原作 赤坂アカ, 漫画 G3井田, かぐや様を語りたい 3, 2020
相変わらず素晴らしい。今まで読んできたスピンオフ系すべての中でもトップクラスだと思う。なにしろ同時にポチった原作19巻まだ読んでないのに先にこっち読んだからね……。いやだって原作今なんか若干重いやん。
表紙がまさかの石上会計なんだが、正直カプ脳目線だと本作で一番おいしいのは石上×かれんの気がする。まぁでも第三者なので。今回も安定のナマモノ先輩。
以下3巻感想。原作を読み直させるスピンオフは良いスピンオフ。
素晴らしきスピンオフ
やるなぁ……。いや実際、俺は気に入った作品についてはスピンオフも読むし、いわゆるコミカライズという大地雷原も走り抜けてきて、原作ありきの二次創作的なものはけっこう読んできたんじゃないかと思うんだが、本作はその中でもトップクラスというか、まさしくトップかもしれない。
実際原作を2倍、いや3倍くらい楽しめるし、なんだったら一番楽しみにしてるの原作者じゃないのっていう。ラブコメ界隈で圧倒的な存在感を誇るかぐや様をこれだけ見事に引き立てるとは……。作者さんの他作についてはも一つ感が否めなかったのだが、それはキャラクターの問題だったのか、それとも一歩引いてネタを考えると輝くタイプなのか……。
原作を読み直させる
いや実際、仕事だけではない原作愛も感じるというか、原作の細かいところをよく活かしてるよなぁと。かれんのごきげんようとかよく活かしたよね……。

思わず原作を読み直してしまった。原作を読み直させるスピンオフはいいスピンオフ。
小ネタだけではなく、原作の補完的な話もある。本郷のエピソードとか原作者さんからの情報も入れられていたりするんだろうか。原作者も絶対このスピンオフ本編お気に入りだろうし。
ツンデレ先輩の話はもちろん、本郷やマスメディア部部長とのやりとりの示唆といい、かぐやの黒さがわかるというか、本編では描かれていないかぐやの暗躍ぶりが伺い知れるのが面白かったな。
まぁ実際、会長も清廉潔白というスタンスではないし、策謀もそれなりにめぐらせるけれども(実際忘れられてそうだけれど初期の恋愛戦においてはかぐやともやりあってきたわけだし)、搦手よりも王道を行くタイプだから、実務の面でもかぐやとの組み合わせはいいコンビだよな。かぐやがトップの組織は正直嫌だけれど、トップが白銀で補佐にかぐやがいるなら、清濁併せ呑んだとても強い組織になると思う。
気兼ねない楽しみ
原作19巻、実はまだ読んでないんだよね。語りたいはポチってソッコーで読んだのにさ。正直このポチってから読むまでの期間に、俺の作品に対する心理的負担というか、閾値みたいなのが出るんだよね。
いや、必ずしもポチってすぐ読むのが俺にとってのいい作品ってわけじゃないんだ。どっちかっていうと、読むのが楽な作品とでも言うべきかな。だから、好きな作品でもテーマが重かったり物語が架橋だったりストレス展開だったりすると、読み始めるまでの時間がかかる。一方で、日常系なんかはそういうことがないからすぐ手にとって読める、というわけだ。
で、原作は今若干ラブコメの枠をはみ出しつつあり、かつ若干のストレス展開を思わせる感もある一方で、本作は激動の生徒会……を遠巻きに見守るマスメディア部のかれんとエリカの呑気なラブトークだから、まぁ気兼ねなく楽しめるわけだ。それにちょっと時間差つけて読むほうが、かぐや様を長く楽しめてオトク(な気がする)。
ところで体育会編で石上がかぐやの制服を借りたことについて、かれんは何か思うところないのだろうか。かれんは会長目線からの×かぐやなので、そこはまぁ別にって感じなのか。会長が他の女子に制服貸したらパニック起こしそうだが。
まぁ面白かった。4巻も楽しみだわ。
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