『回復術士のやり直し(漫画)』2-7巻感想:復讐は気持ちいい

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誰一人共感できないのに面白い。復讐の快楽は人間のDNAに刻まれているんだなぁ。やっぱりそれが生存のために役立つからなんだろうか。エロシーンも多いのだが、そこはほとんど読み飛ばしている。エロを上回る復讐のカタルシスよ。

基本的には主人公の復讐劇であり無双モノで、表紙はだいたい主人公が上位にたっている。が、漫画版だとこの4巻だけ主人公が下位にある。

この上位にたっている女はサイコパスみがあり、かつ「主人公の復讐の対象ではない」という特徴のために本作では一際目立っていて、コイツとの戦いはどうなるんだろうなぁと思っていたところ、7巻で雑魚化していた😂

復讐物語は復讐は面白いんだけれど、復讐が強烈過ぎて他が霞むのは仕方ないのかねぇ。以下漫画版2-7巻感想。

目次

レッツリベンジ

復讐ってなんでこんなに面白いんだよね。つい7巻までポチっちゃったよ。半額だったから。定価だとちょっと抵抗あるけれど、半額ならちょうどいいエンターテイメントだよね。

ただまぁ、本作はテンポよく復讐を済ませていくために、前半がピークでその後はどんどん微妙になっていく。なにしろ主人公のケヤルガが一番復讐したかったお姫様を一番最初にヤるからなぁ。犯して首チョンパして顔から作り変えるのは面白かったが、そこがピーク。

2巻以降は「ちょっとだれたかな……」と思ったところで新たな復讐ターゲットが出てきて、「お、コイツはクソだな、やっちゃえやっちゃえ」となりサクッと復讐したところでスッキリ、幕間のエロパートを適当にななめ読みして、だれたなーと思ったところで新たな復讐相手が……の繰り返し。

で、その復讐の理由が後になればなるほどしょぼいというか、実感がわかなくなってくるのは仕方ないか。まぁ一番憎いやつから復讐していっているからねぇ。

世の理不尽への復讐

個人的に面白かったのはクレハだな。生真面目で能力の高い天才剣士で、別に悪いことはしていないのだが、持ち前の正義感で主人公を悪と決めつけ襲いかかったところで返り討ち。

この子は主人公にとって直接的な復讐のターゲットではないんだよね。ただ身にかかる火の粉だから振り払われたんだけれど、でもそれ以上のものもあるだろうな。主人公は「どうしてお前はそんなに愚かなんだ…」と憎悪を込めてクレハを「こわす」のだが、殺さずに洗脳するのは、第一義的には利用価値があるからだけれど、それだけではなく、その才能で世の中の素晴らしい面ばかりが見えていたクレハを騙し堕とすのが、主人公にとって快感だったからってのもあるんじゃないかね。

世界に認められていたクレハは、性悪王女からも大事にされていて、国を信じ、世界の光ばかりを見て、闇についてただ悪と断罪するばかりであった。これではいかに剣が強くても、視野の狭い世間知らずのお嬢様である。そんな彼女の存在そのものが、ケヤルガにとっては面白いものであったはずはない。

なので、vsクレハはケヤルガにとって本来復讐のターゲットでないにも関わらず、けっこう面白かった。運命の理不尽に対する復讐みたいなものを感じたね。クレハはとばっちりっぽいけれど、恵まれた彼女は世界の陰においやられた者の気持ちなど考えたこともなかっただろうから、これはこれで因果応報かなとも思う。

これは復讐……なの?

ただまぁ他の復讐については、後半にいくにつれてうーんという感じになっていく。もうひとり気になっていたのは、フレア王女の妹、ノルン姫で、4巻の時にはサイコパシー全開で傍若無人な姉すらドン引きさせておりなかなかの強キャラぶりを感じさせた。しかも彼女にケヤルガは別に恨みというほどのものはないため、ケヤルガも戦闘意欲がなく、なんなら「殺されるかも」とビビっていたくらいだ。

この復讐物語の中で彼女は異質であり、気になっていた。見た目も個人的に好みでかつ、性格がドクズっぽくて俺によし。対峙するのが楽しみだなー、と思っていたら、7巻でクッソ弱体化してやんの😂

7巻の表紙。表紙で敗北が約束されている姫

表紙からして既にやられているし。サイコパスかと思わせたが、姉に対するコンプレックス全開でとても人間味がある。戦闘力もなく、従者に頼りっぱなし。あっという間にケヤルガに捕らわれて、次回エロシーン!って感じ。8巻のあらすじ見たら、今までどおり普通にヤられておしまいっぽいぞ。

なにより、ケヤルガがノルンを復讐対象にする理由がしょぼいので、全然盛り上がらなかった。いや、しょぼいわけじゃないんだけど。

「アンナさんを含めた俺の故郷の人々…そしてブラニッカの人々…数多くの命を奪ったお前の非道な行い それに対する復讐だ」

うん……まぁ……うん……。

これはなぁ……復讐の口上じゃないんだよなぁ。これはもはや、大義だよ。主人公の私欲というより、みんなのためって感じやん。うーん。

いやまぁね、カフェの店員さんブッコロとか、主人公の感情を爆発させるトリガはあるんだけど、やっぱり最初の頃に比べると……ね。主人公自身が迫害されたわけじゃないから、やっぱり復讐としてはちょっと弱くなるなぁ。

マンネリ感ありつつ

ということで、面白くはあったんだが、さすがにそろそろマンネリかなーという気もする。もうだいたい復讐したのではなかろうか。まさかここから、真の救国のために動くなんて興ざめなことはせんやろな。復讐って、どこか身勝手さがあるのも魅力だと思うんだよねぇ。

8巻以降……ポチるかどうか、微妙なところである。また半額なっていたらポチるかも。

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