『かぐや様を語りたい』1巻感想:もはや原作

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漫画 G3井田, 原作 赤坂アカ, かぐや様は語りたい 1, 2019

このスピンオフは大当たり。いや原作に対する理解度高すぎじゃないですか原作者直々かと思った。すごすぎ。原作が2倍楽しめるお得作。

恋愛脳で白銀×かぐや派の紀かれんが完全に俺。そしてあなた。感情移入度半端ないすわー。平成最後のシンパシー大作

原作ファンは買って損のない素晴らしいスピンオフだったね。作者さんの他作にも興味が沸いたよ。以下1巻感想。

目次

最高だから

恋愛脳のかれんと、かぐや信者のエリカがひたすら妄想を繰り広げる、カプ厨によるカプ厨のためのカプ厨的スピンオフ。原作における会長とかぐやの一挙一投足をカプ厨が語る。特にかれん。紀かれん。読者の代弁者がここに。

もっとも、次元の異なる我々と違い、白銀・かぐやと同次元に存在する彼女たちであるから、実在の人間、しかも身近な人を題材にして漫画を描くのは冷静に考えるとだいぶ危ない。まぁでも確かにそういうジャンルはあるようで。昔フリッパーズ・ギターのオザケンと小山田圭吾のBL同人を見つけてしまった時の衝撃たるや。アイドルでもないのに……。

それは置いといて。紀かれんが面白すぎるっていう話で。あらゆるシチュエーションを都合よく解釈、推しCPに反する話をされた瞬間に沸点超えてブチギレる。あー楽しい。会長の死にかけのアルパカを「天から舞い降りたかぐや様を受け止める姿勢」と解釈するブレない素晴らしい。こんなんクソ笑うわ。

もはや原作

面白すぎる彼女たちの妄想をベースにしながら、この話は原作の展開を補完するものでもある。ツンデレ先輩がいかにして恋破れたか(そしてボランティア部に入ることになったのか…)なども語られ、それがあまりにもごく自然かつまるで原作と同じノリでされるものだから、Amazonの紹介文に「もはや本編の一部」とあったが真面目にそう思う

作者さんの他作を読んだことがないので本来の絵柄は知らないが、かなり原作に近づけているようだ。もうほんとこれナンバリングされた原作に載せちゃっていいんじゃないの?とさえ思える。あとがきの原作者のお言葉で、自分が死んだら続きを描いてもらうとまで言われているが、実際それだけのクオリティである。

にしても、あとがき見た感じだと、今回のスピンオフは原作者の発案であったらしい。やはり、ピンポイントで何が望まれているか知っているんだなぁと。でもそれを形にできる人はそういないわけで、これはすごいことだ。

作者買いいける…?

作者さんのことは知らなかったのだけれど、本作で興味を引かれたので、早速ポチった。方向性があってないと、ここまでのスピンオフは描けないと思うし。わかんないけど。作者買いいける人かもしれないな、と期待しつつ。

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