まぁ表紙のとおり弟子くんと賢者ちゃんエンドではあるのだけれど、俺は勇者ちゃんが好きだったなぁ。ちゃんとフラグがたっていたみたいでよかった。
ってか、初めて女勇者なキャラを可愛いと思えたわ。どうしても、「勇者は男じゃね?」という固定観念から抜け出せなかったのだが、これが成長か……。
勇者ちゃんは第二夫人上等らしいから不倫の方向で一つ。以下最終巻たる3巻感想。
ドラクエの影響力よ
いまだにこういう作品が出るくらいだから、ドラクエ3の影響力ってほんとすごいんだなぁ。俺自身はFF派で、まぁドラクエもSFCまでは一通りやっているという程度なのだけれど、しかし影響力という点ではさすがにドラクエが突き抜けていると思わざるを得ない。
特にドラクエ3は、キャラデザが未だに通用するのだから、本当にすごいよなぁというか、まぁそう思うのは俺がオッサンだからだけ説もあるのだが、でも実際賢者とか男も女も今でもイケると思うんだがどうだろう。
といいつつも、FFも初代と3はキャラクターが無個性故に、デザイン的には汎用的なものが採用されているので、今なお通用するような気はするし、それなりに影響を与えている気もする。FF3の導師は時代の先取りだったよなぁ。FF5のデザインも相当だけれど 笑。
……と、ついオッサントークをかましてしまった。この漫画のターゲットの年齢層はぶっちゃけ30代なのだろうなぁ。まぁ実際、漫画に一番金を落とすボリュームゾーンが30代なんじゃないだろうかという気がする。10-20代だと、漫画って娯楽としては高いと思われていそう。
勇者ちゃんがよかった
ということで、オッサン向けのこの漫画は割とためらわないエロースではあるのだが、実を言うとあんまりエロいとも思わなかった。放課後ラッキーガールもそうだけれど、全方向的なエロスってあんまり魅力を感じないんだよな。あっけらかんとしていて明るいよね。さわやかっていうかさ。そういうのって、エロいようでエロくない。デカすぎるおっぱいが逆にエロくなくてゴールデンタイムにも流せちゃうのと同じだよ……あ、最近はさすがに無理だったりするかも。オッサンなのでワカラナイ。
そんな中で、勇者ちゃんは唯一ちゃんとエロかった。恐らく作中で学院長とツートップの変態。この人のエロスは全方向的じゃなくて、しっとりとした、1対1のクローズドなもので、個人的に気に入った話はだいたい全部勇者ちゃん関係だったわ。ドッキリ回でそのまま勇者ちゃんと結婚すればよかったのに。
ってか勇者ちゃん、フラグたっていたんだね。まぁこの手の漫画だから基本チョロインだよね。勇者ちゃん好きだったからラブコメ回が用意されて嬉しかったわ。第二夫人という言葉に背徳的エロス感じているみたいだから、この後弟子くん押し倒してほしい。まぁ弟子くん真面目だからあれだけど、賢者ちゃんも勇者ちゃんなら許すんじゃね(適当)。
俺、どうしても勇者は男っていう固定観念から抜け出せなくて、女の勇者って好きになれたことがなかったんだよ。だから勇者ちゃんを好きになれたのがけっこう自分的にもびっくりで。このB級感あふれる、しかもどっちかっていうとエロコメに近いこの漫画で、まさか開拓されるとはなぁ。こういうことがあるからマイナー漫画は侮れない。
ラブコメ的には魔王ちゃんが可愛かったな。ってか完全にラブコメ要員だったなぁ。賢者ちゃんは正直もうちょっと頑張ってほしかった。
それにしてもアレだなぁ……みんな大人になってしまいましたなぁ……いろいろな意味で……笑。